MMA
インタビュー

【RIZIN】魚井フルスイング「スカッと終わる」vs カナ・ハヤット「最後に立っているのは自分」=6月2日(日)『RIZIN.16』神戸

2019/06/01 07:06
 2019年6月2日(日)兵庫・神戸ワールド記念ホールにて『RIZIN.16』が開催され、第8試合(ヒジあり)にて、魚井フルスイング(和術慧舟會HEARTS)とカナ・ハヤット(米国/BODYSHOP FITNESS TEAM)が61kg契約で対戦する。  地元・神戸出身の魚井は2018年1月に石橋佳大が返上した修斗環太平洋バンタム級王座を懸け、祖根寿麻と激突も判定0-2で惜敗。さらに同年5月にも根津優太にスプリットの判定で敗れ2連敗を喫したが、以降、9月に土屋大喜をKO、2019年1月にはPANCRASEから修斗に参戦した藤井信樹に判定勝ち。同年5月の加藤ケンジ戦では試合中に距離を修正してのオーバーハンドフックで2RKO勝利と、現在3連勝中で波に乗っている。今回は地元で、強打者カナ・ハヤットを迎え撃つ。  日本のVTJで扇久保博正、中村優作、松根良太に敗れているハヤットは、拠点をタイに移し、ムエタイの試合を重ねるなどスタンドに傾倒。さらにMMAでは中国、ハワイ等でも戦い、2017年6月以降、白星と黒星を交互に繰り返している。いつ何時、誰とでも戦う事を信条とするハワイが誇る激闘男は、階級差のあるオファーも受けており、戦績以上のポテンシャルを持つ。  5月31日に大阪市内のホテルで行われた事前インタビューでは、魚井は「自分は“ゲーム”はしないし、出来ない」とポイントを取りに行く試合ではなく、あくまでフィニッシュのためにセットアップし、フルスイングを当てるつもりであることを語り、対するハヤットも「最後に立っている男が誰かを、みんなに目撃してもらいたい」と、リング上での生き残りに自信を見せた。 魚井フルスイング「手が届くところだったらブン殴れる」 ――現在のコンディションは? 「あとは水抜きするだけですね」 ――対戦相手の印象は? 「VTJに出ていた。勝ち星はあんまりない。でも、頑丈かなと。特別な武器があるようには感じないです」 ――どんな試合を見せたいですか? 「盛り上がる試合をします」 ――神戸出身で、震災の頃は神戸にいらしたのですか。 「震災の時は小4でした。自分が住んでいたところはベランダとか一気に亀裂が入って、床が斜めになって、床が落ちるみたいになって。そういうのを覚えています。でも亡くなった人が周りにはいなかったので」 ――今回、榊原(信行)代表からRIZIN特製のバットをプレゼントされたとか。 「バットを自分すごい好んでそばに置いているので、RIZINに来たお気遣いかなと。有難く頂戴しました。(感触は?)ちょっと重たすぎるかな、と(笑)。でもだんだん、馴染むと思います」 ――もうフルスイングしましたか? 「さっき、ちゃんと撮ってきました。画像の仕上がりをご期待ください」 【写真】RIZINカラーにペイントされたバットが榊原代表から贈られた。 ――どちらが倒すか、という試合が期待されるかと思いますが、期待に応える気持ちは? 「もちろんあります。あんまり、自分は“ゲーム”はしないし、出来ないんで。カナ・ハヤット選手もゲームはしないと思います。仮にそういう展開になろうと──ゲームを向こうがしたがったら、早めに終わっちゃうんじゃないですかね。逃げない方がいいと思います」 ――あのフルスイングが当たるコツは? 「いや、全部、あれはマグレなんで(笑)。当たった自分がびっくりしてるんで。オォーって。一生懸命、頑張って打って、たまたま当たっているというか」 ――そうなんですか!? 「いや、嘘です(笑)。狙ってます。狙ってますけど、ここでこう、うまいこと当てて、倒そうとして当てて、ホラッという感じじゃないですね。流れのなかでたまたま。でも多分、試合のときもたまたまで、スカッと終わると思います」 ――神戸のどのあたりに住んでいたのですか。 「転々としていましたが、西区のあたりに住んでいた時間が長かったです。西明石とか、ぎりぎり神戸市民と名乗って生きてきました。明石やんけ? って言われながら、お洒落な神戸っ子ですよ、と言いながら(笑)」 ――野球に興味は? 「興味は……あります。漫画は読んでいましたから」 ――フルスイングのイメージは? 「(バルビーノ)ガルベス」 ――ガルベス? そこでピッチャーですか!? 「あっ、そうなんですか?」 ――見てない? 「いや、そんなことないですよ(笑)。昔のときのテレビの野球中継で見た、あの世代の印象が強くて。バースとか……ガルベス(※ピッチャーながら満塁本塁打を放つなどフルスイングした)、一番、覚えてますね」 ――魚井フルスイングという名前はすぐに受け容れたのですか。 「冗談だろうって思っていて。魚井フルスイングかフルスイング魚井かどっちかで行くから、話を詰めてくるからと(大沢ケンジ・和術慧舟會HEARTS主宰から)言われていて、まだジムに移籍してから日も浅かったので、どこまで本気か分からなかったんですけど。試合当日にパンフに印刷された名前を見て、おっ本気だったんだって」 ――なぜ「魚井」が先にくる方が採用されたのでしょう? 「えーと、名前を付けるのに何人かでアイデアを出しあって、話し合ってもらったらしいんですけど、その中で、道端アンジェリカだろ? アンジェリカ道端じゃないよね? って。それじゃあオカシイだろ? と。だから魚井フルスイングで行こうと。その方が絶対、語呂がいいよなって。大沢さんと修斗の北森(代紀・広報)さんとか、その人たちがすごく考えて、どっちが先がいいか、いろいろ決めてもらったそうです」 ――視力があまりよろしくないとか。 「両方とも0.1くらいです。良くないです」 ――ちゃんと対戦相手は見えている? 「あー、例えば皆さんの顔のホクロとかはよく見えないですけど、手が届くところだったらブン殴れるんで。顔の位置は分かるので」 魚井フルスイング「憧れのファイターはロビー・ローラー」(※事前コメント) 「(RIZINの印象は)キャッチーな選手が沢山出ている国内最大規模のイベント。(この試合に向けてどんな練習を?)素振り。(格闘技を始めた理由は?)10年くらい前にストレス解消で。(憧れのファイターは?)ジムのプロ選手達。色々世話になっているから。北岡悟選手、金原正徳選手……格闘技への技術、姿勢+強いから。ロビー・ローラー……強いから。(見て欲しいというポイントは?)パンチ」 カナ・ハヤット「彼のパンチを恐れはしない。僕は“戦争”が好きなんだ」 ――現在のコンディションは? 「非常にいい状態だ。体重のコントロールも大丈夫だし、非常に気分がいいよ」 ――対戦相手の魚井フルスイング選手の印象は? 「非常に強いファイターで、タイプとしては互いに似ている。パンチ、ブローがメインになっていくと思う」 ――どんな試合を見せたいですか? 「MMAのすべてを見せていきたい。総合格闘技だからクリンチ、レスリング、タイでやっているムエタイ、様々なスタイルがベースになってMMAになっているので、すべてを見せていきたいと思う」 ――タイでムエタイはいつから? 「3年半やっている。チーム・クエストタイ、チェンマイ、ほかの地域でも15試合ほどやって10KOだ。WMCのチャンピオンとも2回、ムエタイの試合をやっているよ」 ――日本での試合は約4年ぶり(2015年10月の松根良太戦以来)です。最も成長した部分は? 「トレーニングに励んできた。4年前に日本で戦ってからタイに拠点を移して3年半、ムエタイをやってきて、技がより良くなったと思う。中国なども加えると27戦ほどやってきた。その後、RIZINができたので、精神的にもどれくらい強くなったのか、お見せしたいね」 ――対戦相手の試合映像は見ましたか。 「いくつか見たよ。相手を研究することは大切だ。左フックや、ブロー……フルスイングをする選手だということは分かっている。彼と対戦する準備はできているよ」」 ――相手の“フルスイング”をどう思っていますか。 「彼のスイングはうまく働いている。彼のパンチと対戦することが非常に楽しみだよ」 ――魚井選手のパンチは当たりますか? 「もちろん試合だから当たることもあるだろう。どちらが先に当てるかということが大切さ。もちろん僕もショットを繰り出していく。彼のパンチを恐れはしない。僕もパンチを繰り出し、デフェンスも使う。僕は“戦争”が好きで、好戦的な人間なので、彼のようなパンチのタイプを経験するのは非常に楽しみなんだ」 ――あなたとは打撃の質が違いますか。 「違うと思う。パンチの繰り出し方やセットアップも違う。追いかけ方も違う。16年間、立ち技のスタイルでやっているから、彼と戦うことに非常にワクワクしているし、今回は良いチャンスだととらえているよ」 ――どんな結末が待っているでしょうか。 「もちろん常に“THE ONE MAN RIOT”(※ハヤットのニックネーム=一人暴動)が勝つと思っている。様々な試合内容があり、最後に立っている男が誰かを、みんなに目撃してもらいたいと思っているよ」 ハヤット「アントニオ・マッキーとチームと良い練習ができた」(※事前コメント) 「(RIZIN初参戦で)すごく興奮している! RIZINは世界最高のアスリートが戦う最高の舞台だと思う。日本で戦う事も大好きだよフルスイングはとても良いファイターだと思うし似たようなスタイルだからお客さんが喜ぶような試合ができると思う。(この試合に向けて)最高のパフォーマンスで試合ができる用にアントニオ・マッキーとTEAM BODYSHOPのみんなが良い練習に付き合ってくれたよ。(格闘技を始めたのは)初めて武道に触れたのは14歳の時だけど、MMAの道を本格的に歩み始めたのは23歳の時だよ。もうこの道を歩んできて15年になる。自分のスタイルはとてもエキサイティングだ。フィニッシュ狙いにしか行かないからみんなにも気に入ってもらえると思うよ」
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