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今夜歴史的ゴング!ムエタイの殿堂ルンピニースタジアムで65年の歴史初の女子タイトルマッチ

2021/09/18 19:09
今夜歴史的ゴング!ムエタイの殿堂ルンピニースタジアムで65年の歴史初の女子タイトルマッチ

女性選手として初めてルンピニースタジアムのリングに上がる両選手。WBCムエタイの世界タイトルが賭けられる(C)Paulo Kawai/WBC Muaythai

 2021年9月18日(土)タイ・ルンピニースタジアムにて歴史的ゴングが鳴る。

 約500年の歴史を誇るタイの国技ムエタイの歴史が大きく変わろうとしている。ムエタイ2大殿堂のひとつであるルンピニースタジアムにて、史上初の女性選手によるダブルタイトルマッチ(※直前にWBC世界タイトルマッチのみに変更された)が行われるのだ。

 ルンピニースタジアムはタイの国技ムエタイ専用の競技施設で、1956年12月8日に開設。タイ国陸軍によって運営され、認定する王者はラジャダムナンと並んでムエタイの最高権威とされてきた。今年2月には陸軍のスポークスマンが同スタジアムでムエタイの試合が行われなくなる可能性があることを発表し、世界中のムエタイファンが成り行きに注目していた。

 しかし、ルンピニーでのムエタイは続行が決定。陸軍の傘下にあることは変わらないが、新たに就任したジェネラル・マネージャーは非常に考え方が柔軟で、現実主義者とのことで、よりムエタイを世界にアピールするために、『GOSPORT』という企業と組み、マネージメントを行うことになった。このコロナの状況下で観客を入れての興行が出来ない中、ライブ配信の重要性を感じ、ルンピニーと『GOSPORT』が手を結んだ。

 また、世界戦略のために、今まではマネージメント担当者がタイ人のみだったが、外国人も採用。スタジアムには最新のビジョンスクリーンが設置され、ライティングも強化されてかなりイメージを一新、近代的な会場へリニューアルされた。新しいルンピニーでは、週2回試合が開催され、土曜日には3つの興行を行う予定だという。特に土曜日の試合は『GOSPORT』にてON LINEでLIVE放映される。まずはタイ語と英語のコメンテーターのみだが、直に他の言語(中国語など)での放映も開始される予定だ。


(C)Paulo Kawai/WBC Muaythai

 その新ルンピニーが改革として行ったのが、これまで女人禁制だったリング(これまでは女性がリングの上に立つことも触れることさえ禁じられていた)で、女子の試合を組むと発表したことだ。

 新GMは「今が変化の時」と考え、ルンピニーをもっと世界にアピールするために、またルンピニーの評価をあげるために、さらにムエタイを発展させるために、今の世の中の流れを汲んで、女子のムエタイのタイトルをルンピニーで開催することに決めたという。

 女子もタイ・スポーツ庁のムエタイのルールに沿い、あらゆる階級のルンピニースタジアム認定タイトル戦が行われていく予定。今夜行われるのはタイのトップ女子選手であるSanaejan Sor.JorTongprajinとBuakaw Morkorchor ChaiyaphumによるWBCムエタイ女子ミニフライ級タイトルマッチ。当初は7月17日に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。

 女子選手にとっては、男子にしかなかった最高権威であるルンピニースタジアム王座に挑戦することができるという朗報。ルンピニースタジアムの新GMは、日本の女子選手もタイトルに挑戦は可能なのかとの問いに「日本には素晴らしい選手がいるので、もちろん日本人女子選手にもルンピニーのリングに上がって欲しい」と答えている。

 なお、ルンピニースタジアム初の女子マッチとなるダブルタイトル戦は『GOSPORT』で日本時間20:00からライブ配信されるほか、WBCムエタイのFacebookページとGoSportYouTubeチャンネルでもライブ視聴することができる。

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