K-1K-1
K-1
インタビュー

【Krush】2度目の防衛戦に臨む菅原美優「その時に武尊選手はこういう感じかなと思いました」、挑戦者・優「36歳の成長期です」

2022/02/14 22:02
 2022年2月20日(日)東京・後楽園ホール『Krush.134』にて、Krush女子アトム級タイトルマッチ3分3R延長1Rで対戦する、王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と挑戦者・優(NEXT LEVEL渋谷)のインタビューが主催者を通じて届いた。  菅原は第5回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-50kg優勝、第6回・第7回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-45kg優勝の実績を引っ提げて2019年1月にプロデビュー。2戦目で初黒星を喫したがその後は負けなしで、2020年11月の女子アトム級王座決定トーナメント決勝戦で第3代Krush女子アトム級王座に就いた。2020年3月に美容技術専門学校を卒業し、“戦う美容師”として活動している。2021年3月には3戦全勝のホープNOZOMIからダウンを奪って勝利し5連勝。5月のMIOとの初対決で判定負けするも、11月のタイトルマッチでの再戦ではダウンを奪っての判定勝利でリベンジ&初防衛に成功した。戦績は7勝2敗。  優は中学・高校と陸上部に所属し、インターハイで4位の実績を持つ。30歳を過ぎてからキックボクシングを始め、現在は代官山にある美容室のオーナーでありアイリスト(アイメイクアーティスト)。2017年5月にKrushでプロデビュー。2019年11月にチャン・リーから勝利するも、2020年7月の「第3代Krush女子アトム級王座決定トーナメント」準決勝で菅原美優に敗れ、11月の山田真子戦でも敗れて連敗となったが、2021年5月にMOEから延長戦で勝利をもぎ取った。3勝5敗1分。 菅原美優「この試合は気持ちの勝負になる」 ――菅原選手にとっては2022年最初の試合が今大会で決まりました。昨年は菅原選手にとってどんな1年でしたか? 「濃い1年でしたね。勝ちも負けも経験して、今までにないぐらい格闘技に向き合った1年で、こんな1年になるとは想像もしていなかったです」 ――K-1デビュー戦、リベンジマッチ、王座防衛戦など色んな経験をした年でしたが、自分の中では何が一番変わりましたか? 「メンタルですね。自信がついたというか。前回の試合(2021年11月、MIOに判定勝ち)で何が変わったかと言ったら、自信を持って試合できたことなんです」 ――あの試合は王座防衛戦かつリベンジマッチでプレッシャーがあった試合だったと思うのですが、自信を持って戦えたのですか? 「全面的に自分の負けず嫌いなところが出て、プレッシャーもあったんですけど、それを回避できたというか。『負けたらどうしよう?』よりも『とにかく勝ちたい』という気持ちしかなくて、今思うとそれがよかったんだと思います。上手く説明するのは難しいんですけど、いい意味で周りが見えてなくて、試合に勝つことしか頭になくて、余計なものは入ってこなかったです」 (C)K-1――チャレンジャーの優選手とは2020年7月に王座決定トーナメントの一回戦で対戦してます。その時の印象はいかがでしたか? 「あの試合はバッティングもあったりして、良い印象は持たれてないと思うんですけど…力はあるなと思いました」 ――あれから菅原選手も成長していると思いますが、どんな防衛戦を見せたいですか? 「特にこんな試合というのはないんですけど、チャンピオンらしい試合をしたいですね。前回から成長した姿をファンの人たちに見せたいし、何より対戦相手の優選手に『菅原、変わったな』と思ってもらえる試合をしたいです。それが次のモチベーションにもつながると思うし。今回はメンタル勝負になると思っていて、気持ちの作り方が難しかったというか。私も格闘技以外に色んな仕事をやらせてもらって、バタバタしたところもあって。その時に武尊選手はこういう感じかなと思いました。だからこの試合は気持ちの勝負になると思います」 ――2022年はどんな選手になっていきたいと思いますか? 「去年、試合で負けてもメディアのお仕事をもらったりして、自分にしか出来ないことがあるんだと思いました。だからその責任を持って頑張っていきたいです。あとは私が勝つことで喜んでくれる人がたくさんいるんだなってことが分かって、そういう人たちのために勝って喜ばせたいと思いました。リングに上がるのは私一人だけど、戦っているのは私一人じゃないし、結果で喜んだり悲しんだりするのも私一人じゃないんだって。私だからK-1・Krushを広げられるところもあると思うし、もっとK-1・Krushを大きくできるように頑張りたいです」 [nextpage] 優「ベルトは自分がやってきたことの証明」 ――優選手にとって初のタイトルマッチが決まりました。前回の試合が去年5月のK-1横浜武道館大会でしたが、その後に新たに取り入れた・意識して取り組んでいる練習はありますか? 「今までと変わらずですね。なんならフィジカルトレーニングを少し減らしました。減らした理由は…もういいかなって(笑)。フィジカルはやるだけやったんで」 ――練習環境がNEXT LEVEL渋谷に変わって、しばらく経ちますが、どこが一番伸びていると思いますか? 「頭を使うようにはなったかなと思いますね。あとは目が良くなった。そこの感覚? ちょっと表現が難しいですけど、目が良くなったなというのは思います。今でも成長しているんで、36歳の成長期です(笑)」 ――タイトルマッチが決まった時はどんな心境でしたか? 「ラッキーって思いました。毎回試合が決まると『やってやるぞ!』というよりもラッキーって感じなんですよ。だから今回も『やったー』みたいな感じでした。 ――普段の試合と変わりはなかった? 「いやいや、モノ(ベルト)をくれるから、ラッキー感は満載ですよ。だからジムの窓を開けて『やったぜー!』って叫びました(笑)」 ――チャンピオンの菅原選手とは2020年7月に王座決定トーナメントの一回戦で対戦してます。その時の印象はいかがでしたか? 「(距離が)長いな、というのは思いました。なかなか入りづらいなと思ったし、そのファイトスタイルは一生そうだと思います。だからそこをどう克服するか、どう対策するかというところですね」 ――菅原選手がチャンピオンになって、K-1でも活躍していますが、その姿を見てどんなことを感じていますか? 「別に、ですね。見てて何も思わない……というか、そんなに見てないし、意識してないです(笑)。これは別に菅原選手だからというわけじゃなくて、あんまり他の選手のことを意識しないんですよ。好きな選手はいるけど、そうじゃない選手のことは意識しないです。前からこんな感じで、私は私です」 (C)K-1――では優選手にとってベルトはどういうものにあたりますか? 「モノとしてもらえるわけじゃないですか。それは一つの称号になるから、そういう形・モノがほしいです」 ――ベルトが格闘技をやってきた一つの形であり、達成感を感じるものですか? 「そうですね。自分がやってきたことの証明というか、正解がベルトに現われるから欲しいですよね。トロフィーもそうなんですけど、ああやってモノとしてもらうことで、勝ったことを実感するんですよ。家に飾りはしないですけど、もらった瞬間の達成感があるんで。ベルトは一番キラキラしているものだから、なおさらいいですよね」 ――今回のタイトルマッチは菅原選手の勝利を予想する声が多いと思いますが、それは気持ち的には燃える? 「別に(笑)。いつも私の方が下だもん。勝って欲しい側じゃないから。だからいつも通り。割とやっぱり上の選手というか、勝っている選手とやることが多くて。ようは自分の戦績があまりよくないからそうでしょう、っていう。私が客観的に見てもそうだよなと思うし」 ――自分がチャンピオンになったら、理想のチャンピオン像ややりたいことはありますか? 「できればK-1のベルトができてくれればな、と思うんですけど、いかんせん軽量級なので、海外の選手がいるのかいないのか問題だよね。だから(K-1では)階級を上げてもいいかな、という気は若干する。もしK-1でミニマム級(48kg)でそのベルトができるんだったら、48kgにいったっていいかな。その時その時に対応していきたいなとは思いますね。  ただ、今は若い選手がいっぱいいるじゃん。10代とか高校生とか。それはいいことだと思うので、その子たちのために何か残していってあげたいなという気持ちはあります。負けてねーぞという気持ちではなくて、その子たちが次に輝ける場所を、今の先頭切ってやっている私たちが作っていってあげれば、未来が開けるかなと思う。うちのジムも若い選手が多いしアマチュアの女の子もたくさんいるので、その子たちが目指せる場所を作ってあげたいなと思いますね」 ――それでは最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。 「私がチャンピオンになればまた新しい時代の子たちの希望にもなると思うので、みなさん私に一票。あはは。じゃねえか(笑)応援お願いします!」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント