柔術
レポート

【KIT】ホブソン・タンノが山中健也に競り勝つ。イゴール・タナベが秒殺一本勝ち「必ずムンジアルを獲る!」、世羅智茂が細川顕にGS勝ち

2022/01/09 14:01
 2022年1月9日(日)13時から、ノーポイント&サブオンリーのブラジリアン柔術大会「KINYABOYZ INVITATIONAL TOKYO(KIT)」第4回大会が無観客ライブ配信(アーカイブ視聴が可能)行われた。  KITは、本戦がノーポイント&サブオンリー(絞めや関節技による一本決着)で、延長戦の場合はゴールデンスコア方式(ポイント先取で勝利)、判定の場合は本戦と延長戦の両方の試合内容から勝敗が決する。試合時間は、黒帯8分、マスター5分、茶帯7分、紫帯6分、青帯5分、キッズ4分。  TIGETでライブ配信された同大会の解説は、前回に続き中井祐樹と、今回が初解説となる柔術茶帯の大沢ケンジが務めた。次回、「KIT5」は今夏開催予定。賞金トーナメントを予定している。 ▼第17試合(メインイベント)黒帯74kg級 1R8分 延長4分×山中健也(IGLOO)73.3kg[判定1-2]○ホブソン・タンノ “シュシャ”(DAMM FIGHT JAPAN)73.15kg  メインイベントは、大柳敬人のヒザの負傷による欠場で、“シュシャ”ホブソン・タンノ(DAMM FIGHT JAPAN)がスクランブル参戦。山中健也(IGLOO)と74kg契約で対戦する。過去に山中はシュシャに2敗しており、今回は山中がシュシャを指名してのリベンジマッチに臨む。延長戦なしの特別ルール。  ルーカス・レプリのもとで2カ月半練習を積んできた山中、これまで2勝のうち一度は逆側の三角絞めによる一本で極めているシュシャはまたも返り討ちにするか。  ともにダブルガードから。タンノの右のズボンを掴み、タンノは左袖を掴む。右袖を切る山中。タンノは左袖に持ち直す。右手で襟を掴んだ山中。ズボンを放すとタンノはクローズドガードに入れる。  右で袖、左で対角の襟を掴むタンノは三角狙い。腰を抱きパスを狙う山中を跳ね上げるタンノ。持ちこたえた山中が再びガードの中に入る。  残り2分半。クローズドガードの中の山中はセコンドのグラントに見えるように位置を変えると、右ヒザを立てて割り入れ、左右にパス狙い。  タンノはスパイダーガード。右で腰を抱く山中は左足を大きく踏み出すと、残り30秒、逆側にパス狙い。インバーテッドで足を越えさせないタンノ。  延長無しのメイン。レフェリー判定は2-1でガードワークを駆使したタンノが勝利。雄叫びを挙げた。  タンノは試合後、「ありがとうございます。(山中は)強かったですね。試合出来て、みんなに見せたかった。調子悪い選手がいて(スクランブル参戦で)気持ち、気合いをメインイベントで諦めなかった。練習出来ていなかったけど、出ないとも思ったけど、気持ちを作って、メインイベントのいい試合をしたいと頑張った。応援ありがとうございます」と勝利を語った。 [nextpage] ▼第16試合 黒帯ヘビー級 1R8分 延長4分○イゴール・タナベ(IGLOO)[2分18秒 腕十字]×添田航平(ボヘミアンズ)93.0kg  セミは、ヘビー級でイゴール・タナベ(IGLOO)と添田航平(ボヘミアンズ)が対戦。KIT3から延期されていたカードが実現する。  イゴールとリダ・ハイサムの戦いで幕を開けたKITにとって、イゴールの試合は特別なもの。その後、イゴールは2021年10月の「HEAT49」でMMAデビュー。清水洸志を57秒、三角絞めに極めると、続けて11月には英国のノーポイント&サブオンリー大会「Polaris18」にも出場。  道衣90kg契約・10分一本勝負で、ノルウェーのトミー・ランガカーを、残り55秒でボウアンドアローチョークで極めてタップを奪っている。国内外で活躍するイゴールの真骨頂が発揮されるであろう道衣マッチに注目だ。  対する添田は大阪大学柔道部出身=七帝柔道から柔術に進み、2020年のJBJJFミディアムヘビー級王者となっている。得意の柔道の立ち技とトップゲームで、イゴールを抑え込むことが出来るか。  早々に圧力をかけるイゴール。何度も奥襟を掴んで前に出るが切る添田。襟を掴むも添田から場外に出る。ならばと右手を襟を掴むように押し込み、左手はヒザ裏を掴むニータップの形でテイクダウン。  すぐさま添田のバックを奪うと、いったんは場外も、中央で再開。自身のラペラを引き出しバックマウント。4の字ロック。  高専柔道出身の添田は、亀で首を守るが、イゴールはバックマウントから右脇をすくいながら頭をマットについて添田を仰向けにして腕十字。最後はクラッチを切ってタップを奪った。  一本賞を手にイゴールは、「減量がキツかったけど、やった甲斐がありました。奥さんの支えがあって出来ました。抑えられたらヤバいと思ったので、初めから上を取ろうと思ってました。日本の皆さんに約束しているムンジアル、必ず取るので期待していてください」と、世界柔術選手権、ムンジアル制覇を宣言した。 [nextpage] ▼第15試合 黒帯ライト級 1R8分 延長4分○世羅智茂(CARPE DIEM)75.3kg[延長ゴールデンスコア]×細川 顕(ALMA FIGHT GYM HOMIES)  さらに、第14試合の黒帯ライト級では、世羅智茂(CARPE DIEM)と細川顕(ALMA FIGHT GYM HOMIES)が対戦。  QUINTETなどでも活躍、ノーギで名を馳せる世羅が道衣ありに出場。過去に敗れている細川との対戦を望み、「道衣ありに区切りをつける」という。  対する細川は、名古屋新栄町に自身のジム「ALMA FIGHT GYM HOMIES」を起ち上げたこともあり、試合から離れていたが、KITで復帰。かつてクレベル・コイケにも一本勝ちした道衣の極めの強さを見せるか。  ともに座り込みダブルガードから下を選択の世羅。上を取る細川に世羅はハーフガードからベリンボロ、ニーバーへ。すぐにヒザを抜く細川。クローズドガードの世羅に立ち上がる細川。  右袖を掴み右足を掴んで倒す世羅も場外。ジャンピングガードの世羅。立つ細川。クローズドガードから降りる世羅は左足にデラヒーバロックで後方に倒すも場外。中央で再開。  トップを取る世羅に右足を担いでパス狙いも足を戻す細川。再び担ぎパスを狙う世羅。戻す細川は立ち上がり上に。世羅は中央に戻る。上からアタックし、一気にギアを上げてハーフまで持ち込む細川。腰を抱く細川に半身になりハーフから下足を手繰るレスリングでスイープする世羅! 場外。  中央スタンド再開。引き込む細川。両袖を持つも片袖を切る世羅が上に。下の細川は得意の三角絞めへ! すぐに頭抜く世羅にオモプラッタもホイッスル。  延長。世羅はシングルレッグから引き込み、巴投げで浮かせて、細川が戻したところにクローズドに入れて、細川が立ち上がろうとした際で右手で対角の袖を掴んで、左手で内側から右足をすくって一気にスイープ、バックテイクした世羅、ゴールデンスコアで勝利し「よっしゃー!」と咆哮した(※追記、最後のスイープを本人に確認したところ、「相手の立ち際に足をすくうマッスルスイープ」とのこと)。  世羅「今回、対戦を受けていただいた細川さんに感謝しています。昔ボコボコにされて、受けるメリットが無いのに受けていただき感謝しています。試合を見ても圧倒しているイメージしかなかったんですけど想像以上に相手を大きくせずに臨みました。(ギは最後?)現役は続けます(笑)」 [nextpage] ▼第14試合 黒帯フェザー級 1R8分 延長4分○マテウス・オンダ(バルボーザ柔術)[延長判定3-0]×塚田市太郎(DAMM FIGHT JAPAN)  青帯までを日本で過ごし、大学進学のためブラジルに帰国し、マルコ・バルボーザのもとで柔術を続け、紫帯でブラジル王者、茶帯でヨーロピアン王者となって黒帯に昇格したマテウスが日本に一時帰国。青帯時代に「黒帯で活躍していた憧れの選手」という塚田市太郎と対戦する。  40を過ぎてなおアダルトカテゴリーで活躍中の塚田は、KITに連続参戦中で、本戦サブオンリー&オーバータイムのゴールデンスコアのルールを熟知しており、いかに戦うか。  先に引き込んだ塚田。場外で中央再開。今度はオンダが引き込み。両袖を掴み左でラッソーガードへ。さらにラペラを引き出し前転狙い、右足を腰に寄せてスイープ!   ノーポイントで下になる塚田は激しいパス狙いのオンダに足を効かせる。場外、中央で再開。シングルレッグに入る塚田を受け止め、ラペラを引き出すオンダ。下から左足を手繰りヒザ十字へ! そのまま立ち上がり上を取ると、右足を掴む塚田は足を戻してスクランブルで立ち上がり。  ラッソーガードから立ち上がるオンダに塚田も立ち上がると、再びオンダが引き込み。上の塚田も激しいアタック。パスを狙うが、インバーテッドで足を効かして正対するとラペラを引き出す。ラッソーを作らせない塚田のパス狙いに立つオンダ。力の入る展開。  襟持ち引き込みのオンダ。袖を掴み内回りで外側から足をかけようとうるが脇が固い塚田。ラペラで右足に巻きインバーテッドで巻き込みを狙うも塚田も対応。  延長戦。右袖を掴み引き込むオンダはついに左足を脇に差し入れる。しかし右袖を切る塚田。右手のラペラを放さないオンダ。左手で御出を掴み打ち回りで、ラペラを持ち帰ると右足に巻くが、塚田も足を後方に飛ばしてスイープさせず。左足を手繰り立とうとするオンダ。させない塚田のパンツを掴み、スイープもホイッスル。  レフェリー判定は3-0でオンダが勝利。延長でポイント先取させなかった塚田もガッツポーズを見せた。  オンダ「ありがとうツカダさん。めちゃ強い(日本語で)。ほんとうにタフなファイトだった。ナイス、パス、ナイスベース。フィニッシュしたかったけど、強いディフェンスだった。次も頑張るよ」 [nextpage] ▼第13試合 黒帯ミディアムヘビー級 1R8分 延長4分×グラント・ボグダノフ(ALMA FIGHT GYM LIFE)[延長判定0-3]○トーマス・ミッツ(CARPE DIEM)88.3kg  先に引き込むミッツ。立ったままのボグダノフは立ち上がり襟を切ってから座る。クローズドガードを外してシングルレッグに入るミッツを切るボグダノフ。スタンドの組み手争いから内股を狙うボグダノフ。離れてダブルレッグも。切るミッツはジャンピングガードも外すボグダノフ。  クローズドガードのミッツを立って外すボグダノフに、上を取るミッツ。ノーポイントで下になるボグダノフも立ち上がる。  ここも立ち合う両者。組み手争いもルーチ。シングルレッグに入るボグダノフも場外。引き込むミッツを引き上げるボグダノフ。ミッツはラペラを掴み上に。下のボグダノフはXガードから前方に送り出すが、凌ぐミッツ。片襟で左足を掴むボグダノフはヒザ十字から上に! ここも場外に。  クローズドガードのミッツ。ボグダノフの袖を対角で掴み、片襟・片袖に持ち直し下に。帯取り返し狙いもボグダノフは上のまま。  延長へ。引き込みシッティングガードのミッツ。中に入って行くボグダノフ。下からラペラを引き出すミッツ。下から4の字ロック腰を切る。  上のままのボグダノフはインサイドガードから持ち上げるが、ミッツは引き込み。ラペラを掴むミッツは腕十字狙いも、かついでパスに行くボグダノフ。ハーフでラペラは掴んだままのミッツはクローズドガードに戻す。ホイッスルに両者右手を挙げる。  レフェリー判定は3-0でミッツが勝利。ボグダノフの指名を返り討ちにしたミッツは「楽しかった。グラントは強い。チームの皆さんありがとうございます」と日本語で語った。 [nextpage] ▼第12試合 黒帯ライト級 1R8分 延長4分×後藤拓磨(Flow Jiu-Jitsu Sendai)74.8kg[延長判定1-2]○峯岸零弥(パラエストラ小岩)74.4kg  1勝1敗の五分の両者。黒帯は1R8分。先にジャンピングガードの峯岸。立ったままの後藤はゆっくりと座ると後藤。ダブルガードから互いに袖、ズボンを持ち、切り合い。いったん離れる峯岸。飛び込んでパスを狙う。受ける後藤。  離れて側転パスは峯岸! すぐに足を戻して立つ後藤に跳びつきガードに引き込む峯岸。ヒザ十字も回転して抜く後藤。再びジャンピングガードの峯岸。ベリンボロ狙いも後藤は立ち上がり片ヒザを着き上に。  延長4分へ。引き込み下は後藤。パスアタックをかける峯岸をさばく後藤。ハーフになる峯岸は右で脇差し寝かせるも、足を戻す後藤。  シッティングガードで近づく後藤にパス狙いの峯岸。シングルレッグの後藤に上を取りハーフの峯岸。足を入れ替えてもハーフは死守する後藤。ニーシールドを解き、草刈りから上を取り返した後藤! ジャッジはスイープではなく場外のパロー。  再開。テイクダウン狙いの峯岸に引き込みの後藤。上を取る後藤はニアマウントも片足をからみスイープの峯岸もここは場外判定。後藤の引き込みに峯岸はテイクダウンもここもテイクダウンにならず。  熱戦はレフェリー判定となり、2-1で黒帯デビューの峯岸が勝利した。  峯岸「思ったよりキツくていい経験になりました。以前対戦したときは、青帯で中学か高校生で、久々にやって強かったです。今日は一本取れずすみません。次からは気持ちよく一本を取ります。応援よろしくお願いします」 [nextpage] ▼第11試合 茶帯ライト級 1R7分○平田孝士朗(CARPE DIEM)75.5kg[延長ゴールデンスコア]×小林潤矢(パラエストラ八王子)75.4kg  先に引き込む平田。右袖を掴みデラヒーバロックへ。立つ小林は左足のズボンを掴む。内回りで股下に入ろうとする小林。戻り右足をフットロック。  外して小林がフットロックへ。立ち上がる平田は上に。ラペラを掴んだ小林はヒザ十字狙い。回転して外そうとする平田はパスアタックを続けパス、マウントへ!  左手で枕に巻こうとする平田に、足を戻す小林は下から再びラペラを掴むが、後方に倒れてラペラを切ると、レッグドラッグからパスいてニーオンの平田!  下からブラボーチョーク狙いの小林を外すと、パスした平田はニーオンから三角絞め狙い。すぐに外す小林はハーフに。足を効かせてインバーテッドから上に。その際で三角絞めを狙う平田に、三角を極めさせず上を取る小林。最後はストレートフットロック狙いでホイッスル。  延長。下になる平田。腰を抱きパス狙いの小林。腰を切る平田はスパイダーガード狙い。左襟を引き寄せ、右のズボンを掴んでスイープした平田がゴールデンスコアで勝利した。  平田「一本取られないようにディフェンスされて、極めたかったのでちょっと悔しいです。目標は海外で結果を出したいので、それに向けて頑張ります。サポートありがとうございます。これからも応援よろしくお願いします」 [nextpage] ▼第10試合 茶帯ライト級×マテウス・ヒロトミ(Impacto Japan BJJ)[跳びつき腕十字]○鈴木 真(CARPE DIEM)74.5kg  先に引き込んだヒロトミ。スクランブルからすぐに立ち上がりギロチンチョークは鈴木。首を抜くヒロトミに、下から股を潜りキッスオブザドラゴンの鈴木。  ダブルガードから立ち上がる。両足を挟んで草刈のヒロトミ。さらに足を払いテイクダウン。下からヒザ十字、へ。カーフスライサー。ベリンボロ狙いの鈴木はパスも、すぐにズボンを掴み上を取り返すヒロトミ。  互いに目まぐるしく上下が入れ替わるノーポイントならではの攻防。スタンド再開。鈴木は跳びつき腕十字! タップを奪った。ヒロトミは右足を負傷か。  鈴木「サブミッションボーナスを獲得し、お酒を飲むかな(笑)。腕十字は、一本極めるとお金が出ると聞いて、ちょっと気合が入りましたね(笑)。ともに練習してくれた人たち、ありがとうございます。ギャラいただけたら、ギャラ分の仕事をしますんで、よろしくお願いします」 [nextpage] ▼第9試合 茶帯女子フェザー級○守脇美友(CARPE DIEM)54.5kg[腕十字]×井上智子(ストライプル茨城)  先に下になる守脇がレッグロック狙い。外してダブルガードからスパイダーガードは井上。立ち上がり一気に腕十字の守脇に、脇を上げて正対して逃れる井上が上に。  クローズドガードの守脇は下からタイトに再度、腕十字! タップを奪った。 守脇「(涙を流しながら)12月のムンジアルで負けて……、次に勝てるイメージが沸かず、今日はちゃんと勝てて良かったです。腕十字が一番得意で好きなので、ちゃんと勝てて良かったです。いつも練習いてくださるみんな、VHTSのサポート、買って見てくださった皆さん、ありがとうございます。また1年頑張ります」 [nextpage] ▼第8試合 紫帯女子ライトフェザー級 1R6分○山田海南江(IGLOO)52.4kg[延長ゴールデンスコア]×高崎 栞(X-TREME EBINA)54.0kg  先に引き込みは高橋。レスラーでもある山田は上。高橋は左でラッソーガードからキッスオブザドラゴン狙い。それを捌いてニアマウントから袖車絞めへ。  上になって絞めを抜く高橋。下の山田は片襟片袖から三角狙いも、そこで潰しに行く高橋。しかし山田もスクランブルで立ち上がる。  クローズドガードを取る高橋。山田のパス狙いにスパイダーガードからトップに。ノーポイントならではの上下の入れ替えに山田も下から絞め、腕十字狙い。すぐに察知する高橋はクローズドガードを開いて巴スイープもホイッスル。  延長、山田は得意のシングルレッグからバック狙いも場外。スタンド再開、大内刈の高橋にバック狙う山田。前に落とそうとする高橋に乗り直してバックマウントを奪った山田が勝利した。 山田「バックマウント、ここしかないなと思って。色々考えて、最後振り絞りました。IGLOOの斉藤(穂高)さん、主催の(橋本)欽也さん、誕生日おめでとうございます!」 [nextpage] ▼第7試合 マスター黒帯ミドル級 1R5分○高橋圭太(上野御徒町ブラジリアン柔術部)81.0kg[延長判定3-0]×森修(トライデントジム)81.4kg  ともに立ち技経験者。フルコン出身の高橋は押忍と十字を切る。森はトーワ杯出場経験者。プロ修斗1勝1敗。  森の引き込みに合わせて跳びつき三角絞めを狙う高橋。首を抜く森はハーフガード、ニーシールド。上を取る高橋はヒザを抜きパス狙い。左足は越えさせない森。  延長で先に引き込んだ森。片襟片袖で右足を巻いてラッソーガード。両足は越えるが右手の袖は死守。がぶりになったところでホイッスル。レフェリー判定3-0でニアパスになった高橋が勝利。 高橋「ほんとうはちゃんと極めたかったですけど、森選手のガードが固くて強かったです。御徒町駅に道場を開きました。ぜひお越しください」 [nextpage] ▼第6試合 青帯ライトフェザー級×高橋逸樹(CARPE DIEM)61.0kg[延長ゴールデンスコア]○石井 晴(トライフォース)63.4kg  柔術甲子園2連覇の高橋は、ガードからデラヒーバ狙い。柔道ベースの石井はトップから。高橋は下からラペラを掴んで右足を巻きに行くと三角絞め、腕十字狙い。  外して上の石井にクローズドガードを取る高橋の四角に、両足でボディロックから外れる石井。高橋はベリンボロ狙い。  それをかわして担ぎパスを狙う石井。正対する高橋。再びラペラを巻きフットロックも。その都度外す石井は際を譲らず。  延長ともにダブルガード。立ち際でパスを狙う石井だが、足を効かす高橋。ラペラを右足裏から回すが、石井はまずは片足を抜き、パスから袈裟固め。粘り強い戦いで勝利を掴んだ。 石井「高橋選手、めちゃくちゃ上手くて強かったです。いつも強い先輩方から同じような展開を凌いでいたので。最後は、いつも練習して試合でも取っている展開なので逃がすわけにはいかないと思ってやりました」 [nextpage] ▼第5試合 青帯ライト級×坂本ハリ(アラバンカ柔術アカデミー)[延長ゴールデンスコア]○馬場 匠(ヒロブラジリアン柔術アカデミー横浜)75.4kg  大外刈でテイクダウンを奪う馬場。そのままサイドを奪うと腰を切ってストレートアームバー、アメリカーナ狙い。その際で立つ坂本。  引き込んだ坂本にストレートフットロックは馬場。うつ伏せになって足を抜く坂本。下を選択する馬場はスパイダーガードから内掛けで足を取って立ち上がりすぐにパス。  ニーオンからマウント、再びストレートアームバー、さらに腕十字も、すぐに縦になりエスケープする坂本。  延長R、馬場が支え釣込足でテイクダウンを奪い勝利。柔術甲子園優勝の馬場が、KITでも元気な動きを見せた。 馬場「必殺技だった足関節で捻って極まってパキッと鳴ったけど、ズレてしまって。トップからの攻防を意識いて立ちでテイクダウン出来て良かったです」 [nextpage] ▼第4試合 青帯/女子フェザー級○吉永 愛(パラエストラ岐阜)59.7kg[延長ゴールデンスコア]×日向野知恵(トライフォース)59.5kg  吉永の三角、オモプラッタを前転して下になる日向野はボクシングから柔術にも挑戦している。  吉永はマウント三角も、日向野は下からシザーズで後転で頭を抜くが、際で上を取るのは吉永。  延長R、先にガードを取る日向野に、吉永はハーフからベースボールチョークを狙いつつ脇差しパスガードを決めて勝利。 吉永「本戦で極めきれず延長で勝てて良かったです。パスガードのときに下からのプレッシャーが強かったです。(受験だが)勉強あまりできていないですけど、これから頑張ります」 [nextpage] ▼第3試合 プレティーン黄帯50kg級 1R4分○秋田将善(アラバンカ柔術アカデミー)[延長ゴールデンスコア]×漆田大和(野武士)48.7kg  パス、マウントを奪う秋田。十字絞めを狙うが漆田は凌ぐ。  延長で柔道ベースの立ちで強い体幹を持つ秋田がスタンドでの崩しからすぐに横に跳んでパスガード。ゴールデンスコアのポイント先取で勝利した。 秋田「すごく嬉しい。向こうも力が強かったので頑張ってキープしました。これからも力をつけていってどんどん強くなります。応援よろしくお願いします」 [nextpage] ▼第2試合 紫帯ミディアムヘビー級ードグラス・トーレス(ダムファイトジャパン)ー西野太ニ(FIELD-RING)87.0kg※トーレスが前日計量で体調不良により欠場 [nextpage] ▼第1試合 青帯ライトフェザー級 1R5分×永井 翔(IGLOO)63.7kg[3分29秒 送り襟絞め]○青木雄哉(ALMA FIGHT GYM LIFE)62.6kg  序盤の永井のデラヒーバからの足関節を凌いだ青木がパスから腕十字。横回転から場外でエスケープした永井だが、跳びつき十字を潰され、送り襟絞めにタップ。 青木「準備して挑めたので良かった。(永井の)最初の足関節にはびっくりしましたけど、落ち着いて対処できてよかったです。2月23日の橋本知之杯も頑張ります」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント