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【UFC】ビクター・ヘンリーがUFCデビュー戦でフルマークの判定勝利! ジョシュと歓喜のハグ、上位陣に「やろうじゃないか」

2022/01/23 12:01
 2022年1月22日(日本時間23日)に米国アナハイムのホンダセンターにて「UFC 270」が開催され、DEEPバンタム級王者ビクター・ヘンリー(米国)がプレリミナリーのメインに登場。UFCデビューウィンを飾った(※メイン見どころ)。  ジョシュ・バーネットの愛弟子ヘンリーは2021年12月18日(日本時間19日)の「UFC Fight Night: Lewis vs. Daukaus」のプレリミナリーに出場予定だったが、前日計量をパスしたものの、試合当日に新型コロナウイルス検査で陽性となり、試合はキャンセルされていた。対戦相手は変わらず16勝2敗の強豪ハオニ・バルセロス(ブラジル)とプレリミナリーのメインイベントで相対した。  前回はトレヴィン・ジョーンズの欠場により、大会2週間前の出場オファーを受けての緊急参戦だったが、今回はともに満を持しての対戦となる。  本誌の取材にヘンリーは、「現地入りする前も現地入りしてからも複数回の新型コロナウイルス検査で陰性で、前日計量もクリアして、“さあ試合だ”っていう試合前夜に陽性で中止の知らせを受けて、心が折れそうになったよ。 体調も良かったし、症状も無かったのでショックだった。厳しい戦いになることは覚悟していたし、素晴らしいショーを見せるつもりだったよ」と、スクランブル参戦が突如中止になったことを明かす。  対戦相手のバルセロスは、ノーランカーの強豪として名を馳せる。  打撃にテイクダウン、極めと全てを持つオールラウンダーで、柔術世界選手権ムンジアル紫帯で優勝後、レスリング南米選手権で2度優勝、2008年の北京五輪代表は逃したものの、2012年にMMA転向すると修斗ブラジルでプロデビュー。  組み技がベースながら、MMA16勝のうち8勝がKOでの勝利。RFAなどを経て11勝1敗でUFC入りを果たすと、5連勝。2018年7月のUFCデビュー戦はフェザー級で参戦して勝利したが、2戦目からバンタム級に落として、勝ち星を積み上げている。  2021年6月の前戦では、フランキー・エドガーの練習パートナーのティムール・ワリエフと対戦し、2Rに2度のダウンを奪うなど打撃の精度で上回ったものの、手数・積極性でワリエフに反撃を許し、UFC6戦目で初黒星を喫した。  仕切り直しのオクタゴンデビュー戦に向け、ヘンリーは今回は準備を重ねてバルセロス戦に臨むことになるが、「試合までの準備期間が長いことはプラスに働くけど、その分、対戦相手も練習する時間が長くなるからね。どちらにしても厳しい戦いになることは間違いない」と警戒しながらも、「ハオニ・バルセロスはどれだけ練習してもタフな相手だけど、僕はコーチ──ジョシュ・バーネットを信頼している。彼が対戦相手を研究してくれるし、僕が見たこと、できることに応じて、ゲームプランを立てていく。僕にとってもエキサイティングな試合になるよ!」と、盟友であり師のバーネットとともに難敵に挑むとした。  ビッグマッチに臨むヘンリーは、日本のファンに向けて、「僕も日本でタフなファイターたちと戦ってきた。僕は“ただの無名ファイター”じゃない。いつでも僕にとって日本がホームだ。日本のみんなを愛してる。今度こそ、みんなと一緒にケージまで歩いてる気持ちで入場するよ。僕とともにオクタゴンで戦ってほしい」と、日本時間23日、日曜日の試合に注目してほしいと語った。 ▼バンタム級 5分3R×ハオニ・バルセロス(ブラジル)135lbs/61.24kg/16勝3敗(UFC5勝2敗)[判定0-3] ※27-30×3〇ビクター・ヘンリー(米国)135.5lbs/61.46kg/21勝5敗(UFC1勝0敗)   長髪を編み込んできたヘンリー。ケージ下でジョシュ・バーネットから左右の張り手を受けて「ハッ!」と気合を入れてオクタゴンに足を踏み入れた。対するバルセロスは、金髪に染めている。  ともにオーソドックス構え。ヘンリーは左ローから。右で飛び込むがバルセロスも左を狙う。ヘンリーは右。圧力をかけるバルセロス。バルセロスはアッパー、右ストレートを伸ばす。ワンツースリーのバルセロス。ヘンリーは頭を振ってかわすが最初を被弾。バルセロスは今度は右カーフを狙う。  近づいたところで組もうとするヘンリーだが、突き放すバルセロス、早いハンドスピードでボクシングでも上回り右を当てる。  ヘンリーも左をヒット! バルセロスは右ロー。左インロー、ミドルと蹴りを交えて、右から左で前に出るヘンリー! バルセロスのワンツーをかわして右で追う。左ミドル、後ろ蹴りも、バルセロスは右を返す。  追うヘンリーは右! しかし右の蹴りを軸足を刈られ下に。立ち上がるハンリー。左右で前に出る! 金網に詰めてヒザも! バルセロスが後退したところでブザー。中盤から巻き返したヘンリーのラウンドに。  2R、右ロー、オーソから左の蹴りはヘンリー。バルセロスの右をスリップでかわし右を打ち込む。バルセロスもワンツーえを返すが、前に出るヘンリーは左前蹴り。バルセロスは鼻血。ノーモーションの右ストレートはヘンリー! 左も届く。右の前蹴りはヘンリー。手数多く、打撃数はヘンリーが上回る。右ボディストレートも。バルセロスもジャブからストレートを届かせる。バルセロスは右カーフ。バルセロスの左右に頭を振ってかわすヘンリーは、前に詰めてジャブ! 右ッパー、右ストレート! バルセロスの打ち返しにも下がらず、左右の前蹴りを腹に突く。さらに左ヒジ!  バルセロスはシングルレッグからバックテイクもそこでバックを取らせないヘンリーは突き放す! バルセロスの右を肩でブロッキング。バルセロスの右ハイもかわす。スタンドで上回るヘンリー。  3R、前に出るヘンリー。歩いてスイッチして左前蹴りから。バルセロスの左右に蹴りの距離、ジャブローで戦うヘンリーはさらに近づけば右のテンカオ! バルセロスは右カーフを当てる。バルセロスは足を触りにいきつつ右を振る。右フックが顔面を捉える。さらにシングルレッグのバルセロスだが、切るヘンリー! 詰めて前蹴り組んでのヒザ蹴り! 組み付きを切ったヘンリーが前へ! 軸がブレてきたバルセロスは大きな右を振るが、ヘンリーは詰めてバックテイク。スタンドバックからヒザをコツコツと突き、いったん引き付けてテイクダウン狙い。金網につくバルセロスは動けず。背後からヘンリーは片足をからめるが、バルセロスは正対。 左ボディを伸ばすが、足を使うヘンリーは距離を取る。バルセロスは左をヒット! しかし身体を振るヘンリーはサークリング。右を返してゴング。両者はハグ。その2人をバーネットが抱きしめた。判定はフルマークの3-0(30-27×3)でヘンリーが勝利。  強豪相手にUFC初勝利を挙げたヘンリーは、試合後、オクタゴンの中でジョー・ローガンのインタビューを受け、「母親を亡くした友達にこの勝利を捧げる。(短期間でのオファーだったが?)ファイトはファイト、マーシャルアーツはマーシャルアーツだ。常に最高の格闘家であろうと、ジョシュといつもジムにいて、家にも帰らず準備してきた。2週間前にジョシュから試合をやるかと聞かれた。すべてのトップ15の選手とやろうじゃないか。34歳だけどベストを尽くすよ」と、上位陣に宣戦布告。  続けてインタビュアーのローガンに、「あなたは知らないだろうけど、2005年にエレベーターであなたとエディ・ブラボーに遭ったんだ。スーパースターにこうして会えてすごく嬉しいよ」とUFCで戦う思いを伝えた。  ローガンも「光栄です」と答え、ヘンリーと握手をかわした。 ◆UFCバンタム級ランキング(※1月14日時点) 王者 アルジャメイン・スターリング(米国)20勝3敗暫定王者 ピョートル・ヤン(ロシア)16勝2敗2位 TJ・ディラショー(米国)17勝4敗3位 ジョゼ・アルド(ブラジル)31勝7敗4位 コリー・サンドハーゲン(米国)14勝4敗5位 ロブ・フォント(米国)19勝5敗6位 メラブ・ドヴァリシヴィリ(ジョージア)14勝4敗7位 ドミニク・クルーズ(米国)24勝3敗8位 マルロン・ヴェラ(エクアドル)20勝7敗1分9位 マルロン・モラエス(ブラジル)23勝9敗1分10位 ペドロ・ムニョス(ブラジル)19勝7敗11位 フランキー・エドガー(米国)24勝10敗1分12位 ショーン・オマリー(米国)15勝1敗13位 リッキー・シモン(米国)19勝3敗14位 ソン・ヤドン(中国)18勝5敗1分15位 ハファエル・アスンサオ(ブラジル)27勝9敗
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