2021年12月26日(日)東京・後楽園ホールにて『SHOOT BOXING 2021 Champion Carnival』が開催され、大会後にシーザー武志SB協会会長が大会を総括した。
今大会はSBのタイトルマッチが5試合並び、「何かが懸かっていると選手は一生懸命にやりますよね。そういうのもあってタイトルマッチをやらせました。最近はSBという名前だけでSBの競技をやっていない試合が多かったんですが、タイトルが懸かるとSBの試合をやろうとするんですよね」と、シュートボクサー同士のシュートボクシングらしい試合を見せたかった、と今大会の開催意図を話した。
(写真)シーザー会長が真っ先にあげたSB日本スーパーバンタム級タイトルマッチの植山(右)竹野戦「植山と竹野の試合がよかった(第4試合のSB日本スーパーバンタム級タイトルマッチ=植山が3RでKO勝ち)。竹野が頑張ったね。彼はもっと防御を覚えたらもっと強い選手になる。佐藤執斗(第2試合のSB日本バンタム級王座決定戦でKO勝ち)は昔から首を絞めたりするのが上手い選手。彼は名前と一緒で“シュート”ボクシングを体現していく選手だと思います。手塚翔太(第5試合のSB日本スーパーフェザー級王座決定戦で笠原友希に判定負け)はよくなった。前はあそこ(ローキックでダウンをとられた)で諦めていたのが最後まで頑張った」と、目立った選手の名前をあげた。
(写真)初代DEEPストロー級王者カン・サトーを兄に持つ佐藤執斗 しかし、「他団体でも通用するのは海人、植山、笠原弘希だね」と、他団体のリングに乗り込んで行っても勝てるのはこの3人だけと手厳しい。
「この1年、自粛で大変でSBもお客さんの入りが悪くなったし、選手も覇気がもうひとつなかった。そこでなんとか1年やらせてもらいましたが、コロナが落ちついてきたらまた来年ビッグマッチも出来るようになる。それまでに日本人選手を育てていかないとダメだと思います。こんな時代だからこそ、下の選手とアマチュア活動をして育てていかないと」と、日本人選手の層を厚くすることが急務だとする。
(写真)笠原に敗れはしたものの、シーザー会長は手塚(右)の成長を評価した「外国人選手が呼べるようになれば、もっと面白い展開ができると思います。でも今は、日本人同士で競り合わせていって技術的にも高めていくことを冒険しないでやった方がいいと思う。あえて派手なことを変にせず、その間に日本人の中でSBができる選手を育てていくのが僕らの使命です」
(写真)新日本キックから参戦し、笠原と対戦した重森(左) その一環として「今日も新日本キックさんとやりましたけれど(セミファイナルの笠原弘希vs重森陽太の交流戦)、伊原会長も言っているようにまだまだ一緒に競い合っていきましょうと。あの人とも長いから。いろいろなキックボクシングの団体があっていい選手がいっぱいいるんだから、そういう日本人選手を集めてトーナメントをやったら面白いんじゃないですかね。海人の階級だけでなく、笠原、植山のクラスでもやれたら面白い。日本人選手をもっともっと磨いた方がいいと思います」と、国内キックボクシング団体と協力して日本人選手のレベルを上げるためにトーナメントを開催したいとの構想を明かした。