Krush-EX 2021 vol.62021年11月13日(土)東京・GENスポーツパレス
▼メインイベント Krushフェザー級 3分3R〇天野颯大(キング・ムエ)KO 3R 2分18秒 ※パンチ連打×佐生光一(K-1ジム五反田チームキングス)
天野はK-1甲子園に1年生、2年生と連続出場するも1回戦で敗退。最後のチャンスとなる今年3年生で優勝を果たした。決勝は3試合の中で最も荒々しい展開となり、両者足を止めての打ち合いも見せる乱戦模様。その中で左右フック、ヒザを繰り出す天野に須田がクリンチする場面が後半多くなり、判定3-0で天野が勝利した。今回がプロデビュー戦。
佐生も同じくプロデビュー戦。第39回K-1アマチュア チャレンジAクラス -60kg優勝の実績を持つ。
1R、天野は右ロー、左インローを蹴って返しの左フックをヒット。佐生の右ストレートをダッキングでかわしての左フックも。蹴りからパンチのコンビネーションにつなぐ天野に、佐生は飛びヒザ蹴り、ジャンプしてのミドルを蹴るなどトリッキーなところも見せる。
2R、天野が来るところに右を合わせる佐生。右カーフを蹴ると天野はステップで右へ回り込む。佐生の右ストレートに天野は右のカウンター。これで佐生が下がる。天野はサウスポーになって右フックを繰り出すがローブローで試合は中断。天野は右ローから一気に前へ出てパンチをまとめ、佐生をコーナーへ釘付けにした。
3R、距離を詰めて右ストレートを連打して天野が右ストレートでダウンを奪う。思い切り踏み込んで右ストレートを打つ天野がラッシュをかけると、佐生も足を止めて打ち合い右ストレートでダウンを奪い返す。顔面を血で真っ赤に染めながらも打ち合う佐生。天野は前に出て左右の連打で追い込んでいき、コーナーへ詰めてめった打ち。佐生が防戦一方となり、レフェリーはダウンを宣告。佐生の状態を見てストップがかかり、天野のKO勝ちとなった。
ダウンの奪い合いを制した天野は「危なっかしい試合をしてしまって申し訳なかったんですが、メインでKOして仕事を果たしたと思います。今後の目標としてK-1を名古屋で開催して欲しいというのがあるので、今日みたいな試合をしていけば実現すると思います。これからもっとK-1らしくKO勝利をあげられる選手になります」と、K-1で活躍していきたいと意気込んだ。
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▼セミファイナル Krushバンタム級 3分3R×祐嘉(K-1ジム五反田チームキングス)判定1-2 ※29-30、29-28、29-30〇山西 練(POWER OF DREAM)
祐嘉は2勝3敗で前回は8月のEXでしのに判定勝ち。山西は1戦1敗で前回は6月のEXで入江亮太にKO負けを喫している。祐嘉は計量をパスできず、減点1からのスタート(グローブハンデは山西が拒否)。
1R、互いに右カーフを蹴り合う。圧力のある祐嘉は距離を詰めて右を打ち込む。山西も右で迎え撃つ。山西は左インローも蹴り、前に出てくる祐嘉の両足を狙っていく。
2R、パンチをブロックして左インローを蹴っていく山西に祐嘉はワンツーの連打で前へ出る。山西は左ミドルも蹴る。パンチを繰り出していく祐嘉だが、ほぼ山西はブロック。左インロー、右カーフ、左ミドルを蹴っていく。
3R、意地のローの蹴り合い。祐嘉は左右フックを繰り出していき、山西もこのラウンドは打ち合う。手数を出す祐嘉のパンチが当たり始めるが、山西のパンチも被弾する。至近距離で打ち合い、パンチを繰り出していく祐嘉に山西は蹴り、最後は左ボディ。
減点の影響もあり、山西の辛勝となった。
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▼第5試合 Krushフライ級 3分3R〇麗斗(K-1ジム総本部チームペガサス)判定2-0 ※30-29×2、30-30×石郷慶人(K-1ジム福岡チームbeginning)
麗斗は第33回K-1アマチュア チャレンジAクラス -55kg優勝で、プロ戦績は1敗1分とまだ勝ち星がない。石郷は今回がデビュー戦。
1R、アップライトに構えてサウスポーの石郷は左ミドル中心。麗斗は左ローからワンツーにつなぐ。石郷が蹴ってくると麗斗はワンツーを合わせに行った。
2R、麗斗が打ち合いに行くと石郷も強気に打ち合って激しい打ち合いに。パンチの回転力で優る麗斗が打ち合いでは優勢。離れると左ローを蹴る。今度は石郷が打ち合いを仕掛け、麗斗も足を止めて打ち合う。1発目を捨てパンチにして2発目を当てていく麗斗。石郷は鼻血を出す。
3R、石郷は左ミドル、麗斗は右ミドルと左ロー。左ミドルを多用していく石郷はバンバン蹴っていくが、左ストレートを出そうとすると麗斗が回転速く左右フックを決める。麗斗の左ローも強く入る。サウスポーに加アメル麗斗は左ストレートと左フックを連続ヒット。最後は優勢を印象付けて終わり、麗斗が判定2-0で嬉しい初勝利を収めた。
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▼第4試合 Krush女子アトム級 2分3R×豊嶋里美(TEAM OJ)判定0-3 ※30-29、30-28×2〇紗依茄(月心会チーム侍)
豊嶋はデビューから6戦目まで勝ち星がなかったが、2020年9月の「DREAM KAHOS」トーナメントの1回戦で延長戦の末に谷田美穂から嬉しい初勝利。決勝では打ち合いを繰り広げたが森川侑凜に判定負け。11月のチャン・リー戦にも敗れたが、今年8月にホープのKihoから勝利を収めた。戦績は2勝6敗2分。
紗依茄は17歳のJKファイターで、ジュニアで6冠王、第9回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-50kg優勝の成績をあげ、今年1月にプロデビュー。ジュニア時代から積み上げてきた卓越したテクニックでAIKOから勝利を収めたが、6月の2戦目ではチャン・リーのパワーに屈し初黒星。
1R、前に出ようとする豊嶋を左右前蹴りで押し戻す紗依茄。後ろ蹴り、ロー、ワンツーと攻める豊嶋に紗依茄は蹴りで対抗。
2R、豊嶋のストレートをバックステップでかわしてワンツーを打ち込む紗依茄。さらに左右前蹴り、右ハイ。それでも豊嶋は前へ出ていくが紗依茄のステップで捉えることができない。
3R、ステップで回り込む紗依茄をそれを追う豊嶋。前蹴りで突き放し、豊嶋がストレートを伸ばすとハイキックを合わせようする紗依茄。左フックも当てる紗依茄だが、ステップで下がり続けたのが判定にどう影響するか。
判定3-0で紗依茄が勝利を収めた。
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▼第3試合 -54kg契約 3分3R×小島卓也(優弥道場)判定0-2 ※30-30、29-30、29-30〇井上海山(POWER OF DREAM)
1R、小島はジャブで井の腕をコーナーへ詰めると左右の連打で釘付けに。井上のワンツーはしっかりブロックして連打で前へ出るが井上は右カーフを蹴る。小島のスピードに慣れてきたか、井上は左フックを狙い撃ちにしてボディも叩く。
2Rも前に出る小島がジャブから前へ詰めていって連打を浴びせるが、井上はステップで回り込んで外すと反撃。すると小島は右ローで足を止めにかかる。回り込みながら左右フックと左右ボディを打つ井上に小島は距離を詰めてパンチを放っていく。
3R、前に出る小島に井上は飛びヒザ蹴り。互いにボディを打ち合い、小島はややスローになりながらも前へ出る。両者フックで打ち合い、井上のヒットが目立ち始めるが小島の右ローには下がる。左フックを狙い撃ちする井上に小島はワンツーで前へ出る。
判定は2-0で井上の勝利となった。
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▼第2試合 Krush女子フライ級 2分3R×小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定0-3 ※28-30×2、27-30〇ARINA(闘神塾)
小澤は今回が33戦目(7勝21敗4分)となる大ベテランで現在4連敗中。2015年1月以来の勝利を目指す。ARINAは今年5月のKrushでプロデビューし、ハイキックでダウンを奪って勝利している。
1Rから左右ストレート連打から右ミドルにつなげるARINA。小澤は右ローを蹴っていくがARNAのスピードについていけない。
2Rも同様の展開だったが、3Rは小澤が右の一発に懸けて右をヒットさせていく。ARNAも打ち返して蹴りへつなぐ。最後は小澤の気迫にやや押されるような形となったが、判定3-0でARNAが勝利を収めた。
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▼第1試合 Krushライト級 3分3R×井上修一(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)判定0-3 ※27-30×2、28-30〇下村泰平(TOP STAR GYM)
1R、サウスポーの井上に対して下村は右ストレートを狙い撃ち。右ヒザも突き刺してアグレッシブに攻める。志村は蹴りで対抗。
2R、右ストレートに加えて左フック、左右ボディもヒットさせる下村。井上はガードを固めての被弾が目立つが、時折ミドルと左右フックを返して粘る。
3R、左右フックと左ミドルで必死の反撃を試みる井上だが、下村の方がヒットも手数も多く、下村の判定勝ちとなった。
▼Krush女子アトム級 2分3R〇加藤りこ(K-1ジム五反田チームキングス)不戦勝×乃亜(昇龍會)