矢地選手は、出来なかったことが出来るようになっていた
──今日の公開練習の意図を教えてください。
「前回はお金をかけてマシーンで焼いてるところをお見せしましたが、今回は大自然のエネルギーを取り入れようかなと思って、プールで天サロという形でやらせていただきました」
──焼き具合いとトレーニングは順調ですか。
「毎日焼いてしかないです。それしか練習してないです。強くなっただけです」
──大会本番では、さらに黒い姿になると。
「会場で見えないかもしれないです(笑)」
──……ええと、前回の試合、3月大会では久米選手との壮絶な戦いを勝利しましたが、反響はいかがでしたか。
「批判もありましたが、反響の方がすごい多かったですね」
──批判? どんな言葉を掛けられましたか。
「『黒過ぎだろ』『皮膚ガンになりそう』とか、心配な言葉もいっぱいありました。ハハハッ(笑)」
──前回から今回に向けて、半年ほど期間が空きましたが、ご自身でトレーニングの方法や技術面など、変えた部分はありますか。
「久米選手との試合の話ですよね。やっぱりあれだけ壮絶な殴り合いが出来たのは、試合の中で僕がスキルアップできた部分が凄く大きくて、客観的に久米選手との試合を見直してたんですけど、こういうところでパンチが出せる自分がいるな、とか、こういうところで貰っちゃってる自分がいるなとか、一個一個取り入れた上で練習を行ってきました」
──メンタル的な部分は何か変わりましたか。
「日本で一番強いと言われていた久米選手に勝つこと出来たので、すごい自信がつきました、あの試合で」
──今回の試合に向けての練習環境を教えて下さい。これまでと変わらずBRAVE、また出稽古などもされていますか。
「前回の時くらいからトライフォース赤坂に行かせてもらっていて、朝倉未来選手とかと変わらず、週に1回、やらせてもらっています。プラスアルファで、久保優太選手が太田忍選手と試合をするので、久保選手も週に3回くらい三郷BRAVEにプロ練に来ていただいていて、そこで、やっぱり僕はどちらかというと組みの方が強いですし、久保選手は打撃の方が強いので、WIN-WINな関係で、僕が久保選手に組みを教えて、逆に僕は久保選手から打撃のアドバイスをもらって、だから練習の環境が変わったわけではないんですけど、練習の相手がすごいレベルの高い相手とばかりやらせてもらっています」
──動画では、久保選手の距離によってのディフェンスの使い分けなどレクチャーを受けていたようですけど、久保選手と練習して一番身になっているというのはどんなところですか。
「大まかにまとめて言うと、打撃ですね。久保選手はやはりディフェンシングが凄くうまい方なので、いかに的確に殺せるパンチをどこに当てるかっていうのは、タイミングをズラして打ったりとかすることが僕も出来るようになったので、だから僕のオフェンス力がすごく高くなったかなと感じています」