キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】ぱんちゃん璃奈「得意技が出来ました」“倒せる選手”として女子で「一番になりたいです」

2022/02/28 18:02
 2022年3月12日(土)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2022 vol.2』にて、初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座決定戦3分3R延長1Rを喜多村美紀(テツジム)と争うぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)のインタビューが主催者を通じて届いた。  今回の試合は当初1月に予定されていたがコロナの影響でスライドしたもので、ぱんちゃんにとっては2021年9月のRIZIN参戦以来半年ぶりのリングとなる。試合間隔がさらに空いたことで、どんな変化があったのか? そして、それは試合にどう影響するのか。 ベルトを獲るのは当たり前、勝ち方にこだわる ──1月の時点で楽しみにされていたタイトルマッチが3月にスライド。あのタイミングで試合ができなかったのは、かなりつらかったのでは? 「そうですね。去年ももっと試合をするつもりが、ケガがあってできなかったのもあったし、決まりかけていた試合も流れたりして試合が飛んでいたので、『すぐにでも試合がしたい』ということで1月に組んでもらっていたんですけど、それも自分のケガというわけじゃなくて、コロナでダメになったというのがショックでしたね」 ──ケガであれば、以前の欠場期間のようにケガしていない個所をトレーニングするというせめてもの解消方法もありますが、コロナの場合は外出もままならないわけですしね。 「練習ができないんですよね。あと、タイトルマッチを流してしまったこともあるし、強い選手といっぱい戦いたかったので、ここでまた足止めを食らったなという感じでした。ホントに試合ができないなという感じで。でもやっとできるのでうれしいです。普段の練習では女子と当たることもないので、そこも楽しみで」 ──環境的に、以前から練習は男性の選手と行っていたと思うんですが、試合で女子選手と対するとギャップを感じるものですか? 「試合では、相手の動きがすごく遅く見えます。私も女子選手の中ではスピードは速い方だと思っているし、普段男子選手と練習していると、リングで女子選手と向き合った時にスピードの差を一番感じます。あと、自分の攻撃が当たった時に、すぐに返ってこないことにいつも『ああっ!』ってビックリします(笑)。こちらの攻撃で相手が止まってくれたり吹っ飛んでくれたりして、返ってこないですね」 ──そういう部分にも、ここまで勝っている理由があるんでしょうね。 「試合中に焦るということがないですね。毎回、相手に対して『あ、意外とこんなもんなんだ』と思っちゃいます。試合中に『意外と強いな』と思ったことはまだないですね」 ──それはsasori戦でも? 「そうですね。『思ってたより、入ってこれないんだな』と思ってビックリしました。もっと入ってくると思っていたので」 ──喜多村選手についての印象などは1月のインタビューでもお聞きしています。そこから試合が2ヵ月延びて、新たな発見などはありましたか? 「得意技ができました」 ──あ、そうなんですか! 「今まで試合で出していなかった技がこの半年で伸びて、2カ月前だったら『出すだけになっちゃうな』と思ったんですけど、今は十分効かせられるようになったので、今回はその技を出していきたいなと思います。今までに出したことがないので、対策もできないでしょうから」 ──相手からすると、全く想定していなかった技が出てくることになるわけですね。代名詞的な技としては前蹴りがありますが、それに代わるものになりそう? 「私、前蹴りのイメージが強いと思うんですけど、前蹴りって意外とそこまで出してないんですよね(笑)。出した前蹴りがほぼ、9割ぐらい当たってるというだけで、数で言うと意外とジャブやロー、ストレートの方が出してるんですよ。でも、デビュー戦の時とかの印象で完全に前蹴りのイメージの方が強いんですけど(笑)」 ──確かにそうですね。 「だから、この技で一気にイメージが変わるかは分からないですけど、ただ、長い距離、中間距離、接近戦と、どこにおいてもいい動きができると思ってますね。心配してることは何もないです。ケガに気をつけようと思ってるぐらいです」 ──では、勝利とベルト獲得への自信はさらに深まっている? 「ベルトもほしいんですけど、ベルトよりは勝ち方にこだわってますね。いい勝ち方をして、ベルトは当たり前にもらうという感じで。その中で、女子でも効かせられるというところを見せたいと思ってます」 ──勝ち方にこだわるというのは、昨年のRIZINでの経験でその気持ちが強まったというのはありますか? 「そうですね。RIZINでは自分的にめちゃくちゃダメな試合をしてしまったので。何も出せなかったし、全然ダメだったので、そこから半年試合ができていないというのが大きくて。でも今は、よく相手を見て戦うということをすごく意識しています。相手の動きに合わせて自分がいい動きができるので、今までとはさらに違ったものが見せられると思っています」 ──それが勝ち方にもつながると。 「はい。パワー、スピード、テクニック、あと技の豊富さも伸びたんですけど、それプラス、相手をよく見るということを今は一番意識しています。今までは独りよがりになってしまっていたので」 ──今回、大会で唯一のタイトルマッチとなりました。先日公開された大会ポスターでも、小笠原瑛作選手、日菜太選手と並んで大きく、またそのセンターに載っています。 「うれしいですね、大きく出していただけて。まだ試合順は発表されていないけど、たぶん最後になるんじゃないかなと思ってます」 ──その可能性も高いですが、メインとなるとやはり違う? 「試合順にはそこまでこだわってはいないんですが、一番盛り上がる試合はできるんじゃないかなと思っています。小笠原瑛作選手や日菜太選手のような男子選手の方がもちろん強くて、会場は沸くかもしれないんですけど、私は違ったもので勝負しているので。強さプラス、女子選手ならではの気持ちとか華とかも合わさって、魅せられる試合をしたいと思っているので、大会の最後にいい試合を見せたいというのはありますね」 ──後楽園大会のメインは以前にも経験がありますが。 「1年半前にメインになった時は、正直まだ早いと思っていて、プレッシャーもあったんですけど、今は特に何も思わないですね(笑)。『ありがとうございます、頑張ります』というぐらいで。あまり周りの目を気にしてないので(笑)」 ──なるほど(笑)。 「会長にもいつも言われているんですけど、私が楽しんでいる姿を見て、皆さんが楽しんでくれているんだと思ってるんです。だから私が一生懸命自分が楽しめば、会場が盛り上がるので、自分が楽しむことを一番に考えています。それがファンの方の喜びにもつながるので」 ──1月に新年一発目の試合を行うはずが、3月にスライドになりました。改めて、今年ここからはどうしていきたいですか? 「今年は倒せる選手になりたいんです。まだ団体間の問題などで交われてない選手もいますけど、どの選手と比較してもらっても、『倒せる選手』という点で一番になりたいです」 ──今までとは違った選手と交わるためにも、今回、一階級上のタイトルを獲ることは重要かと思いますが……。 「今回の47.5kgでも選手はそんなにいないんですけど、減量するのがイヤなので(笑)。減量しない方が強いかなと思って今回上げたんですけど、女子選手は少ないので、私としては46kg~49kgの選手をライバルと見て、戦いたいと思っています」 ──改めてですが、勝ってベルトを獲ることはもう確実ですか。 「そこは当たり前だと思っているので、ベルトには固執していません。それよりは、自分が練習してきたことを出すということに固執しています。そこが一番ですね。勝つというよりは、リングの上で自分を褒められる試合をしたいし、応援してくださっている方々にも『成長したな』と言ってもらいたいです」 ──それも踏まえてですが、今回の試合で一番注目してもらいたいところはどこですか? 「成長したなというところですね。そうみんなに思ってもらえるような試合をしたいです。いい試合をしたいという気持ちが一番で、それに対してベルトがついてくるという感じですね」
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