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【RIZIN】朝倉未来「言い訳は何もない。1年前の自分を越えられるかの挑戦」=大晦日、斎藤裕と再戦

2021/12/10 12:12
【RIZIN】朝倉未来「言い訳は何もない。1年前の自分を越えられるかの挑戦」=大晦日、斎藤裕と再戦

(C)RIZIN FF

 2021年12月9日(木)、大晦日にさいたまスーパーアリーナで開催される『Yogibo presents RIZIN.33』の追加カード発表会見が行われ、フェザー級(-66.0kg)で朝倉未来(トライフォース赤坂)と斎藤裕(パラエストラ小岩)の対戦が決定した。

 両者は、2020年11月21日に対戦。朝倉が左で2度、斎藤に片手をマットに着かせるなか、斎藤も2度のテイクダウンを奪い、打ち合いでも退かず。判定3-0で斎藤が激闘を勝利している。

 会見後、朝倉は、自身のYouTubeを更新。念願のリベンジマッチのひとつが実現することで、「言い訳は何もないです。これで負けたら俺が弱かった、ということ。俺はもちろん勝つ気満々だし、ここで俺が勝って、クレベル選手にも勝って、ひとつ頭抜けたいなと思います」と日本フェザー級の頂に向かいたいとした。

 今回は、RIZINフェザー級の66kg契約。弥益ドミネーター聡志、萩原京平とは「68kg」で対戦していた朝倉にとって、6月のクレベル・コイケ戦以来となるフェザー級戦となる。

 朝倉は、「体重、ダイエットがめっちゃキツいんですよ。試合が決まったのが3日前とかでしょう。76kgとかあったから、二十何日で10kg減量。それマジで命を削りますよ。命を削って盛り上げたい。70kgまで絞り落として、動いて動いて節制して、最後は水抜きで行こうかなと。キツいけど、長い人生で見たら、いまは命を削る時期かなと思いまして、出場を決めました。

 大晦日は盛り上げないと、日本を爆発させたいなということで、対戦相手は1年前に負けた斎藤(裕)選手ということで、減量もそうだけど、戦いも厳しい戦いになるんじゃないかなと思いますけど、格闘家として挑戦したいなということでこの試合を受けました。1年前の自分を越えられるか、その挑戦ですね」と、今回の試合の意味を語る。

 斎藤との初戦後、朝倉は2020年大晦日に弥益ドミネーター聡志を1R KO。2021年は6月にクレベル・コイケに三角絞めで一本負け後、10月2日に「RIZIN LANDMARK vol.1」で萩原京平に判定勝ちで復活を遂げている。しかし、11月20日の「朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円」で左膝の半月板を負傷。大晦日出場が危ぶまれていた。

「萩原戦から“1000万企画”やって大晦日なんで、結構コンスタントに試合をしてるんでいろいろありますけど、今回勝って、美味い酒でも呑もうかなと。THE OUTSIDERから、地下格闘技から成りあがった身としては、大晦日地上波ゴールデンで、たぶん生放送で放送されると思うので、世間の皆様が見ているところで試合が出来るというのは、ほんとうに感慨深い。当時見ていた魔裟斗さんとかKIDさんのような存在になれるというのは嬉しいし、すごく夢を見ているみたいですね。男が描く夢を体現できているなと」と、負傷はあるものの、注目度の高い「大晦日」に「リベンジ戦」で「1年前の自分を越える」ことがモチベーションになっていることを語った。

 対戦相手に希望したのは、「過去に敗れた相手」。

「結構、怪我していたから、エンタメ寄りのオファーも来たけど、それはまず『やりません』と。最初クレベル選手を指名したんですよ、俺は。クレベル選手も(SNSで)『試合を受けた』と言っていたんで、たぶんマネージメントとRIZINとの交渉とかが合わなかったのかなと。クレベル選手とは試合が決まらなかったので、『斎藤選手かクレベル選手だったらやりますよ』ということで、斎藤選手に受けてもらって試合が決まりました」と、再戦の経緯を語る。

 一方の斎藤は、朝倉戦後、2021年6月にヴガール・ケラモフに判定2-1で勝利。2021年10月24日の横浜大会で、DEEP王者の牛久絢太郎と対戦し、2Rに跳びヒザ蹴りを受けて右瞼をカット。ドクターストップによるTKO負けでベルトを手放している。

 朝倉は、「斎藤選手も10月に試合が決まって、眉毛(瞼)をカットしてるんで、(大晦日出場は)結構、漢気見せてきたなということで、感謝ですね。1回、負けてるんで勝った人たちからすればリスクしかない。やらなくていいところを試合を受けてくれたんで滅茶苦茶感謝しています」と、前戦で負傷しながらも、かつて勝利している相手との対戦を受けた斎藤を慮った。

舌戦無き会見、朝倉未来の成長を土居トレーナーは「意識改革で変わった」

 萩原戦前には、「華が無い」とこき下ろしていた朝倉だが、今回の試合決定に舌戦を繰り広げることなく、一貫して、相手への敬意を見せている。それは、1年前からの成長への手応えにある。

「斎藤選手とやるまで、ほんとう朝のスパーリングのみで勝ち続けてきて、斎藤選手に判定で負けて、そこからウエイトトレーニングとかランニングのトレーニングを入れたり、たくさんトレーナーもついていますし、いま格闘技にほんとうに向き合ってすごい成長したと思うので、そこを試せる場だなと。斎藤選手もチャンピオンになって風格とか責任感とかついて強くなっていると思うけど、そこを越えてリベンジして、次、クレベル選手にもリベンジして、次、スーパースターになってやろうかと思っていますよ」と、フィジカル、スタミナ、コンディショニング、組み技スパーリング、ミット打ちなど様々な部門のトレーナーについて、格闘技に向き合ってきた進化を感じているという。

 魔裟斗からの紹介を受け、現在、実際に朝倉のスタミナ面を強化している土居進トレーナーは、本誌の取材に、「これまで朝倉選手は“ナチュラル”で来ていて、我々が考えているトレーニングの概念すら無く戦っていたので、めちゃめちゃポテンシャルが高いんですよ。強化したいこと・まだ強化出来ることはいっぱいあるんですが、未来選手は頭が良くて、怪我もあって出来ることが限られる中で、何を目指してどうトレーニングするかをすぐに理解出来る。それをここでのトレーニング以外のところでもやっていることを知り、その意識改革で、来年に向けてすごく伸び率が上がるなと。萩原戦でもスタミナ面が改善されていることを示しましたし、一番大事な土台の部分が出来つつあります」と太鼓判を押す。

 朝倉未来は「とにかく言い訳は何もないです。これで負けたら俺が弱かった、ということなんで、俺はもちろん勝つ気満々だし、斎藤選手も怪我してるし、試合決めた時点で負けたらもうほんとうに弱かったというだけです」と語る。

 前戦では、斎藤の右目を腫らした朝倉だったが、ジャッジは3者ともに「ダメージは相殺された」と判断。インパクトでも差がついておらず、「アグレッシブネス」「ジェネラルシップ」で上回られ、判定で敗れた。萩原戦で試した組み技、そしてサイズが大きくなったという身体、強さを増した打撃を実戦で披露するときがきた。

「まあ、でも俺は絶対に勝ちに行きます。フェザー級のなかで、ここで俺が勝って、クレベル選手にも勝って、ひとつ頭抜けたいなと思います」

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