FUMIYAは得意のバックハンドブローを始めとする回転系の技で、野杁を相手に大番狂わせを起こすことができるか(C)K-1
2021年9月20日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』にて行われる「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」(1回戦から決勝までを1日で行うワンデートーナメント)。
同トーナメントに出場し、1回戦で野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と対戦するFUMIYA(ポゴナ・クラブジム)が、埼玉の所属ジムで公開練習を行った。
当初FUMIYAはトーナメントのリザーブファイトに出場予定だったが、野杁と対戦予定だった加藤虎於奈が欠場。急きょ本戦繰り上げ出場が決定した。FUMIYAは8月29日のBigbang後楽園大会にて、第7代Krushウェルター級王者・山際和希と対戦。「これに勝てばK-1出場をアピールできると思って、思い切りKOしてやろうという気持ちで試合に臨んだ」という言葉通り、バックスピンキックでボディを効かせての1RKO勝利で山際を粉砕した。
その勝利が評価されてリザーブファイトに抜擢。選手欠場を受けて本戦出場のビッグチャンスが舞い込んで来た。「僕の中ではリザーブファイトで勝ってトーナメント本戦で試合をする気持ちでいた」と本戦出場を意識していたが、本戦繰り上がりのオファーを受けた時は「正直興奮しました」と驚きを隠せなかったという。
トーナメント一回戦で戦う相手は"怪物"野杁正明。優勝候補の一角に名を挙げられる野杁との一戦は、最大の試練に見舞われたともいえるが、FUMIYAは「野杁選手は確かに強い選手ですが、ここで一発いい勝ち方をして、世界のベルトを獲りにいこうと思います」と勝利の青写真を描く。
勝負の鍵はFUMIYAの代名詞とも言える回転系の技、そして勝った試合はすべてKO勝利という破格の攻撃力だ。「僕の戦い方は普通のスタイルじゃない。バックハンドブロー・バックスピンキックの回転系の技が得意で、そこに(野杁が)対応できるかは20日の試合を見てもらいたいですね」と不敵な笑み。これまで多くの選手をマットに沈めてきた回転系の技は野杁にも通用すると自信あり。公開練習では自慢の回転系に加え、鋭いパンチからヒザのコンビネーションを次々とミットへ叩き込み、攻撃力の高さを存分に見せつけた。
下馬評では野杁と安保瑠輝也の元K-1王者同士の決勝が有力視されており、FUMIYA自身も「たぶん僕は野杁選手には8割・9割勝てないと思われているでしょう」と、その空気は感じている。しかしその一方で「僕が野杁選手を倒して会場が沸いているイメージもできている」と自身の勝利には一切の疑いなし。準決勝・決勝も「上がってきたヤツをぶん殴ってぶっ倒してKOするだけ。誰とやっても倒せる自信がある」と全試合KO決着でベルトを巻くと自信満々の宣言を見せた。
FUMIYAは学生時代に水泳・陸上で活躍し、東京オリンピックには旧知の仲であるバドミントンの奥原希望、水泳の瀬戸大也が出場を果たした。両者とも惜しくもメダルには届かなかったが、FUMIYAは「彼らが頑張っている姿を見て、僕も頑張らないといけないと思いました」と大いに刺激を受けたという。
両名以外にも各界のアスリートと交流があるというFUMIYAは「みんなから刺激をもらって横浜の試合を頑張りたい。そして自分がベルトを獲って、周りのアスリートたちに刺激を与えたい」と目標を語った。
「K-1の世界チャンピオンになるというのは昔からの目標」というFUMIYAにとって、今回のトーナメント出場はまさに一世一代のビッグチャンス。「ここでK-1チャンピオンになって、周りに恩返しをしたい」とインタビューを締めた。