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【RIZIN】斎藤裕がファンに現状報告「抜糸が終わり、順調に回復しています」次戦についても語る

2021/11/01 12:11
2021年10月24日(日)神奈川・ぴあアリーナMMで開催された『RIZIN.31』のRIZINフェザー級タイトルマッチで、牛久絢太郎(K-Clann)の跳びヒザ蹴りによるカットで2R TKO負け、王座陥落した斎藤裕(パラエストラ小岩)が31日、YouTubeライブで現状を語った。  抜糸を行い、塞がった傷口を公開した斎藤は、「試合が終わってすぐ縫って、処置が早かったので、目(瞼)も抜糸が終わり、まだ傷がちょっと残っていますが、いろいろ順調に回復しています」と、回復の様子を報告した。  ファンへの感謝と現状を自らの口で伝えたく、今回のライブを行った斎藤。ブルーに染まった会場での応援へのお礼も語りながら、視聴者からの試合展開に関する質問にも答えていった。 「自分から試合を作って行く」の宣言通り、試合を作って行ったのは王者・斎藤だった。自ら圧力をかけ、ボディ打ちなど、牛久を下がらせる展開に。  しかし、フィニッシュは、ロープ際に下がったところに牛久の跳びヒザによる2R、ドクターストップTKOとなった。  牛久が練習で得意としているヒザ。跳びヒザ蹴りにも、その場で跳ぶ形、踏み込む形と様々だが、牛久の今回の跳びヒザは、「相手が下がったときに飛び込んでのヒザ」だった。  そのヒザが決まる前にどんな攻防があったのか。  オーソドックス構えの斎藤が右ローを打てば、牛久も左ローを返し、牛久が左ミドルを打てば、斎藤も右ローを返す。  この左ミドルの軌道が斎藤に残像として残るなか、牛久は前手の右フックを狙うが、かわした斎藤は牛久の左ローを対角の手で払って、右から左のボディを綺麗に当てている。さらに右ボディを当て、斎藤がリズムに乗るなか、牛久はまたも長い左ミドルを当て返す。  互いにミドルの打ち合いで距離が近くなったところで斎藤は首相撲からヒザ蹴り。四つ組みに持ち込む牛久は、コーナーに押し込むが、斎藤はコーナーを背にしながらも、右で差し上げて体を入れ替え、左手もこじ入れて脇を差し返すと両差しの状態に。  ここで背中ごしにクラッチし、小外がけで引き出すなど、テイクダウンを仕掛けようとしたが、ブレークがかかった。  この両脇を差した万全の状態でのブレークが早くなかったか? と問われた斎藤は、「2Rのブレーク……早すぎるといえば早すぎるけど、動きがなかったらかかりますからね」と、淡々と振り返る。 「どの試合でもテイクダウンは選択肢にあります。(相手が)打撃でもうちょっとガガガーッと来ると思った。彼がその展開に来なかった」と、カウンターでのテイクダウンの機会が少なかったことを語る。  ブレークからスタンドに。  先に右ミドルを当てた斎藤に、サウスポー構えからじりじりと圧力をかけた牛久は、一度、踏み込みのフェイントを見せて斎藤を下がらせたところで、「上、下」「いま“かかって”いるぞ」のセコンドの横田一則代表の声に、遠間から大きく踏み込んで、左の跳びヒザを打った。  このとき、斎藤は右後ろ足を大きく引いたことで、頭が下がり、その蹴り足を取りに行ったところに、ミドルではなくヒザをもらい、右目上をカットした。  蹴りが見えていて、デフェンスが間に合わないとき、その蹴り足を払うこと、掴むことも多いMMAの展開のなかで斎藤は、あの瞬間を「ロープ際でうまく回れなかったような記憶があります」と語る。  勝負の綾は、必然でもあり時の運もある。  被弾してもカットが深くなければ、蹴り足を掴んでいた斎藤にも次の展開があった。 「ドクターストップ……悔しいですよね。今回は傷が深く、場所が悪かったということに尽きると思います」と、試合直後は「やれる」と続行を訴えた斎藤だが、ストップを受け容れている。  試合後、石渡伸太郎塾長とは「今後に向けてどうしよう、と直接会って話しました」と、再起に向けて動き出している。  気になる次戦だが、「年末、まだ分からないですね。傷も開くかもしれないので無理はしないですけど、いろいろな人と相談しながら、いろいろ整えながら、話が来たときに対応できるように、早くにいいコンディションに戻したいなと思います」と前向きに語った。  最後に、「本当は勝って報告したかったですけど、一応、元気ですので。温かい声援が心強かったです。ありがとうございました。『心を燃やせ』、いい言葉ですよね。どれだけの人が心を燃やして生きているか。自分との戦いに負けない。僕も気力だけで戦っています」と、ファンに語った斎藤。  ドクターストップに終わった再起戦は、ダイレクトリマッチか、王座挑戦を賭けた戦いか。今後の斎藤の動向にも目が離せない。
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