2019年5月12日(日)東京・後楽園ホールにて「ジャパンキックボクシング協会プレ旗揚げ興行 KICK-Origin」が開催された。ジャパンキックボクシング協会は新日本キックボクシング協会に所属していた8つのジムが独立、新たに加盟したジムとともに発足した新団体。今回はプレ旗揚げ戦となり、正式な旗揚げ戦は8月4日(日)後楽園ホールで行う。
▼第12試合 ダブルメインイベント 52.5kg契約 3分5R〇石川直樹(治政館/ジャパンキックボクシング協会フライ級王者)TKO 5R2分23秒 ※首相撲からヒザ連打→レフェリーストップ●儀部快斗(エクシンディコンジムJAPAN/タイ国RAM100スタジアム認定114ポンド級王者) 石川は首相撲からのヒジ・ヒザに徹底して磨きをかけ、2016年10月に日本フライ級王座を奪取。2度の防衛に成功し、2018年6月にはKING OF KNOCK OUT初代フライ級王座決定トーナメントにも参戦している。旗揚げに伴い日本フライ級王座を返上、ジャパンキックボクシング協会フライ級王者に認定された。
1Rから互いに右ローを打ち合い、積極的に攻め合う展開となった。2Rまでは儀部が左ボディやバックブローをヒットさせるなど石川を上回る手数ではあったが、3Rから徐々に儀部の手数が減り始める。一方の石川は首相撲とヒザでゴリゴリ押し、3Rから石川ペースの流れになっていく。
迎えた最終ラウンド、手数が減り気味の儀部に、石川がヒザでダウンを奪うと、残り30秒のところで石川が儀部を首相撲で捕まえヒザを連打。レフェリーが割って入り試合をストップ。石川TKOが勝利し、ジャパンキックのプレ興行を締めくくった。
▼第11試合 ダブルメインベント タイ国チェンマイスタジアム認定バンタム級タイトルマッチ 3分5R〇馬渡亮太(治政館/同級王者)TKO 5R0分45秒 ※首相撲からヒザ連打→レフェリーストップ●ペットモンコン・ソウジンジャルンカンチャン(タイ/同級1位/挑戦者)※馬渡が防衛に成功。 馬渡はジュニアキック出身で、小学生の時からタイ人選手との試合経験がある。昨年9月にはタイ第2の都市・チェンマイでチェンマイ・ボクシングスタジアム認定バンタム級王者となった。今回はその初防衛戦。 1Rは互いに様子を見る展開が続き、馬渡が右ローと右ミドルを当てるが、ペットモンコンも右ミドルを蹴る。終盤に馬渡が右ミドルを蹴り返し、このラウンドはジャッジ一名が10-9 二名が10-10のイーブン。
2Rはペットモンコンが左ミドルを蹴ると、すかさず馬渡は右ミドルと右ローを返す。馬渡はプレッシャーをかけながら前に出ての右ミドル。ペットモンコンが下がるシーンが目立つ。このラウンドのジャッジは、二名10-9馬渡、一名が10-10のイーブン。
3Rも2R同様に馬渡がプレッシャーをかけながら前に出て右ミドルで攻める。馬渡がペットモンコンをロープにつめて左右フック。ペットモンコンは下がりながらも左ローと左ミドルを蹴って応戦するが、下がる姿が目立つ。二名が10-9馬渡、一名が10-10。
4Rはペットモンコンの手数が減り、馬渡は右ミドルと左右フック、ボディブローを打ち、手数を上げていく。ペットモンコンは完全に下がった状態となる。
5R開始早々、馬渡がペットモンコンをコーナーに詰めてヒザを突き刺し、レフェリーがストップ。馬渡が防衛に成功した。
▼第10試合 セミファイナル 日タイ国際戦フェザー級 3分3R〇瀧澤博人(ビクトリージム/元日本バンタム級王者)TKO 3R2分21秒 ※右ヒジによるカット→レフェリーストップ●ニシャオ・ソー・ジンジャルンカンチャン(タイ/タイ国チェンマイスタジアム認定フェザー級王者)
瀧澤は2014年10月に日本バンタム級王座に就いたが、2017年5月に3度目の防衛に失敗。2018年9月にはKNOCK OUT参戦も果たしている。また、シンガーソングライターとしてライブ活動もしていることから、“歌うキックボクサー”と呼ばれている。打倒ムエタイを目標に掲げてタイ人との対戦が多く、今回もチェンマイスタジアム認定フェザー級王者を迎え撃った。 1Rはロー、ミドル、ハイと多彩な蹴りを見舞う瀧澤に対し、ニシャオは右ローで応戦。瀧澤の右ローに合わせるようにカウンターで右ローを蹴り、待ちの姿勢で瀧澤と対峙するニシャオ。このラウンドは互いにパンチをほとんど出さずに蹴り中心となった。
2Rは、前に出ながら右ローと首相撲でニシャオに、瀧澤がジャブから右ロー。回りながらリードジャブを打ち間合いを図り、左フックからの右ロー。中盤からは右ミドルを混ぜていくニシャオ。残り30秒で瀧澤が打点の高いテンカオでニシャオのアゴをとらえる。
3Rはニシャオが右フックを打ちながら突っ込んできたところに、瀧澤がカウンターで右ヒジをクリーンヒットさせ、額を切り裂きレフェリーがストップ。瀧澤がTKO勝ちを収めた。
▼第9試合 日タイ国際戦58kg契約 3分3R●皆川 裕哉(KICK BOX/ジャパンキックボクシング協会フェザー級1位)判定1-2 ※30-29、29-30、29-30〇ペッワンチャイ・ラジャサクレックムエタイジム(タイ)
▼第8試合 ジャパンキックvsMAキック交流戦 63kg契約 3分3R〇興之介(治政館/ジャパンキックボクシング協会ライト級5位)判定3-0 ※30-28、30-28、30-29●翼(菅原道場/MA日本ライト級2位/MA日本キックボクシング連盟)
▼第7試合 ジャパンキックvsNKB交流戦 54kg契約 3分3R●幸太(ビクトリージム/ジャパンキックボクシング協会バンタム級3位)判定0-3 ※28-29、29-30、28-29〇海老原竜二(神武館/NKBバンタム級5位)
▼第6試合 フェザー級ランキング戦 3分3R●櫓木淳平(ビクトリージム/同級2位)判定0-3 ※三者とも28-30〇渡辺航己(JMN/同級3位)
▼第5試合 バンタム級ランキング 3分3R●田中 亮平(市原ジム/同級5位)TKO 3R1分7秒 ※レフェリーストップ〇翼(ビクトリージム/同級6位)
▼第4試合 63kg契約 3分3R〇林 瑞紀(治政館/同級4位)判定3-0 ※30-26、30-27、30-27●HARUKA(JMN)
▼第3試合 ウェルター級 3分3R〇モトヤスック(治政館)判定3-0 ※30-29、30-28、29-28●山本大地(誠真ジム)
▼第2試合 フェザー級 3分2R〇又吉淳哉(市原ジム)判定3-0 ※20-17、20-17、20-18●花塚ノリオ(E.D.O道場)
▼第1試合 59kg契約 3分2R〇都築憲一郎(エムトーンジム)判定3-0 ※三者とも20-19●井上昇吾(白山道場)