無敵の快進撃を続ける那須川に、RIZINは次にどんな相手を用意するのか
2019年6月2日(日)兵庫・神戸ワールド記念ホールにて開催された『RIZIN.16』。大会終了後、榊原信行RIZIN CEOが総括を行った。
メインイベントでマーティン・ブランコ(アルゼンチン)を2R2分19秒でKOし、ISKA世界フェザー級王座を獲得した那須川天心(TARGET/Cygames)について、榊原CEOは「勝てる選手がいるのかって感じですよね」と舌を巻いた。
コーナー最上段に登って勝利をアピールする那須川
「相手は階級を上げてきたと言っても現役王者。天心がひとつひとつの技の重さ、殺傷能力を増している気がする。最初のダウンのミドルも、あの階級で一発でダウンを取れる選手はなかなかいないと思います。那須川天心にこの先、どういうテーマを与えて、彼のチャレンジ精神を燃やせるのか。今日の試合は燃えていない、そういうものを求めていることを選手から感じます。いろいろなアイデアをもってRIZINらしく天心のハード部分を組んでいきたい」と、今後の那須川の対戦相手選びについて話した。
では、どのようなアイデアがあるのかと聞かれると「RISEの世界トーナメントでチャンピオンになると、キックボクシングのこの階級ではやり尽くすんじゃないか。だったら階級を上げてチャレンジするか。僕的にはほかのジャンル、他流試合に挑んでほしいと思います」と、さらに上の階級に挑むか、以前のMMAルール挑戦のようなキック以外のルールに挑むことをあげた。
また、「他団体から垣根を越えて出てきたり、天心が海外に行きたいとの思いもあるでしょうし、天心がモチベーションを持ってやれることを僕らも後押ししたい。RIZINは海外で大会をやっていないわけですから、ベラトールでもONEでもヨーロッパでも、RIZINやRISEのスケジュールを見ながらそこにモチベーションがあるなら僕らはあえて止めることはない。そこはこだわらないです。キックボクサーではなく格闘家・天心の3年先をどうクリエイトしていくかを考えたい。ベラトールもキックをやっていますが、アメリカでキックは人気がない。しかしアメリカという最大のマーケットで名をはせていくところが彼が一番求めているものだと思います」と、試合後の那須川が口にした“世界進出”を後押ししたいとした。