K-Jee(左)と谷川によるクルーザー級の一戦が決定。両者ともフィニッシュを予告する異例の会見に
2021年12月4日(土)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館第1競技場)『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN』の第3弾対戦カード発表記者会見が、10月28日(木)都内にて行われた。
クルーザー級のスーパーファイト3分3R延長1Rで、K-Jee(K-1ジム福岡チームbigineing)と谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が対戦する。
K-Jeeは福岡を拠点としてデビュー当初はスーパー・ウェルター級で試合をしていたが、2016年からヘビー級に転向。クルーザー級が新設されると再度転向して2019年には初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントで3試合ともKOして初代王座に就いた(同王座は返上)。2020年12月の福岡大会でK-1同級王者カリミアンに挑戦し、1R1分54秒の速攻勝負でTKO勝ち。第2代王座に就いたが、今年3月の再戦でカリミアンに王座奪還を許した。7月には愛鷹亮との倒し倒されの激闘をKOで制している。戦績は21勝(18KO)11敗。
谷川は2016年正道会館第14回ウェイト制全日本空手道選手権大会重量級準優勝、第1回&第3回真正会全日本空手道選手権大会重量級優勝の実績を持ち、極真会館にも挑戦して2016年第33回全日本ウェイト制空手道選手権大会重量級4位、2016年第48回全日本空手道選手権大会7位入賞の成績を収めた。2017年5月にキックボクシングでプロデビューし、2020年3月よりK-1 JAPAN GROUPに参戦。今年3月にはRUIを判定で破り、7月の「第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント」では1回戦で杉本仁を破るも決勝でサッタリにKO負けで王座に届かなかった。戦績は6勝(2KO)5敗1分。
「前回、7月のKrushのタイトルマッチで負けてしまって、こういう形で大舞台で試合を組んでもらってありがとうございます。K-Jee選手とはいずれやらせていただくと思っていたので来る時が来たというか、本当にありがたいことだと思います。自分のことなんですけれど、誕生日を迎えて25歳になりました。今年のテーマがギラギラするということなので勢いよくK-Jee選手に勝って、K-Jee選手は元チャンピオンなので勝てばそれなりの道が拓けると思うのでしっかり超えていきたいと思います」と谷川は意気込むが、K-Jeeは「谷川かあ…っていう感じではありました。前回1RKO負けしてるし、もっと弱いところからリスタートしたほうがいいんじゃないかなと思うけれど、なんか本人は気合いが入っているのでクルーザー級を盛り上げるために頑張ろうかなと思います」と余裕のコメント。
互いの印象を聞かれると谷川は「自分のペースに持っていくのが巧いのかなという印象ですね」、K-Jeeは「試合のオファーをいただいて映像をちらほら見て。試合ごとの成長は他の選手と比べては凄く伸びている選手なので、映像だけでは予想できない技とかも準備してくるんだろうなと思うし、クルーザー級っていうのは一個の武器に頼って一個の武器を磨いていく選手が多いですけれど、その中でも武器は一番多いんじゃないかなと思います」と評価する。
谷川は「前回自分は負けてしまったんですが、皆さんにいい感じで成長しているって言われて、自分も凄く手応えは感じています。K-1に参戦させていただいている時からずっと言っているんですけれど、僕が目指しているのは昔のK-1のように外国人の選手と日本代表として戦って勝ってというところを皆さんに見ていただきたいので、そういうのを意識しているので全体的なレベルアップを意識して練習させてもらっています」と全体をレベルアップさせているという。
するとK-Jeeは「前回の試合だけじゃないんですけれど、相手によってやりたいことが変わると意識することは変わってくる。谷川選手は右のフックが多分全然見えない選手だと思うので、今回は右のフックだけをしっかり練習していこうかなと思います」と、なんと狙っている技を明かした。
その理由を聞かれると「サッタリに2回右フックをもらって倒れているので。なんか学習能力がないのかなと思うので、もう一回やってやろうかなと思っています」と言い放つ。これに谷川は「それを言われてもしょうがないかなと思いますが、僕もそんなバカじゃないので、ちゃんと対策をしているし、逆に右のハイキックで倒してやろうかなと今、心に決めました。右のハイキックで倒します」と、今度は谷川が右ハイキックで倒す宣言。
K-Jeeは「俺は右のハイキックもらったことがないので(笑)。そうね、でも来るかなと思っていた。対角線のコンビネーションとか結構好きそうだし、ハイキックも上手ですもんね」と、すでに読んでいるとけん制すると「実はそんな昔じゃないけれど(谷川が)K-1 JAPAN GROUPに来る前に一緒に練習したことがあって。お互いイメージはついているんですよね。足技とか注意しながら、逆にそれを逆手に取ってやろうかなと思っています」と、過去に一度練習していることも明かす。
谷川も「一度だけなんですけれど一緒に練習させていただいたことがあって、確かにイメージはついていて。やっぱり僕は空手なので足技は誰よりも優れていると思っていて長所だと思っているんですけれど、パンチの方も新しいものを用意していて、それが多分次の試合で決まるかなと思っているのでそれも期待しててください」と、K-Jeeの裏をかくパンチも用意してあると話した。
そして谷川は「前チャンピオンのK-Jee選手と戦って勝てば、先は見えてくると思いますがそこがゴールではないので、まずここをしっかりクリアしてドンドン次のステージに。そこでチャンスがあるなら、今すぐにでも王者とやらせてもらいたいぐらい。そういうのも意識して、3Rフルに使ってもいいので、他の重量級と違って一発当たればというのではなく、しっかり組み立ててその中で倒していくっていうのを見てもらいたいと思います」とこの試合の見どころを語る。
一方、K-Jeeは「この試合に勝ったところで俺がベルトに近づくとか全然関係ないんですけれど、今はタイトルを目指して頑張っているわけでもないので。この階級が注目してもらえるように。やっぱり他の階級とは違ったものがこの階級にはあるのでね。大きさが他の階級とは極端に違うので、そういう魅力を伝えられるように頑張ります。タイトル云々はこの試合に関して全く考えてません」と、クルーザー級の面白さを伝えたい試合になるとした。