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【Krush】1・28引退EXを迎える牧平圭太が選んだ生涯ベストバウト3番「本当に男臭い2人が殴り合った上でしか成立しない友情」

2022/01/26 14:01
 2022年1月28日(金)東京・後楽園ホール『Krush.133』にて、K-1 WORLD GPウェルター級王者・野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と引退エキシビションマッチ2分2Rを行う牧平圭太(HALEO TOP TEAM)が自身の生涯ベストバウト3番を選んだ。  牧平は1988年12月14日、広島県出身。サウスポーから繰り出す蹴りを武器に、2009年5月からKrushで活躍。2014年4月に山本優弥とのKrushウェルター級王座決定戦に勝利し、第3代同王者に就いた。2015年7月の初代K-1スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントでは1回戦で強豪ディラン・サルバドールを撃破。準決勝でマラット・グレゴリアンに敗れたが日本人として唯一のベスト4進出を決めた。2019年12月の加藤虎於奈戦を最後にリングから離れていたが、今回の引退を決意。  生涯戦績は20勝(7KO)15敗2分。その中から牧平が第1位に選んだのは、2015年3月14日にKrushで行われた渡部太基戦だった。 「渡部選手とは2度、タイトルマッチでド突き合いました。意地とプライド、全て懸けて挑んだ試合でしたね。2戦とも死闘になって、蹴り壊し、殴り壊しというKrushの名前通りの戦いになったのが忘れられません。1戦目は僕がチャンピオンでドロー防衛という形で、2戦目は渡部選手が挑戦権を掴んで上がってきて。『蹴って逃げてるだけじゃ、チャンピオンとしてよくないよな』というようなことを渡部選手から言われて火がついて、パンチでも蹴りでも勝ってやろうと思っていたら、押し返されて負けてしまいました。でも全て真っ向から勝負できて、悔いもなかったしすがすがしかったですね。  渡部選手とは戦う舞台が変わりましたが、その後は格闘技界で一番の戦友でパパ友になりました。子供たちと一緒にクワガタを捕りに行ったりしてますよ(笑)。本当に男臭い2人が殴り合った上でしか成立しない友情が、今の2人にはあります。お互いに『次はぶっ飛ばしてやろう』と毎日思っていたし、そのためにすごく懸けて練習していたからこそですね。これが格闘技の魅力だと思います」  第2位は2018年2月12日にKrushで行われた塚越仁志戦。 「2016年に渡部選手にタイトルを獲られて、塚越選手がチャンピオンになって、今度は僕が挑戦権を掴んで、ベルトを取り返しに行った一戦です。最初はちょっと押していて、ベルトに王手かというところまで行ったんですが、僕もダメージが溜まっていて3回倒されて負けちゃいました。渡部選手、塚越選手、僕の3人で『Krushウェルター級ここにあり』という感じで情熱を懸けて争ってた時代ですよね。ホントに男臭かった(笑)。青春でした」  そして第3位には2015年7月4日に「K-1 WORLD GP -70kg初代王座決定トーナメント・一回戦」として行われた、ディラン・サルバドール戦を選出。 「試合の1ヵ月前に、僕らのボスの三崎和雄さんから『鹿児島に合宿に行くぞ! 3日間空けろ!』と言われて、山内さんと僕で行かせてもらったんですね。それで空手の世界で活躍されていた新保智さん(極真空手で第11回全日本ウェイト制重量級優勝、第7回全世界選手権第3位、第33回全日本選手権準優勝)の道場に行って、蹴りの技術はもちろん、山の中を走って滝に打たれて、自然の食材を食べて……という形で、体を極限まで追い込んで野生のパワーを溜め込んで挑んだトーナメントでした。  僕は田舎育ちだったので、昔の環境に戻ったように思えて、自然から学ぶというところにすごくマッチしたんですね。合宿が終わる時には大号泣したし、本当に目に見えない力をもらって、トーナメントのために9Rフルで戦える3つのエンジンを手に入れることができました。それがあって、1回戦のサルバドール戦で蹴りまくって勝つことができ、世界3位になれたのは大きな自信になりましたね。合宿と合わせて、忘れられない思い出です」  また、特別編として2014年4月15日の山本優弥戦もあげた。「僕がチャンピオンになれた一戦ですね。僕は広島で格闘技を始める前に優弥さんをTVで見て、その後、優弥さんが夏にちょっと帰省された時に練習を見てもらったりしたことがあって、すごくうれしかったんです。さらに弟の山本直樹は小学校の後輩だったりするし、親同士もつながりがあったりして。そんなご縁もある憧れの先輩に挑んでタイトルが獲れたのは本当にいい思い出です」  Krushウェルター級の歴史に名を残す牧平は1・28後楽園ホール大会で現役生活にピリオドを打つ。
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