2022年3月26日(土)にシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Championship10周年記念大会『ONE X』にて、「キックボクシング フェザー級世界タイトルマッチ」(3分5R)スーパーボン(タイ)vs. マラット・グレゴリアン(アルメニア)が決定した。両者は4年ぶりの再戦となる。
▼キックボクシング フェザー級世界選手権試合 3分5Rスーパーボン(タイ)王者マラット・グレゴリアン(アルメニア)挑戦者
王者スーパーボンは、2021年10月に6年間無敗を誇った王者ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)に挑戦。2R 20秒、右ハイキックでKOに降し、新王者となった。
もともとバンチャメークジムでブアカーオの弟子にあたり、2009年10月にムエタイでゲーオ・フェアテックスに勝利。Kunlun Fightで2016年世界トーナメントを制して世界にその名を轟かせた。あらゆる体勢から繰り出すミドル&ハイキックを得意とし、首相撲でも強さを発揮するテクニシャン。2020年7月のONEではシッティチャイ・シッソンピーノンからも勝利を収めている。
今回の試合決定にスーパーボンは「この対戦を待ち侘びていましたし、ワールドグランプリが終わるのを待ちきれず、早く防衛戦をしたいと思っていました。この試合、僕がしっかり勝ってタイトルを防衛します。そしてリベンジを果たします。皆さんが楽しめる試合をお約束します!」とリベンジを約束。
対するグレゴリアンは、1月28日のフェザー級キックボクシング ワールドGP準決勝でチンギス・アラゾフ(ベラルーシ)と対戦予定だったが新型コロナウイルスの影響により欠場。今回が復帰戦となる。
2015年のK-1 WORLD GP -70kg王者であるグレゴリアンは、当時1回戦で山崎陽一、準決勝で牧平圭太、決勝でジョーダン・ピケオーにKO勝ちと、3試合連続KO勝ちで優勝。2018年2月には、「Kunlun Fight 69 World MAX 2017」の準決勝でジニアス・ズエフに判定勝ち、決勝でスーパーボーン・バンチャメークにKO勝ちして優勝した。そして、2019年5月「Glory 65」において、シッティチャイ・シッソンピーノンと5度目の対戦。グレゴリアンが判定勝ちでライト級王座を獲得している。2020年12月のONE初参戦ではイヴァン・コンドラチェフ(ロシア)に先制のダウンを奪われるも2RでKO勝ちした。
2021年10月のONEでの前戦では、S-cup4度王者、K-1 WORLD MAX2度王者のアンディ・サワー(オランダ)を2R 左ジャブでTKOに降し、GP準決勝進出を決めていたものの、コロナで欠場。今回のスーパーボンとの世界タイトルマッチのチャンスを得た。
(C)Kunlun Fight
今回のスーパーボンvs.グレゴリアン戦は、2018年2月以来の再戦。Kunlun Fight 70kg世界トーナメントの準決勝&決勝で1日2試合目だった両者。決勝ではともにオーソドックス構えから、序盤に左の蹴りで距離を取るスーパーボンに対し、前手の左フックで飛び込み、距離を潰すグレゴリアンが、ロープに詰めて右フックをヒット。スーパーボンは左ヒザを返すが、その打ち終わりの身体が伸びたところに、グレゴリアンはさらに右フックを打ち抜き、スーパーボンを失神KOに仕留めている。
超接近戦での猛ラッシュで1R 29秒 KOを決めたグレゴリアンは、今回のケージキックボクシングでも同じように接近戦でベルト獲りを狙うだろう。
対するスーパーボンはグレゴリアン戦以降、負け無しの11連勝中。前戦でも決めた見えないハイキックをグレゴリアンにもヒットさせるか。詰めるグレゴリアンの癖を再戦でいかに研究してくるかにも注目だ。現在、ONEがSNSで実施している「勝敗予想」では、現時点でグレゴリアン勝利が70パーセント超えで優勢となっている。
また、同日にはグレゴリアンが途中棄権した「ONEフェザー級キックボクシング ワールドGP」の決勝戦も組まれている。
1月のGP準決勝では、アラゾフがジョー・ナタウット(タイ)に1R 左ストレートでKO勝ち。シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)がダビッド・キリア(ジョージア)に判定勝ちで決勝進出。同日の「ONE X」でGP優勝を争う。
当然、アラゾフvs.シッティチャイの勝者は、スーパーボンvs.グレゴリアンの勝者=王者への次期挑戦者候補となり、2018年の「Bellator Kickboxing」でアラゾフに判定勝ちしているペトロシアン(アラゾフ)も再起を賭けて復活してくるだろう。
強者しかいないONEフェザー級戦線で、スーパーボンvs.グレゴリアン、アラゾフvs.シッティチャイの2つのキックボクシングマッチに注目だ。
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ONE X 発表カード
2022年3月26日(土)シンガポール・インドアスタジアム
【既報カード】
▼ONE女子アトム級世界選手権試合 5分5Rアンジェラ・リー(シンガポール)王者スタンプ・フェアテックス(タイ)挑戦者/同級世界GP優勝
▼ONEフライ級世界選手権試合 5分5Rアドリアーノ・モラエス(ブラジル)王者若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A)挑戦者
▼ONEフライ級 ミックスルール 3分4R(※1R&3RはONEムエタイルール、2R&4R MMAルール)ロッタン・ジットムアンノン(タイ)デメトリアス・ジョンソン(米国)
▼ONEバンタム級ムエタイ世界選手権試合 3分5Rノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)王者アラヴァディ・ラマザノフ(ロシア)挑戦者
▼ONEバンタム級キックボクシング世界選手権試合 3分5Rカピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)王者秋元皓貴(EVOLVE)挑戦者
▼ONEキックボクシング フェザー級世界タイトルマッチ 3分5Rスーパーボン(タイ)王者マラット・グレゴリアン(アルメニア)挑戦者
▼ONEフェザー級キックボクシング ワールドGP決勝 3分3Rチンギス・アラゾフ(ベラルーシ)シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
▼ONE女子アトム級 5分3Rハム・ソヒ(韓国)デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
▼ONEライト級キックボクシング 3分3Rニキー・ホルツケン(オランダ)イスラム・ムルタザフ(ロシア)
▼ONEストロー級 5分3Rジェレミー・ミアド(フィリピン)リト・アディワン(フィリピン)
▼ONEフェザー級 5分3Rアミール・カーン(シンガポール)高橋遼伍(KRAZY BEE)