長身で長いリーチから繰り出す強打で、鈴木の牙城を崩すことが出来るか(C)RISE
2022年1月23日(日)東京・後楽園ホール『RISE 154』にて、RISEバンタム級タイトルマッチ3分5R無制限延長Rで王者・鈴木真彦(山口道場)に挑戦する同級2位・拳剛(誠剛館)が公開練習を行った。
この階級では長身となる177cmから繰り出されるリーチの長いパンチ、キックを披露。初のRISEタイトル奪取に向けて万全の様子だった。以下、公開練習後のインタビュー。
鈴木選手に挑戦するつもりでDEEP☆KICKに参戦した
――良い感じに仕上がってますが、年末年始も返上して調整に励んだ?
「そうですね、今大会に向けて仕事の方もちょっと無理聞いていただいて休みをもらって練習だけ専念して、もう万全の状態で試合に臨めます」
――やっぱり「RISEのタイトルマッチ」っていうことがモチベーションとして大きいですか?
「やっぱりRISEっていう大舞台でまさか自分がタイトルマッチという舞台に立てるっていうのは、始めはDEEP☆KICK王者になって、RISEの舞台が僕と僕のセコンドとの大きな目標であったのが、コツコツ一戦一戦戦っていってやっとタイトルマッチという舞台に立てて、本当にこれに全てを懸けてます。」
――最初に挑戦者でやらないかってオファーをもらったときはどんな心境だったんですか?
「その話をもらった時は遂にやっと追いついたというか、元々は鈴木選手はDEEP☆KICKの王者で、鈴木選手に挑戦するつもりでDEEP☆KICKに参戦して、一歩遅れてDEEP☆KICKの王者になって挑戦する機会を逃してしまって、鈴木選手もベルトを返上されてRISEに先に上がられて、それを追いかけて行ってやっと試合が出来るなってところまで来たんで、ホント楽しみです」
――でしたらDEEP☆KICKから遡ってもずっと鈴木真彦選手を追いかけてきたって感じですかね?
「そうですね、55kgはやはり彼がずっと持ってる階級なんで、そこ目指してずっと追いかけてきました」
――現在の鈴木選手の印象っていかがですか?
「非の打ちどころのない、この間の試合もすごい仕上がってて江幡選手を1RでKOしてたんで、さすがだなと思いますね。すごい打つ選手なので、自分とも噛み合うんじゃないかなと思ってます」
――話せる範囲で構わないんですけど、その噛み合う中でどうやってチャンピオンを攻略しようと思ってますか?
「やっぱり距離が大事かなと。ノーモーションからの強烈な右ストレートとかも最近ですとカーフキックが印象的なんで、そのあたりを練習でも意識してイメージしてトレーニングしてきたんで、それが本番でどうなるかっていうところが凄い楽しみです」
――拳剛選手の高身長とリーチの長さっていうところがやはりアドバンテージになるんじゃないかと思うんですけど、ご本人的には?
「そうですね、相手の届かないところでも僕が届くっていうアドバンテージがあるんで、そこを上手く使っていきたいなって思ってます。足もリーチあるんで、手だけじゃなくて足も使ってってところで考えてます」
――過去に鈴木選手と一緒に練習したりりスパーリングしたってことはあるんですか?
「一度もないです」
――じゃあほとんど会話もしたことない?
「そうですね」
――じゃあ計量のときに初めて会うんですね。
「試合会場では何度も見かけることはあるんですけど、面と向かって顔合わせるのは初めてです」
――それは「いつか対戦するであろう」という気持ちがあったからそういう関係だったんですかね?
「もちろんそのつもりでDEEP☆KICKの頃から戦ってきてます」
――そのDEEP☆KICKも含めて昨年の4月から3連勝してますが、好調の要因って何だと思いますか?
「やはり江幡選手との試合(2021年2月)が自分の中でかなり大きかったのではないかなと思ってます。負けはしましたが、横浜アリーナっていう素晴らしい大舞台ですよね、大きな会場。その時って「江幡塁」っていうビッグネームと対戦出来て、初めての世界タイトルなど持ってる選手との対戦だったんで少し名前に臆したところもありました。やられてしまったんですけどその経験がかなり大きかったかなと。そこから気分的にも一度落ちて、這い上がる気持ちで一戦一戦をより大事に試合出来てこれたかなと思ってます」
――ご自身のSNSとかでは2022年は俺の年にすると宣言してますが、その第一弾が今回のタイトルマッチって感じですかね?
「もちろん。この初っ端の1月23日がいきなりですけどもう僕の集大成かなと。今まで自分が積み上げてきたもの全部懸けて戦う試合になると思います」
――今「積み上げてきたもの」って言葉が出ましたけど、コツコツと積み上げてきたって部分がやっぱり拳剛選手の今の土台になってる感じですかね。
「それは間違いなくそうだと思います。やっぱり一戦一戦が今の自分を作ってると思うんで、楽してここに来れてるわけじゃないんで。しんどい思いをして勝ってきた経験が有るから、鈴木選手ともガッツリいい勝負になるんじゃないかなと自分の中では思います」
――RISEの新春第一弾の大会で自分の試合、タイトルマッチが大トリに組まれてるって感じはどうですか?
「いや、ホントにありがたいです。本当にRISE関係者の皆様、伊藤代表に感謝です、ありがとうございます」
――自分の顔写真が一番大きく映ってるRISEポスターって見てどうでしたか?
「いや、現実味が…一番初めに見たときはすごいポスターの仕上がりに感動して、いよいよRISEナンバーシリーズのメインイベンターとして戦えるっていう喜びですね。すごい嬉しかったです」
――SNS拝見しましたらお母さまが今入院されてるってことで。
「はい、今日の午前中に手術があって、それに行ってました」
――じゃあお母さまも病床から息子に頑張れって感じですか?
「そうですね、今は病室で手術の麻酔も切れて痛がってるんじゃないかな、頑張ってるかなって思うんで、母が手術頑張ったんで今度は僕がRISEで頑張る番なんで」
――最近DEEP☆KICKで活躍してる甥っ子の長谷川英翔選手は叔父さんにどんなことを言ってますか?
「あまり口数多い子じゃないんで(笑)、叔父なんですけど普段家ではお兄ちゃんというか「にぃに」と呼ばれてるんですけど、「にぃに頑張って」って感じで、今回試合もセコンドについてくれるんですけど、一番近いところで勝ってる姿を見せれたらいいなって思ってます」
――ただシビアに考えて過去のキャリアを考えたらどうしても識者の中にはチャンピオンの鈴木が有利じゃないかって声もあると思うんですよ。そこをどういう風に覆そうと思います?
「いつも言ってるんですけど誰が見ても勝ちっていう試合をする。今の『あーだった。こーだった』っていちゃもんが出ないような、誰が見ても勝ちっていう結果で気持ち良く勝ちたいです」
――新たに55kgのチャンピオンになって、例えばRISEの4月2日の代々木の大舞台を狙うとかっていう野望っていうのはありますか?
「はい、このタイトルマッチで僕が勝って王者になったときには4月の代々木ですね、そこ出たいですよね。それこそ那須川天心選手とワンチャンあるなぁと思ってます」
――そこまでの気持ちもあるんですね。
「はい、やっぱり誰もが天心選手とやりたいじゃないですか。みんな英雄になりたいと思うんで、僕もその一人です」
――じゃあ最後に拳剛ファン、RISEファンの皆さんに向かって熱い決意表明をお願いします。
「RISEファンの皆様、いつも拳剛を応援してくれる皆様、いつも本当に温かい、熱い応援ありがとうございます。今回鈴木真彦選手とのタイトルマッチ、必死に食らいついて僕が勝ちます。最高の面白い試合をするので、会場に来れる方はもちろんABEMAで観られる方もみんな拳剛を応援してください! よろしくお願いします」