(C)Zuffa LLC
2021年11月13日(日本時間14日)米国ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXにて、「UFC Fight Night: Holloway vs. Rodriguez」が行われた。
メインイベントは、フェザー級1位のマックス・ホロウェイと、3位のヤイール・ロドリゲスの5R戦。
ハワイ州ホノルルでハワイ先住民とサモア人の血を引く家系に生まれたホロウェイは、キックボクシングベース。2016年12月にアンソニー・ペティスをTKOに降し、初めて「暫定」ながらフェザー級王座を獲得した。
2017年6月に正規王者のジョゼ・アルドにもTKO勝ちで王座統一に成功した。2017年12月、フランク・エドガーの代役のアルドと再戦し、またもパウンドでTKO勝ちで。初防衛に成功。
2018年12月、当時1位で無敗の挑戦者ブライアン・オルテガと対戦。290発の有効打を当てる壮絶な打ち合いを制しKO勝ち。2度目の王座防衛に成功した。2019年4月には1階級上のUFC世界ライト級暫定王座決定戦でダスティン・ポイエーと7年ぶり再戦も判定負け。連勝記録が13でストップした。
2019年7月、フェザー級でエドガーと対戦し5R判定勝ち。3度目の王座防衛に成功。同年12月に1位の挑戦者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーに5R判定負けで王座陥落。2020年7月、ヴォルカノフスキーと5R戦うも判定負け。2021年1月に6位のカルヴィン・ケイターに5R 判定勝ちで再起を遂げ、今回、3位のヤイール・ロドリゲスと対戦となる。
対するメキシコのロドリゲスは、テコンドーベース。2014年のUFCデビューから6連勝も、2017年5月にエドガーに2R TKO負けでオクタゴン初黒星。2018年11月にジョン・チャンソンをヒジ打ちで5R KOに降すと、2019年9月の初戦でアイポークでNCとなったジェレミー・スティーブンスを10月に判定勝ち。
その後、自身の所在地をUSADAへ12カ月で3回に渡って通知せず、抜き打ち薬物検査を行うことができなかったため、2020年9月8日から半年の資格停止処分を受けていた。今回が復帰戦となる。
▼フェザー級 5分5R
〇マックス・ホロウェイ(米国)23勝6敗(UFC19勝6敗)
[判定3-0] ※48-47×2, 49-46
×ヤイール・ロドリゲス(メキシコ)13勝3敗(UFC8勝3敗)
1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるホロウェイは左ジャブを押し込んでロドリゲスに尻餅を着かせる。サウスポー構えになり右前蹴りで押し戻すロドリゲス。
しかしホロウェイは左前手を上下に突き、右カーフキックも。ロドリゲスも右カーフを返し、ジャブに打ち返し、左ミドルを当てる。さらに右カーフキックの3連打にホロウェイは前足を入れ替える。
さらに右カーフキックから右ハイ! しかしホロウェイも右ストレートでロドリゲスの左頬をカットさせる。ここまで手数はロドリゲス。
ホロウェイの後ろ蹴りに組んでバックにつくロドリゲス。スタンドで片足をかけるが、正対するホロウェイ。ロドリゲスはシングルレッグで引き出すが倒れないホロウェイ。離れ際に跳びヒザを放つロドリゲスだが、防御するホロウェイに尻餅。ホロウェイは蹴り上げをさばいてパスしてブザー。
Max Holloway (@BlessedMMA) is now the first and only fighter in UFC history to land 3,000 total strikes. After #UFCVegas42, Holloway has connected a total of 3,056 strikes in the @UFC.
— UFC News (@UFCNews) November 14, 2021
Max Holloway: 3056
Georges St-Pierre: 2591
Frankie Edgar: 2479
Nate Diaz: 2386
Jon Fitch: 2185
2R、後ろ蹴りを見せるロドリゲス。サウスポー構えに。懐の深いホロウェイは詰めてボディ打ちを当てるが、ロドリゲスも右を当てホロウェイの鼻を赤くさせる。しかし、構わず出入りするホロウェイ。ロドリゲスの後ろ廻し蹴りをかわしてワンツーの右! ロドリゲスは左ミドルを腹にヒット! さらに右ローも! サウスポー構えになるホロウェイだが、詰めている前足をこつこつとローで削るロドリゲスは、ホロウェイがサウスポー構えになれば右前足を蹴る。
ホロウェイのパンチをスウェイでかわすロドリゲスだが、金網に詰まり続くワンツーを被弾。ホロウェイはバランスを崩したロドリゲスの上を取ってブザー。
3R、サウスポー構えからオーソドックス構えになり金網に詰めて右の跳びヒザはホロウェイ! ロドリゲスは右ローもホロウェイの目に突くジャブに尻餅を着くと、すぐに覆い被さったホロウェイがパウンドでマウント! 肩固め狙い。外して頭を抱え亀になるロドリゲスにホロウェイはバックマウントからパウンド、がぶりに変えるが、立ったロドリゲスが猛反撃!
Entering main event rounds 👀 #UFCVegas42 pic.twitter.com/xPrZg9t0LB
— UFC (@ufc) November 13, 2021
ホロウェイは後退し、ロドリゲスがテイクダウンを奪うが、息を戻したホロウェイがダブルレッグテイクダウン!サイドからヒザを突く。ロドリゲスは背中を見せて立ち上がる。驚異的な両者の動き。
4R、ロドリゲスの打ち終わりに素早いワンツーを突くホロウェイ! 2人とも互いに打撃を見切りながら近い距離で攻防。詰めるホロウェイはロドリゲスの頭が下がったところにノーアームギロチンチョークも頭を抜くロドリゲスが下から足関節狙い。すぐに足を抜くホロウェイがサイドになるも、下のロドリゲスは足を効かせる。それをパスするホロウェイに亀から立ち上がるロドリゲス。
左右でバックフィストを見せるロドリゲス。ホロウェイの前手がアイポークとなり中断。再開。サウスポー構えのロドリゲス。跳びヒザで中に入るホロウェイに、二段蹴りで押し戻すホドリゲス。近距離でヒジ打ちのロドリゲス。ホロウェイは後ろ蹴り。ロドリゲス間合いを詰めてアッパーもブザー。
5R、最終Rにハグをかわした両者。右のバックスピンキックのロドリゲスは左の蹴りで前に。同じくサウスポー構えのホロウェイは長いワンツーを連打して金網に詰める。頭をガードしてウィービング、ダックでかわすロドリゲス。遠間からセンチャイキックも、かわしてその打ち終わりに右を当てるホロウェイ。下になるロドリゲスはリバースする上に。立つホロウェイの首を抱えるロドリゲスも抜くホロウェイ。
ホロウェイは組みも交えてスタンド勝負。ケージに追い込みヒザをボディに入れると離れる。左の蹴りで押し戻すロドリゲスはさらにバックスピンキックも! しかし詰めていたホロウェイが左で差してブザー。
5Rをひとときも止まらない激闘を見せた両者。しかしスタンド、グラウンドともに削ったのはホロウェイでロドリゲスは顔面を大きく腫らし、右足甲も痛めている。試合は判定3-0(48-47×2, 49-46)でホロウェイが勝利。
WHAT A BATTLE 👏
— UFC (@ufc) November 13, 2021
📝 How'd you score it? #UFCVegas42 pic.twitter.com/5ep8vCdthh
試合後、ロドリゲスに駆け寄ったホロウェイは、「一番になるためには一番を倒さなきゃいけない。こいつはビーストだよ! みんなついてこいよ、ビバ・メヒコ!」とメキシコのロドリゲスを賞賛。
続けてマイケル・ビスピンからカーフキックのダメージを問われ、「カーフは全然大丈夫だったよ」と答え、「155ポンド(
Celebrating victory with fans and family 🎉
— UFC (@ufc) November 14, 2021
[ @BlessedMMA | #UFCVegas42 ] pic.twitter.com/YCtDo0k9Jv
このメインイベントが今大会のファイト・オブ・ザ・ナイトに。試合後会見でダナ・ホワイト代表は、ホロウェイの次戦について「ヴォルカノフスキーとのタイトルマッチが妥当だ」と語っている。