2022年6月、ついに実現する“世紀の決戦”那須川天心(TARGET/Cygames)vs武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)。『ゴング格闘技』3月号No.318では早くも特集が組まれ、両者と戦ったことがある世界で2人だけの男、皇治(TEAM ONE)と村越優汰(湘南格闘倶楽部)が両者の比較を語った。
皇治は「もう忘れました。彼らに殴られすぎてあの時の記憶はないですから」と言いながらも、両者は「真逆です」と戦って感じた印象を話し始めた。
(写真)2018年に武尊(左)と対戦し、殴り合いを演じた皇治「正直な話、天心とやるのはめちゃくちゃ嫌だったんですよ。俺はサウスポーが嫌いじゃないですか。それに天心は速いから。武尊とは俺が『全てを奪ってやる』と言って、武尊は『奪ってみろよ』となってここで噛み合うんですよ。でも天心はそういうチャンネルじゃないんですよね。武尊はやるかやられるかの試合をしようぜ、じゃないですか。でも天心は違うんですよ、スポーツをするので。天心とやった時は1Rが終わってコーナーに帰って来た時に『絶対に倒れることはない』とセコンドに言ったくらい攻撃は軽いですね。ただ、スピードは天心の方がだいぶ速いです。だから本当にスピードvsパワー&キレですね」
武尊のパワー&キレのあるパンチを受けてどうだったか、那須川のスピードをどう体感したかなどを具体的に語った皇治は、2人のパンチの“質”について言及。
(写真)2020年9月には那須川と対戦した皇治だが、翻弄された感は否めなかった「お互い今までやったことがないパンチの質やと思う。俺は武尊とやった時にそう思いました。今までもらったことがない質のパンチやったし、天心とやった時もあまりもらったことがない質のパンチやったですね」
その“質”は戦った人間でしか分からない違いだった。どういった質だったのか、こういった両者の技術や戦い方の比較をしたのち、皇治はこう言った。
「ハートが強いのは絶対に武尊。負けを知っているのも武尊ですから。そこが強いんじゃないですか。やっぱり負けを知らんヤツと知ってるヤツだったら、負けを知っているヤツの方が強いですからね。そういう気持ちの強さは武尊かな、と思いますけれど。もう負けたくない、って気持ちが出てくるんですよ。でも、天心もアマチュアの時は負けを経験しているから分からないですけれどね。打ち合ったらいいのにね。俺はそういうところで全部を懸けて打ち合いが出来る武尊も好きですけれど、そこで空気を読まず打ち合わない天心も好きですけれどね。それも格闘技なんで」
他にも同誌では、実際に向き合って戦った人間でしか分からないこと、体感したことが4Pに渡り明かされており、まさに“真逆”と言える那須川と武尊の違いについて語られている。『ゴング格闘技』3月号No.318