2022年1月14日(金)、シンガポール・インドアスタジアムにて「ONE: HEAVY HITTERS」が行われ、ストロー級で日本の池田仙三(パラエストラ千葉ネットワーク)が、インドネシアのエリピツア・シレガーに、左ボディを効かせて3R TKO勝利を飾った。たび重なる怪我を経てのONE2連勝。「パフォーマンスボーナス」5万ドル(約570万円)も獲得した、仙三の試合後インタビューが主催者より届いた。
かめはめ波は皆んなに元気をと思って、全力でやりました
──今回の勝利、またご自身のパフォーマンスについて、どのように感じていますか。
「いやー、シレガー選手、強かったなって。途中で何度もこれ負けるんじゃないかなって思うくらいの試合、そんな印象ですかね」
──パフォーマンスは満足していないのかもしれませんが、最後のボディ打ちについては手応えはいかがでしたか。
「気持ちだけは絶対に負けないぞって。1、2ラウンドを取られているなと思ったんで、最後まで倒しにいくって、最後までノックアウトを狙っていました。負けないぞ、最後まで諦めないぞって。ゴングが鳴るまで攻めようと思っていました」
──KOした時、頭によぎったことは何かありますか。
「最後まで諦めない。絶対に逆転するって思っていました。3ラウンドの初めくらいに打ったボディが効いているなって思って、もう最後まで絶対に倒しにいくって思って、KOでも一本でも良いから倒しにいく。絶対に倒してやるって思っていました」
──池田選手は、現在39歳。今回、20代半ばの選手に力を見せた形になりました。どのように思いますか。
「もちろん向こうの方が若いし、体力もスピードもパワーもあると思います。ただ、メンタルの部分では自分は絶対に誰にも負けないって思っています。自分の武器はメンタルだと思っているので。世界でもトップだな、という自信はあります。何がなんでも絶対に勝ちに行くっていう気持ちがあった。年齢は向こうのほうが若いかもしれないですけど、そこで負けるなっていう気持ちは全くなかったです。何がなんでも絶対に勝つ、死んでも勝つって思っていたので、諦めずに戦いました」
──強い気持ちを持って日本でチャンピオンになれたと思うのですが、世界でもそう戦ってチャンピオンを目指していきますか。
「はい。今、ランキングにいる選手もジョシュア・パシオもそうですけど、自分は今まで自分で積み重ねてきた気持ちの強さに関しては、自分が一番だと思っています。どんなことがあっても最後まで戦える気持ちを持っているので、全然通用すると思っています。日本でもその武器で勝ってきたので、ONEでも通用する、チャンピオンになるって思ってきたので、もちろんそこを目指しています」
──次に戦うなら、誰と戦いたいですか。
「タイトルを狙っていけるように、上のランカーの人たちとやりたいですね」
──今日の試合は壮絶な戦いでした。ご自身のパフォーマンスは、5万ドルのボーナスに相応しいと思いますか。
「貰えたらめちゃめちゃ嬉しいです。認めてもらえて、もらえるなら最高ですね。全て賭けて戦って良かったなと。でもまずは試合に勝てて嬉しいです」(※インタビュー後に「ONE: Heavy Hitters ボーナス」の受賞者が発表され、池田仙三、ザイード・イザガクマエフ、エカテリーナ・ヴァンダリーバの3選手が選ばれ、それぞれに5万ドル(約570万円)が支給された)
──試合後に対戦相手とどんな会話をしましたか。
「“めちゃめちゃ強かったよ。ありがとう”って。急遽、対戦相手も変わったので“戦ってくれたことに感謝している”って伝えました」
──シレガー選手は、インドネシアの期待の星だと思います。どこまで上っていけると予想しますか。
「今のストロー級のランカーと試合しても通用するなって思いました。打撃もそうですけど、ディフェンスもテイクダウン、極める技術もそうですね。やってて動いたら極められそうで中々動けなかった。キープ力も強かったですね。思った以上に強かったし、すぐトップに行けるとも思いますし、今でもその実力を持っていると思います」
──ところで、以前、PANCRASEで王座を争った若松佑弥選手が、3月26日(土)に開催される「ONE X」で、フライ級王者のアドリアーノ・モラエスに挑戦することが決定しました。
「めちゃめちゃ楽しみですね。佑弥君は僕も対戦してKO寸前まで倒されているし、とんでもない一発を持っているんで、モラエスも彼の一発もらったら失神して倒れちゃうんじゃないかなって思います。自分は佑弥君がノックアウトで勝ってくれると信じています」
──試合後に、かめはめ波をやったのは……。
「ちょうど、今日の試合の前に勝ったら、いつも元気をくれているみなさんに、ファンの皆んなに元気を与えられたらと思って、シンガポールの方も分かってくれるかなって思って。(同門の)扇久保くんもやっていましたけど、皆んなに元気をあげようと思って、全力でやりました!」