わずか5戦目で浜崎から勝利を収めた伊澤。そのポテンシャルは計り知れない
2021年12月31日(金)さいたまスーパーアリーナにて開催された『Yogibo presents RIZIN.33』で、RIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加(AACC)を2R2分50秒、TKOで破る大番狂わせを起こした伊澤星花(フリー)。
伊澤は、東京学芸大学教職大学院生で24歳。小学生から柔道とレスリングを始め、レスリングでは2012年ジュニアクイーンズカップ52kg級準優勝、2012年沼尻直杯全国中学生選手権女子57kg級で優勝。柔道は高校2年生の時にインターハイ3位と全国選手権5位に入賞。2019年東京学生柔道体重別選手権女子52kg級では準々決勝まで進出している。さらに女子相撲にも出場し、2019年の全日本選手権で準優勝と、組み技のハイブリッドガールだ。
2020年10月のDEEP JEWELSでプロMMAデビューし、54.5kg契約でARAMIに判定勝ち。12月の2戦目でDEEP JEWELSストロー級(-52.2kg)王者・本野美樹といきなり対戦し、判定勝ちで番狂わせを起こした。2021年6月にはタイトルマッチでの再戦で本野を1R3分32秒、腕十字で破りデビューから3戦、わずか8カ月で第4代DEEP JEWELSストロー級王者となっている。2021年10月には同じく大晦日でRENAに番狂わせの勝利を収めたパク・シウに判定勝ち。
初MMAから1年2カ月、わずか5戦目でノンタイトル戦ながら日本人選手では初めて浜崎に黒星を付けた伊澤から、『ゴング格闘技』Web読者に向けて新年の挨拶と今年の目標が届いた。
「あけましておめでとうございます! 今年は昨年よりも輝きますので、1年間よろしくお願いします」と、さらなる輝きを見せたいとする伊澤。
今年の目標には「RIZINのベルトを獲ってDEEP JEWELSのベルトを防衛して二冠王になります」と、試合後にも語っていた通り浜崎とタイトルマッチで再戦して二冠王になりたいと掲げる。
榊原信行RIZIN CEOは大会総括で「伊澤は戦前からこうなる可能性が最も高いリスキーな選手だと思っていましたが、とにかくスケール感もそうだし、フィジカルやテクニックだけじゃなくノーストレス。この大舞台で王者と戦うことに何も臆することなく王者を一蹴するメンタルの強さがある。浜崎は体調が整っていなかったのもあった。いずれにしてもタイトルを懸けた形で、再戦を早いタイミングで行わせていただくことになると思います」と、早い段階での両者のタイトルマッチでの再戦を示唆しており、ダイレクトリマッチもありそうだ。
伊澤にファイターとしてはどういう年にしていきたいかを聞くと「フィジカルを強化しながら格闘技の知識もさらに増やしていきたいです」と、さらに自身のバージョンアップを重ねていきたいという。
プライベートでは何をしたいかと聞くと、「バンジージャンプに挑戦してみたいです」と、すぐにでもYouTubeからお誘いが来そうなことを希望していた。