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【ONE】『ダンガル きっと、つよくなる』の幻の三女リトゥ・フォガット「平田樹も一つしかスキルがないけど、私のゲームの方が優れている」=10月29日(金)女子アトム級WGP準決勝

2021/10/23 12:10
【ONE】『ダンガル きっと、つよくなる』の幻の三女リトゥ・フォガット「平田樹も一つしかスキルがないけど、私のゲームの方が優れている」=10月29日(金)女子アトム級WGP準決勝

(C)ONE Championship

 2021年10月29日(金)シンガポール・インドアスタジアムにて「ONE: NEXTGEN」が開催される。

 同大会では「ONE女子アトム級ワールドグランプリ準決勝」として、インドのリトゥ・フォガットが日本の平田樹と対戦する。

 2018年に日本でも公開された映画『ダンガル きっと、つよくなる』で主人公を演じたギータとバビータを姉に持ち、伝説のコーチマハヴィル・シン・フォガットを父に持つリトゥ・フォガットは、インドで最も有名なレスリング一家の三女で、国民的英雄になる可能性を秘めたONEアトム級の次世代ファイターの一人だ。

 1994年生まれ27歳のフォガットは、8歳でインドの伝統的なレスリング=クシュティのトレーニングをはじめ、2016年にシンガポールで開かれたコモンウェルスゲームのフリースタイルレスリングで金メダルを獲得し、翌年ポーランドで開かれたU-23レスリング世界選手権ではインド人女性初の銀メダルに輝いた。

 グラウンドコントロールが重視されるクシュティ、よりテクニカルだスピーディなフリースタイルの双方の利点を活かしたフォガットは、インドのプロのフリースタイルレスリングで活躍後、2019年にMMA(総合格闘技)への転向とONE参戦を発表し、レスリング界に衝撃を与えた。

 シンガポールのEvolve MMAではレスリング出身の澤田龍人とも練習を積むフォガットは、2021年9月3日に開催したオール女子大会「ONE: EMPOWER」でのGP準々決勝で、ランキング2位の中国のメン・ボーを判定3-0で降す番狂わせを起こした。

 準決勝で、ファン投票の末に決定した平田樹との対戦に向け、フォガットは「私のレスリングは彼女の柔道の技術に勝る」と語った。

 なお、大会の模様は、10月29日の午後9時30分(日本時間)より、ABEMA 格闘チャンネルおよびONE公式アプリにて視聴が可能だ。

私のスマホの壁紙は、GPベルトです。それを見てなぜ家族から離れて遠くまで来たのかを自分に言い聞かせます。勝つためにここにいるのだと。

──GP1回戦で強豪メン・ボーを倒してONE女子アトム級WGP準決勝に進出した心境はいかがですか。

「メン・ボーは素晴らしいファイターで、私たちの試合の前にはアトム級2位の実力者でした。私はグランプリの準決勝に進出することが出来て気分は最高ですし、彼女に勝ったことで自信もつきました。この自信は今後の試合にも役立つと思います」

──あなたのパフォーマンスは、誰もが感心するものでしたね。特に1ラウンド目でノックアウトされそうになった後の挽回が素晴らしかったです。自分が誰にも負けないことを証明できたと思いますか。

「私は、この試合でカムバックできると信じていました。多くの人が、私には“グランプリに出場する資格がない”、“メン・ボーの格好の餌食になる”と言っていました。その時、私はその人たちの意見を覆すことだけを考え、それを達成することが出来ました」

──ONE女子アトム級世界王者のアンジェラ・リー選手は、あなたがグランプリを制すると予想しています。それについてどう思いますか。

「彼女のようなチャンピオンからの称賛は、私のモチベーションを大いに高めてくれます。これがグランプリでの勝利につながると思います」

──準決勝で対戦する平田樹選手はメン・ボー選手よりも手強い相手だと思いますか。

「私は2人を比較したくありません。メン・ボーは優れたファイターですし、ヒラタはグランプリの準決勝に進出しています。だからヒラタは私にとってもタフな相手になるでしょう。でも、私はどんなチャレンジにも対応できます。ヒラタとの対戦は難しくなるでしょう。彼女は強いですし、レスリングのスキルも高いので、テイクダウンを奪うのは簡単ではありません。ストライカーよりもグラップラーの方がテイクダウンするのは難しいと思うので、彼女に勝つのは簡単ではないでしょう」

──平田樹選手は柔道出身です。あなたのレスリングで彼女を圧倒できると思いますか。

「レスリングでは足を攻め(シングルレッグ、ダブルレッグ等)、柔道では上半身(の胸を合わせて投げ)を狙います。フリースタイル・レスリングでは、どのように攻撃してもいいです。 ヒラタの上半身への攻撃に対して、私はさまざまな攻撃で対抗できるでしょう。ですから、私のレスリングが彼女の柔道の技術に勝ると思います」

──ご自身の打撃スキルの向上も目覚ましいです。今回の相手はグラップラーなので、彼女に対して自分の打撃を使って優位に立ちたいと思いますか。

「私のゲームプランについては、今はまだ何も公表したくありません。私には戦略があり、それは10月29日に皆さんがご覧になるでしょう」

──平田樹選手も思い切りのいい打撃を見せます。彼女と比べて、ご自身の打撃やスタンドプレーについてどう思いますか。

「比べたくはありませんが、平田選手は私よりもはるかに経験豊富です。彼女はまだ負けたことがありません。打撃も上手ですし、いくつかの試合ではグラップリングも上手にこなしていました。ですが、私を候補から外すのは間違いだと言いたいです。 どの試合でも違う“リトゥ・フォガット”をお見せすることができますので」

──これまでにも相手をノックアウトすることを話していましたが、あなたのようなレスラーがノックアウトで勝負を決めることは、どのような意味がありますか。

「この試合ではどんなことでも起こる可能性があります。チャンスがあれば、ノックアウトで試合を終わらせたいです」

──あなたは毎試合で違う勝ち方をしていますが、今回はどのような勝ち方をしたいですか。

「“リトゥ・フォガットはレスリングだけが得意だ” という世間の意見を変えたいです。この試合では違う方法で勝ちたいと思います。そうすれば決勝戦で対戦する相手に、私がレスリング以外でも勝てることを認知させることが出来ますからね」

──平田樹選手によると、あなたのゲームプランはいつも同じだそうです。テイクダウンを奪い、トップポジションを取り、そしてパウンドです。これについて何か言っておきたいことはありますか。

「私を過小評価するのは間違いでしょう。彼女が、私が一つの方法でしか勝てないと言うなら、私が一番得意なことを覚えておいておくべきですね。アトム級の中で私のレスリングスキルに匹敵する人は誰もいないと思います」

──平田樹選手も同じ方法で多くの試合に勝ってきましたね。

「ヒラタも同じ方法で攻撃します。上半身の強さを生かしてテイクダウンし、相手をグラウンドに引きずり込む。彼女も一つしかスキルがありませんが、私のゲームの方が彼女よりも優れています」

──決勝に進出できると思いますか。銀色のベルトまであと2勝ですが、何がモチベーションになっていますか。

「私のスマホの壁紙は、アトム級ワールドグランプリのベルトです。毎日見ていると、“何としても勝たなければ” とモチベーションが上がります。 私はコーチやチームと一緒に頑張っています。サークルケージの中では100%以上の力を発揮しなければなりませんし、私がアトム級で最高の選手であることを証明したいです。 朝起きると、なぜ家族から離れて遠くまで来たのかを自分に言い聞かせます。スマホの待ち受け画面を見ると、勝つためにここにいるのだと、やる気が出ます。 毎晩、父と話しています。一生懸命に頑張れと鼓舞し続けてくれます」

──チームで平田樹選手の強みや弱みをどう分析しましたか。

「対戦相手の弱点についてはコメントしたくありません。しかし、彼女は良いファイターであり、素晴らしい柔道の技術を持っているので、この試合はエキサイティングなものになるでしょう。最も興味深いのは、この試合がファンの投票によって決定されていることですね」

──ファンがこの試合を望んだことが重要だと。あなたはアトム級4位コンテンダーになりましたが、そのことについてどう感じていますか。

「ランキング入りしていることは気分がいいし、トップを目指して切磋琢磨していきたいです」

──この試合はどんな結末になると思いますか。

「どちらに転んでもおかしくない試合ですが、彼女にリードされたくないので、自分に有利になるように試合を進めたいです」

──インドのファンに何か伝えたいことはありますか。

「私がここにいられるのは、ファンの皆さんのサポートのおかげです。これからも皆さんの愛と応援をよろしくお願いします。私はすぐに銀(GPベルト)と金(チャンピオンシップのベルト)のベルトを獲得します」

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