2021年11月12日(日本時間13日)米国フロリダのセミノール・ハードロックホテル&カジノにて、「Bellator 271: Cyborg vs. Kavanagh」が開催された。
Bellator 271: Cyborg vs. Kavanagh
2021年11月12日(日本時間13日)米国フロリダSeminole Hard Rock Hotel&Casino
【メインカード】
▼Bellator世界女子フェザー級選手権試合 5分5R〇クリス・サイボーグ(ブラジル)王者:145lb(65.77kg)[1R 1分32秒 TKO] ※右フック→パウンド×シネード・カヴァナー(アイルランド)挑戦者:145lb(65.77kg)※サイボーグが3度目の王座防衛に成功
Bellator女子世界フェザー級選手権試合。同級王者で、女子パウンドフォーパウンドのトップランカーであるクリス・サイボーグ(ブラジル・24勝2敗1NC)が、シネード・カヴァナー(アイルランド・7勝4敗)の挑戦を受ける。サイボーグは3度目の防衛戦、同級5位のカヴァナーは初の王座挑戦。
2021年6月の前戦「Bellator260」でレスリー・スミスとの再戦を2度目のフィニッシュとなるTKO勝ちで制したサイボーグ。UFC最終試合のフェリシア・スペンサー戦での判定勝ち以降、ジュリア・バッドをTKO、アーレン・ブレンコウをリアネイキドチョークで極め、スミスをTKOと4連勝中だ。今回の試合に向け、アントニー・マッキーの指導を受けて来た。MMA24勝2敗。
対するカヴァナーは、2019年7月にスミスにマジョリティ判定で敗れたものの、同年11月にオルガ・ルービンを2R TKO。2020年10月の前戦ではカタリナ・レハナーに判定勝ちで2連勝中。
1R、ともにオーソドックス構えから左右で先に詰めるサイボーグに打ち合いに応じるカヴァナー。サイボーグは右を差してヒザを突き、離し際に右を狙う。今度は左で差すも突き放したサイボーグ。
打撃勝負から左右で詰めると、体を入れ替えたカヴァナーが打ち合いに臆せずラッシュ。金網を背にしたサイボーグだが、打ち合いに右をヒット。
なおもカヴァナーは左を当て返すが、それをもらいながらもサイボーグは右フック! アゴを打ち抜かれたカヴァナーは後方にダウン。サイボーグは2発の鉄槌で飛び込むと、レフェリーが間に入った。
試合後、サイボーグは、ケージサイドで観戦した五輪柔道2大会連続金メダリスト&PFLライト級2連覇王者でフリーエージェントとなったケイラ・ハリソンとの試合を問われ「今日はここに来てくれて私のファイトを見てくれてありがとう。彼女はいつか私と戦いたいでしょう。きっとグレートファイトになるでしょう。まずはプロモーションが話すでしょう」と語り、ケイラも右手を挙げて立ち上がり、笑顔で応えた。
Invictaではフェザー級で戦ったことがあるハリソンが、本格的に階級を落とした場合、UFCではフェザー級はATTの同門アマンダ・ヌネス一強が続くが、Bellatorではランカー10人が並び、その頂点に君臨するのが、女子フェザー級王者クリス・サイボーグだ。ヌネスには敗れたものの、UFCでホリー・ホルムやフェリシア・スペンサーに勝利し、Bellatorでジュリア・バッドら強豪を降しているサイボーグと、12戦無敗のハリソンのスーパーファイトは実現するか?
[nextpage]
▼ヘビー級 5分3R〇リントン・ヴァッセル(英国)239.2lb(108.49kg)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×タイレル・フォーチュン(米国)253.8lb(115.12kg)
ヘビー級5位のフォーチュンと6位のヴァッセルの戦い。
1R、ともにオーソドックス構え。右を振って組むヴァッセルは体を入れ替えようとするフォーチュンにダブルレッグから右で差す。フォーチュンは小手巻きから内股狙いも崩してテイクダウンはヴァッセル!
下のフォーチュンはハーフもヴァッセルはバックを奪いながらニアマウントから左足を二重がらみでパウンド。右手を巻き込むフォーチュンの身体を伸ばして左手でパウンド。ヒザを戻し立ち上がろうとするフォーチュンだが、背後に引き込むヴァッセルは金網背に座る形に。両足をかけるがフォーチュンも首を守る。
2R、右から左を振って金網に詰めて首相撲からヒザを突き上げるフォーチュン! 左で差して崩してテイクダウンとラッシュをかけるが立ち上がるヴァッセルが押し返して詰めて逆にヒザ蹴りへ。それが下腹部に入り、フォーチュンが止まる。中断。スローでは若干ボディにも見えるが……。
再開。右ローを蹴るヴァッセル。フォーチュンは右のオーバーハンド! 頭を避けるヴァッセルはサウスポー構えに。フォーチュンの右をかわしてオーソに戻すと右カーフキック、左ヘッドキックの対角線攻撃。ブロッキングするフォーチュンは右を振り前へ。左にサークリングするヴァッセルを詰めてダブルレッグテイクダウンはフォーチュン。
亀になるヴァッセルは左で差してからシングルレッグに切り替えて体を入れ替えることに成功! ピンチからチャンスを掴んだヴァッセルはマウントからリアネイキドチョークをパームトゥパームで絞める。ここは凌いだフォーチュンだが下のままゴング。果たして両者のスタミナは?
3R、右ローを突くフォーチュン。さらに右を振り前に。頭が下がるヴァッセルに首相撲からヒザと2R序盤と同じ形に。右で差して押し込むフォーチュンは左のヒザ蹴りも、それが完全に下腹部へ。パコンと打突音とともに崩れるヴァッセル。
苦しそうな表情も立ち上がったヴァッセル。「続ける」と返答。再開。ワンツーから一気にラッシュはフォーチュン。首を押さえヒザを突くと右を強振し、ダブルレッグへ。そこにヒジを落とすヴァッセルだが、力を溜め込んでいたフォーチュンは引っこ抜いてテイクダウン!
ここで足を手繰りまたも体を入れ替えたヴァッセル! マウントに背中を見せたフォーチュンに両足をかけてバックマウントからパウンド。仰向けになったフォーチュンは正対を試みるが、その際でバックを取り続けるヴァッセル! ワンフックも両者疲労困憊で動けず。そのままゴングが鳴らされた。
判定は厳しい場面でポジションを奪い返したヴァッセルが判定2-1(29-28×2, 28-29)で勝利。セルゲイ・ハリトーノフ戦、ホニー・マルケス戦に続き、上位のフォーチュンを破り、3連勝を飾った。
[nextpage]
▼フェザー級 5分3R〇アーロン・ピコ(米国)145.4lb(65.95kg)[判定3-0] ※30-27×2, 30-26×ジャスティン・ゴンザレス(米国)145.6lb(66.04kg)
RIZINとの交流も注目されるフェザー級。
MMA8勝3敗の超新星アーロン・ピコは5位。現在ランク外相手に4連勝中で、6月にエイデン・リーを3R アナコンダチョークで極めている。
対する12勝無敗のジャスティン・ゴンザレスは8位。LFAフェザー級王座決定戦で勝利し、Bellator入りし、6月にタイワン・クレストンをスプリット判定で降している。
1R、ともにオーソドックス構え。先に左ローのゴンザレスに、ピコはシングルレッグで引き出しテイクダウン。亀になるゴンザレスをがぶりノーアームギロチンチョークはピコ。頭を抜くゴンザレスのスタンドの入りに、カウンターのニータップはピコ!
そのままドライブしてテイクダウン。しかし下のゴンザレスも関節蹴りで蹴り押し、そのスペースで立ち上がる。なおもシングルレッグのピコを切るゴンザレス。左フックを振るが、そこに得意の左フックはピコ!
さらに右の高い前蹴り、右アッパーで詰めるとクリンチボクシングも。引き落としてアームドラッグを狙う。頭をつけて左アッパーを狙うピコはさらに左!
後退したゴンザレスを詰めると右の後ろ廻し蹴りからシングルレッグへ。そこにギロチンチョークを合わせるゴンザレスだが、頭と対角にパスして防ぐピコ。
両脇をオーバフックでガードポジションのゴンザレス。その立ち上がりをがぶるピコ。ゴンザレスはそのクラッチを持ち、ギロチンチョークを警戒するとピコはダースも狙う。
2R、詰めるピコはシングルレッグ、さらにダブルレッグでクラッチし、マット中央に向けてテイクダウン! サイドを奪うと右で脇を差すが、ゴンザレスもブリッジで跳ね上げ亀に。
そのバックに回るピコにたすきをかけさせず脇を潜って腕を持つゴンザレス。正対を試みるが、足首を持ちコントロールするピコに立ち上がるゴンザレス。ピコはスタンドバックからヒザを突く。
突き放すゴンザレス。ピコの入りに左右を狙うと右を振って前に。しかし、そこをがっちり受け止めてシングルレッグテイクダウンはピコ! サイドを奪い右で脇差し、左ヒジをゴンザレスの顔に滑らせる。亀になって立とうとするゴンザレスに右でワンフックでバックを奪ったピコは両愛をかけて、正対際にフルマウントに。抱き着くゴンザレスをヒジで剥がす。
3R、高いガードでじりじりと詰めるピコ。右カーフキックを打つゴンザレスを詰めて右で差して押し込むと左ヒジ! 突き放したゴンザレスに左ミドルも当てる。
ゴンザレスは左ローを当てると足が流れたピコ。互いの入りに頭が当たるが、その際でダブルレッグテイクダウンはピコ! ハーフガードのゴンザレスを右で脇差しパスガードする。腰を切りハーフに戻すゴンザレス。
ピコは右で腰を抱き左手でパウンド。その右手をオーバフックするゴンザレスだが背中を着ける。さらに右で腰を抱き、頭をつけて寝かせるピコはサイド奪取。ゴンザレスが背中を見せて亀になったところにバックへ。それを嫌ったゴンザレスも正対しハーフに。
ヒザを立てて座ると、そこにギロチン狙いのピコ。ゴンザレスの立ち上がりに左ボディ! しかし前に出るゴンザレスも左右を振るが、そこにピコは巧みに四つに組んで小外がけテイクダウン! ゴング。
判定はピコが大差判定3-0(30-27×2, 30-26)勝利も、12戦目にして初の「判定」での勝利となった。
[nextpage]
▼女子フェザー級 5分3R〇アーリーン・ブレンコウ(豪州)145.8lb(66.13kg)[判定3-0] ※29-28, 30-27×2×パム・ソーレンソン(米国)146lb(66.22kg)
[nextpage]
【プレリミナリー】
▼ヘビー級 5分3R〇スティーブ・モウリー(米国)249.6lb(113.21kg)※10連勝無敗に[1R 3分28秒 キムラロック]×ライム・クリーブランド(米国)249.6lb(113.21kg)
[nextpage]
▼女子フライ級 5分3R〇ブルーナ・エレン(ブラジル)125.6lb(56.97kg)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×デザリー・ヤネス(米国)125.4lb(56.88kg)
[nextpage]
▼ウェルター級 5分3R〇ローマン・フェラルド(米国)171lb(77.56kg)[1R 1分17秒 KO] ※跳びヒザ×ロバート・ターンクエスト(米国)177.8lb(80.64kg)
[nextpage]
▼フェザー級 5分3R〇コディ・ロー(米国)145.4lb(65.95kg)[1R 4分21秒 TKO] ※パウンド×コルトン・ハム(米国)145.8lb(66.13kg)
[nextpage]
▼128lb契約 5分3R〇ヴァレリー・ルレーダ(米国)127.6lb(57.87kg)[判定2-1] ※29-28, 28-29, 30-27×テイラー・ターナー(米国)127.2lb(57.69kg)
[nextpage]
▼ヘビー級 5分3R〇ワルド・コルテスアコスタ(米国)256.6lb(116.39kg)[判定3-0] ※30-27×3×モー・デリース(米国)255lb(115.66kg)
[nextpage]
▼ウェルター級 5分3R〇イーサン・ヒューズ(米国)170.8lb(77.47kg)[3R 4分05秒 TKO] ※パウンド×マフムッド・ファウジ―・シビー(エジプト)170.8lb(77.47kg)