タイトルマッチで再戦する菅原（左）と優。両者とも成長が試される一戦となる
2022年2月20日（日）東京・後楽園ホール『Krush.134』の前日計量が19日（土）都内にて13：00より行われた。
ダブルメインイベント第1試合のKrush女子アトム級タイトルマッチ、王者・菅原美優（K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ）は44.8kg、挑戦者・優（NEXT LEVEL渋谷）は44.85kgでそれぞれパス。
続いてのタイトルマッチ調印式、記者会見に臨んだ両者。優は「明日は自分が今までやってきたことを全て出せるように、あと自由に自分らしく戦えればいいなと思います」、菅原は「しっかり成長したことを見せられるように頑張ります」とコメント。
計量で向かい合った時は、互いにそれまでの厳しい表情から一転、顔を見合わせて笑ってしまった。その時の感想を聞くと、優は「前回1年7カ月前も向き合って、見た感じは今まで通り可愛らしい選手だなと思います。笑っちゃって和みがあったかと思います」、菅原は「同じ感じで。久しぶりにしっかりお会いしたなって感じです」と2人ともリラックスした表情に。
いつも計量をパスすると笑顔を見せる菅原だが、今回は厳しい表情のまま。それは防衛戦のプレッシャーなのかと聞かれると「ヘラヘラすると怒られちゃうかなと思って(笑)。マジ顏のままにしました」とのことだった。
また、バキバキの身体を作ってきた優を見てどう思ったかには「筋肉が大好きなので素敵だと思いました」という。それを聞いた優は「スタイルがいいからいいな、と思いました。現代っ子のスタイルですよね。自分は足が太いと写真を見てガッカリしました」と笑う。
両者は2020年7月以来の再戦となる。その時からの変化を聞かれると、菅原は「一番はメンタル面ですかね」と答えた。
「練習はどんどん違う練習したりがあるけれど、上に行く中でベルトを持って覚悟を決める試合が多くなったりとか、もっともっと生半可な試合ではできなくなって一戦一戦意識して上を見てやるようになって。技術はもちろんメンタル面の向上が大きかったと思います。今までメンタルの部分でマイナスからスタートしていたところがあったので、それが試合につながるかなと思います」と、メンタルが強化されたという。
対する優は「一番は環境が変わって（ジムを移籍した）自分の中でやりやすくなったこと。自分のペースで無駄のない練習ができるのが一番変わったところですね。成長しやすくなったこと。あと、ウチのジムは女子が多くて強いので、アドバイス一つ一つが女性選手向きというか。ノビノビできる環境で出来ているので自分もメンタル面がよくなっています。信頼関係があるので、それがプラスになっていますね。そういった点では人間性もプラスして日々成長できていると実感できています」とした。
どんな勝ち方を目指すか。その問いには、優は「この技で勝つというのは特にないですが、自分は自由にやれば強いと分かっているので、フリーダムな気持ちで行きたいと思います。そうしたら勝てると思います」と“自由にやる”とのキーワードをあげた。菅原は「覚悟を持った堂々とした試合ができるように頑張ります」と“覚悟”をあげた。
今回のタイトルマッチ以降の展望は何か考えているかと聞かれると、優は「外国人の選手とやりたくて。前から思っていたんですがオリンピックが今シーズン2つもあって、見ていたら私も世界へ行きたいと思いました。陸上をやっていた時に全国大会に行ったし、クロスフィットでも全国へ行ったんですが、世界をまだ見てないので世界を見たいというのがオリンピックの影響でふつふつと湧いています」と、外国人選手との戦いをあげる。
菅原は「アトム級をK-1に持っていきます」と、女子アトム級のタイトルをK-1でも作ってもらえるようにしたいとの目標を掲げた。
今回はダブルタイトルマッチがダブルメインイベントとなる。そのポジションで倒しに行く試合、そしてKOを狙える自信があるかとの問いには、優は「私は結構攻めちゃうので。KOを狙ってるとよりヤバくなってしまうので、自由に動けていれば、私らしい戦いが出来れば強さが出るのでそれをテーマにしています」とする。菅原は「人を倒してみたいのでKOを狙っていますが、気負わず試合を楽しむことを大事にして試合がしたいです」と、楽しむことを第一にしたいと話した。
そして、計量を終えてこれから補給する“勝負メシ”は、「うなぎか牛タンか、会長のちゃんこ鍋が食べたいです」（優）、「同じくうなぎと大好きなお寿司を食べます。生ものはあまりよくないと言われるんですけれどね(笑)」ということだった。
会見終了後、両選手によるフォトセッションが行われたが、ここで菅原がまさかのベルト落下。地面に落としてしまい「やだー、演技悪い…」と表情を曇らせるアクシデントもあった。
