MMA
インタビュー

【ONE】和田竜光「チャンピオンを目指す過程で組まれた試合で全部勝つこと」=1月28日(金)5連勝中のワンと対戦

2022/01/26 11:01
 2022年1月28日(金)シンガポール・インドアスタジアムで開催される「ONE: ONLY THE BRAVE」で、5連勝中のワン・シュオ(中国)と対戦する和田竜光のインタビューが現地から届いた。  第2代&第4代DEEPフライ級王者の和田竜光は、2018年にONEデビュー。翌年に開催されたONEフライ級WGPに出場し、準決勝でデメトリアス・ジョンソンと対戦。判定で敗れたものの、得意の “おたつロック”でファンを魅了するなど “最強DJ”を相手に大激闘を見せた。  2020年1月には無敗のイヴァニルド・デルフィノを相手に、得意のカーフキックを効かせ、近づけば首相撲&ヒジ・ヒザ、そして小外刈りテイクダウンを合わせるなど判定勝ち。2020年12月のヨッカイカー・フェアテックス戦では、1Rに和田がバックを奪い削ったかに見えたが、インローとガード上のハイキック、右アッパーなどの手数でヨッカイカーが上回り、判定2-1でヨッカイカーに惜敗した。  しかし、2021年10月の「Road to ONE: 5th Sexyama Edition」で、実力者・竹中大地と対戦し、スプリット判定で勝利している。接戦に見えるなかでも「完封」の内容という和田は、今回のワン戦に向け、自身の組み手、打撃での圧力での変化も考えているという。  対するワンは、MMA13勝5敗。WLF、Rebel FCで4連勝後、2021年4月にONE初参戦。日本の藤沢彰博、若松佑弥とも対戦している韓国のキム・キュサンを相手に3R、右ヒジでKO勝ちをマーク。 強い気持ちと身体でMMA5連勝を飾っている。強豪・竹中を破った和田はONE本戦でも再起を飾ることが出来るか。互いのムエタイにも注目の一戦だ。  試合の模様は、2022年1月28日の午後7時30分(日本時間)より、ABEMA 格闘チャンネルおよびONE公式アプリにて、ライブ配信される。 物議を醸した判定「ジャッジ、お昼寝していましたか?」 ──ONEでは、2020年12月のヨッカイカー・フェアテックス戦以来の試合となります。スプリット判定で敗戦。物議を醸した結果となりました。ご自身ではどう感じていましたか。 「ジャッジ、お昼寝していましたか? って。悪く言うとそう思ってしまいました。やられたところ、どこのポイントを取っていたのかをジャッジに聞きたいです。僕が勝利したと確信しています。あの試合の中でもっとできたことは、たくさんあったんですけど。かといって向こうに何をやられたんだ? って。インローを中に当てられただけで負けになっちゃうのか、と。こっちがポジションを取ったりとか、バックをついたりとか、そこまでの過程だとか。ポジション取ってからの攻撃は攻撃にならないのかなと思いましたね。パンチはもらっていないし、インローを何発かもらっただけ。それだけで相手の勝ちに繋がっちゃうのかなって思いました」 ──実際のところ、あの試合でジャッジがヨッカイカーにスコアをつけた理由は何だったと思いますか。また、リマッチを望みますか。 「インローだけですね。実際にはインローって、効いているかどうかっていうのは分からないじゃないですか。リマッチは、やるならすぐ組んで欲しかったですね。今はもう興味ないです。もしまた戦っていたら、もうどういう選手かっていうのが分かっちゃったので、あの時よりやり方は他にあります。この前の試合は警戒している部分はありました。相手が前の試合で、ローキックをバチバチに蹴っていて、カットした足ですら薙ぎ倒すような蹴りで勝っていた。でも、実際に戦う相手が相手だと同じことは出来ないんだなというのは分かったので。ただ、警戒しすぎたなとは思います」 ──その後、竹中大地選手と「Road to ONE: 5th」で戦いました。竹中選手の得意の左の攻撃をさばき、組んでも首相撲でのヒジ・ヒザ・ボディ打ちの打撃とバックテイクで結果的にスプリット判定で勝利。あの試合、勝利は満足のいくものでしたか。 「竹中選手は強い選手だと思って試合をしたので、勝てばどんな内容でも良いなって思っていました。もちろん、試合が終わってからの反省はあったけど、あの時はあれで良かったと思います。あの試合の判断でトップ取られた時にステイを選んだんですけど、周りからは動いた方が良かったと言われました。ただ、ONEってトップ取っていたからってそれが何ですか? っていう大会じゃないですか。パウンド当てなければ0点。僕はパウンドももらっていない。あの試合で、僕は竹中選手に何もされていない。僕がポジションを取って、竹中選手が頑張って振り向いて、僕が下でステイして、パウンドを打たせないようにした。それがONEでの戦い方だと思うのに、なんで判定2-1だったのかというのはありました」 [nextpage] アジア最強のグラップラー上久保くんがいる練習場を選ぶようにしています ──さて、今回の相手は、MMA15勝5敗のワン・シュオとの対戦となります。相手の強み、弱みはどう分析していますか。 「強みはパンチにしろ、キックにしろ、一発一発が強いこと。スペースがあったらダメージを与えるような攻撃をしてくる印象です。のんびりしている時間はあまりないかなと。組みに関しては、正直やってみないと分からないですね。身体は強いと思いますが、やってみてかな、と思います。アドバンテージで言うと、だいたいは僕がリードしていると思います。フィジカル的なところも。過去の試合も見ましたけど、古い映像なのであまり参考にしていないです」 ──前回の試合に比べて、より強いファイターになっていると実感していますか。 「どうですかね。弱くはなっていないです。どのくらい進化しているかは分からないですが、意識を変えるようにしました。最近、組み技に比重が多くなっていたところがあって。そんな意識はなかったんですけど、組み勝ったら勝つと思っているので、組みを基準に考えることが多かったんです。ただ、ヨッカイカー戦や、過去の自分のONEでの戦い方とかを見た時に、打撃でもプレッシャーをかけて試合を組み立てていくのも大切かなと思いました。それを試合でするかはどうか分からないですが。  練習は、アジア最強のグラップラー、上久保周哉とやっています。僕が上久保くんがいる練習場を選ぶようにしていて、その中でも彼となるべく組んでもらえるよう自発的に動いています。ただやられているだけですけどね(笑)。毎日毎日、同じことの繰り返しです。やられても、次はやられないように工夫をしているんですけど、その上を行かれてやられちゃいます」 MMAをやれる、満遍なく戦える ──ワン選手は、WLF、Rebel FCで4連勝後、2021年4月にONE初参戦。藤沢彰博選手、若松佑弥選手とも対戦している韓国のキム・キュサン選手を相手に3R、右ヒジでKO勝ちをマークしています。 強い気持ちと身体でMMA5連勝中です。 「キム・キュサン戦は途中までどっこいどっこいの試合をしていた印象。ワン選手の攻撃はもちろん強力ではあったんですけど、キム・キュサンも良い攻撃を仕掛けていた。にも関わらず、(ワン選手は)やられている感を出さない感じだった。最後まで強い選手でしたね。タフな選手だなって思いました」 ──フィジカルが強くタフであることは間違いないと。動きとしてはいかがですか。 「前の試合を見ると寝技は得意ではないのかなと。ただ、組みができなくても受けが強かったりもするので。組みもそれなりにできるから、打撃もあれだけ振れるんだとも思います。組んだ時のディフェンス能力はやってみないと分からないですが、気をつけないなと思いますね。僕も打撃は得意なので、自信はあります。ただ、勝ちやすいところを攻めたい。打撃に関してはやり合っても勝てる自信はあります」 ──ご自身の最大の武器は……。 「MMAをやれるところですかね。偏っていないというか。満遍なくやれるところですね」 ──試合では何が起こるか分かりませんが、試合展開をどのように想像していますか。 「早い段階でフィニッシュできればラッキーですけど、3Rやるつもりでいます。その中で、もちろん一本やKOは狙うんですけど。削って、攻撃を仕掛けてという形ですね」 ──今回の試合での勝利は、フライ級ランク入りに相応しいものになると思いますか。 「まだランカー倒していないので、まだ入らないと思います。ランキングに入らなければという危機感は全くないですし、ランカーと戦って勝たない限り、ランキングには入らないと思う。ONEで用意してもらった選手に一つずつ勝っていったら、ランキングが上の選手と試合が組まれると思っているので、早くランカーの選手と試合をしたいなという思いは持っていないです。まずは認めてもらってからだと思います」 ──この試合に勝利したら、次は誰と戦いたいですか。 「いないです。誰でも良いです。以前はDJ(デメトリアス・ジョンソン)とやりたかったけど、もうやっているので。ただ、チャンピオンを目指す過程で組まれた試合で全部勝つこと、というのが目標です」 ──最後にファンににメッセージをお願いします。 「シンプルに楽しんでもらいたいかなと。ご飯食べたりしながら、楽しんでもえたら嬉しいと思います。僕は僕のベストを尽くすので、やれるだけのことは一生懸命やります。あとは内容を楽しんでください」
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