2022年1月28日(金)東京・後楽園ホール『Krush.133』にて、第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント準決勝・決勝に臨む山本直樹(優弥道場)が都内所属ジムにて公開練習を行った。
公開練習で山本は兄・山本優弥代表を相手にミット打ちを披露。年末年始も返上し練習に没頭していたそうだが、2分1Rの間、鋭いキックとパンチを打ち込み、好調ぶりをアピールしていた。一昨年12月のK-1両国大会で村越優汰に敗れ、昨年3月『Krush.123』でも大岩龍矢に敗戦を喫し2連敗だった山本だが、その後、7月のK-1福岡大会でSATORU成合、10月『Krush.130』で行われたこのトーナメントの一回戦で伊藤健人を破って2連勝と巻き返しの真っ最中だ。
連敗した反省点をしっかりと見つめ直し、「なんで負けたかのを自分で考えて、自分の穴を埋めるのと、もっと強くなるための技術やメンタルを鍛えたおかげだと思います」と、研鑽を積むことで立て直してきた。
一回戦の伊藤との試合はカーフキックによるKO勝利だった。「作戦通り行こうと思ってたんですけど、バッティングとかもあって。でも、そこでも冷静に足を効かせられて、徹底的に足を狙ってKO出来たんで良かったです」と、ハプニングにも動じずに自分の動きに徹することが出来た。
それもメンタルを鍛え直した賜物。今回のワンデートーナメントに向けても、「1日2試合というのは初めてなんでどんなもんかやってみないと分からないんですけど、練習はいつも通りですね。それが出せるかっていうメンタルが大事だと思っているんで」と、普段通りの力を発揮出来るメンタルに重きを置いているという。
「フィジカルトレーナーに言われたんですけど、自分のいいところは一つの武器がないところだと。武器がない分、逆にいろんなことが出来ることがいいところだって褒めていただいたんで、そこを上手く使えるようにしっかり磨き上げていきたいと思っています」と、持ち前のオールマイティーさを試合でも発揮出来ることに重点を置いて、練習に励んでいるという。
準決勝の相手の横山朋哉(リーブルロア)については、「若くてスピードとパワーもあって、連勝中で今一番勢いに乗っている選手だと思っています」と語った山本。先に公開練習を行った横山は山本を「激闘の男」と評し、試合に関しても「激闘には応えないですね」と語っていた。
しかし山本は、「自分の戦いは距離を取ってもらわずに当てるをテーマにやっているんですけど、最終的には打ち合ってそこでも打ち勝つという武器もものにしたいんで、どちらでも行けるように準備しています」と、どういう状況になろうとも勝つための準備は怠っていない。
決勝戦では横山がサウスポーでもあることから、「どっちでもいいんですけど、横山選手もサウスポーなので、決勝戦はサウスポーのほうがやりやすいと思っています」と、同じくサウスポーの友尊との対戦を希望していた。
Krushのベルトに対する想いも強い。「Krushでデビューさせてもらって、強いやつが集まる舞台でチャンピオンになることに価値があると思っているんで、そのベルトを獲ることに意味があると思っています」と山本。
理想とするチャンピオン像は、とにかく強いということ。「(チャンピオンは)一番強いっていうことだと思います。自分は強さを探求して、そこをレベルアップしていきたいですね」と、王者になってもさらに強さを求め続けるという。
そのため、「目標はベルトを獲ることなんですけど、多分獲ったらもっと欲が出て、次はK-1のベルトを狙っているんで、獲ったらドンドン上の選手を潰して、ベルトを何個も欲しいですね」と、上を目指す欲もある。2019年には当時の王者であるレオナ・ペタスに挑戦し、ベルト奪取に失敗した。今度こそ悲願を叶えるため、「1月28日は自分がやってきたことを全て出して、しっかりベルトを獲ります」と強く誓っていた。