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インタビュー

【ONE】今夜準決勝、フォガット「ヒラタからの変更が私の心を揺さぶることはありません」×オルシム「ジャッジに結果を委ねない」=10月29日(金)女子アトム級ワールドGP

2021/10/29 11:10
 2021年10月29日(金)シンガポール・インドアスタジアムで開催される『ONE: NEXTGEN』で女子アトム級ワールドGP準決勝に出場する、リトゥ・フォガット(インド)とジェネリン・オルシム(フィリピン)が、リモートの共同会見に出席した。  同GP1回戦では、スタンプがアリヨナ・ラソヒナ(ウクライナ)にスプリット判定勝ち。ハム・ソヒ(韓国)がデニス・ザンボアンガ(フィリピン)にスプリツト判定勝ち。フォガットがメン・ボー(中国)に判定3-0で勝利。平田樹(日本)がアリース・アンダーソン(米国)に判定3-0で勝利していた。  しかし、試合直前に平田が高熱による体調不良で欠場。急遽、オルシムがフォガットと対戦することになった。  MMA5勝2敗のオルシムは、東南アジア競技大会の女子ムエタイ54キロ級で準優勝。WSOF GCからONE Warrior Seriesを経て、本戦で2連勝中。組み技の強さを活かし、2021年3月にマイラ・メザーにギロチンチョークで一本勝ち。8月にビー・ニューエンに判定勝ちを収めている。  もともとは、9月3日にグレース・クリーブランドとのリザーブマッチで出場予定も、クリーブランドが欠場。今大会ではジヒン・ラズワンと対戦予定だったが、平田の欠場により、GPにスクランブル出場となった。  映画『ダンガル きっと、つよくなる』で主人公を演じたギータとバビータを姉に持ち、伝説のコーチマハヴィル・シン・フォガットを父に持つリトゥ・フォガットを相手にオルシムは、「キャンセルになった前回の試合も、レスラーやグラップラーが相手でした。トレーニングで非常に自信を持っていますし、そのような試合を想定して準備してきました」と、組み技師との対戦に自信。  続けて「ただの交替選手ではないんだぞってことを証明したいです。レスリングをしてくるなら、私は彼女とグラウンドで勝負することもできるし、打撃で彼女を上回ることができると考えています」と立ち技で上回っているとした。  対するフォガットは、平田戦を想定していた試合前に、「メン・ボーに勝ったことで自信もついた。次の試合でもこの自信は役立つ。アトム級の選手で、レスリングスキルで自分に匹敵する選手はいない。それにレスリングしかできないと話している、周囲の意見も変えたい。チャンスがあれば、ノックアウトで試合を終わらせたい」とフィニッシュ決着を予告。  今回の対戦相手変更にも、「本当にヒラタと戦いたかった。今回、土壇場での変更でしたが、私は自分のスキルとトレーニングに自信を持っています。誰とでも対戦できる。対戦相手の変更が私の心を揺さぶることはありません」と影響は無いと語っている。  そして、両者ともに「判定にしたくない」という。  オルシムは「ジャッジに結果を委ねない、という言葉を信じている。サブミッションでもノックアウトでもフィニッシュで試合を終わらせるために全力を尽くす」と言い、フォガットも「判断を審査員に委ねたくない。なぜなら、私は過去にその犠牲になったことがあるから。一刻も早く試合を終わらせるたい」とフィニッシュ決着を宣言した。  度重なるアクシデントのなか、両者は何を語ったか。2人との一問一答は以下の通り。なお、大会の模様は、10月29日(金)の午後9時30分(日本時間)より、ABEMA 格闘チャンネルおよびONE公式アプリにて視聴が可能だ。 本当にヒラタと戦いたかったけど──(フォガット) ──フォガット選手、周囲があなたを過小評価していて、自分を証明し続けなければならないと感じていますか。 フォガット はい、本当にそう思います。私にはパワーがあるので甘く見ない方が良いです。私には周りが間違っていることを証明する力があります。私のことを絶対に甘く見ない方が身のためですよ。 ──オルシム選手にうかがいます。フォガット選手が驚異的なレスラーであることは周知の事実ですが、今回の試合では、それが彼女の最大の武器になると思いますか。もしグラウンドで試合が進んだ場合、どう対処しますか。 オルシム レスリングが彼女の最大の武器だと思っていますが、私は彼女のレスリングに対応できると思います。それに、ただの交替選手ではないんだぞってことを証明したいです。レスリングをしてくるなら、私は彼女とグラウンドで勝負することもできます。 ──フォガット選手にうかがいます。平田樹選手が体調不良でグランプリを辞退することになり、彼女とは全く違う新しい相手と急遽、戦うことになりましたがその影響はありますか? フォガット 本当にヒラタと戦いたかったです。この対戦は世間が望んでいたことなので、是非とも戦いたかったです。私は、ヒラタとの対戦のために準備をしていました。土壇場での変更でしたが、私は自分のスキルに自信を持っています。自分の能力とトレーニングには自信があります。誰とでも対戦できると思っています。ですので、これが私の心を揺さぶることはありません。 ──オルシム選手、リトゥ・フォガットの過去の試合を研究する機会はありましたか。 オルシム 実は、キャンセルになった私の前回の試合も、レスラーやグラップラーが相手でした。私もトレーニングで非常に自信を持っていますし、そのような試合を想定して準備してきました。加えて、ジムでは一面だけを鍛えるのではなく、レスリングやグラウンド、打撃などのトレーニングも行っていました。 ──リトゥ・フォガット選手のゲームに欠点は見つかりましたか。 オルシム 彼女を過小評価しているわけではありませんが、打撃で彼女を上回ることができると思います。彼女の最大の強みがレスリングなので、彼女に押さえつけられないようにするだけです。 ──フォガット選手、対戦相手はあなたの打撃力についても過小評価し続けていると思いますか。 フォガット はい。みんな私の打撃を甘く見ているようですが、それはまだ私の打撃をあまり見ていないからです。レスリングはずっと私の最大の武器であり、これを利用して相手を倒し続けてきました。それが上手くいっていれば、私にとって問題ありませんからね。これからの試合では、この強みを生かして勝利を掴みたいです。打撃は私が間違いなく上達している部分であり、今後の試合ではその多くを見ることができるでしょう。 ──オルシム選手のこれまでの試合を見て、彼女の弱点を何か発見できましたか。 フォガット 私は対戦相手を甘く見たりしないです。確かに何かしらの弱点は見受けられますが、それを公の場でお話しして相手を軽視したくないです。オルシムと戦う準備をしている間に、そのことをよく学びました。彼女の弱点についてあまり話したくないです。ジェネリンもグランプリの座にふさわしいと思います。 私たちは皆、この場所にいるのにふさわしい(オルシム) ──ご自身のどの部分がリトゥ・フォガットよりも強い、あるいは優れていると感じますか。 オルシム 私たちは皆、この場所にいるのにふさわしいと思います。私自身のことは自分で分かっていますし、試合では自分らしさを出せばいいと思っています。私は、自分が彼女や誰かよりも優れているとは思っていません。とにかく持てる力を全て出して、最善を尽くしています。私の能力がふさわしいことを証明するために全力を出します。──オルシム選手が今回の試合に勝てば、女子ストロー級トップ5に入ることができると思いますか。トップ5の誰にでも勝てる自信はありますか。 オルシム まず第一に、私は自分自身にとても自信があります。自分のトレーニング、コーチ、ジムを信頼していますし、オファーを受けた試合はすべて受け入れます。だって、誰にでも勝てる自信があるから。今は勝ちたい気持ちに満ちあふれ、勝利することに集中しています。 ──ONE女子アトム級WGP準決勝を戦う中で、プレッシャーに感じていますか。 オルシム グランプリ出場を聞いた時は、とても興奮しましたし幸せな気分になりました。グランプリで、リトゥと戦うわけですから、当然ながら少しはプレッシャーを感じました。また私はリトゥのことも好きですし、映画『ダンガル きっと、つよくなる』にも触発されました。少しプレッシャーはありますが、それよりも興奮しています。 フォガット 私は普段、プレッシャーとは無縁です。私はプレッシャーに圧倒されたり、脅かされたりすることはありません。私は準備万端ですし、ゲームプランに従います。 ──もう一つの準決勝スタンプ・フェアテックス対ジュリー・メザバルバの試合について、お二人の予想はどうですか。 オルシム もちろん、スタンプだと思います。彼女はグラウンドを上達させていますし、フィジカルも非常に強いですからね。また、彼女は優れたオールラウンダーであり、打撃が得意なファイターです。試合は打撃戦になると思います。スタンプがメザバルバを打ち負かすと思います。メザバルバに悪気はありませんが、これは私の意見です。 フォガット この試合を見るのがとても楽しみです。二人とも強力なストライカーですから、面白い試合になるでしょうね。ですが、スタンプの経験年数を考えれば、ジュリーよりもスタンプに軍配が上がるでしょう。 ──ズバリ、どのように相手を倒しますか。 オルシム 私は、ジャッジに結果を委ねない、という言葉を信じています。今は、全力を尽くします。フィニッシュで試合を終わらせるためだけに、出来ることを全て出し切ります。それは、サブミッションでもノックアウトでも同じことです。 フォガット 私もジェネリンと同じ意見です。私は自分の勝利を明確にしたいし、その判断を審査員に委ねたくありません。なぜなら、私は過去にその犠牲になったことがあるからです。私が集中しているのは、一刻も早く試合を終わらせることです。出来るだけ早く終わらせたいです。
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