2021年8月27日(日本時間28日)、米国フロリダ州ハリウッドのセミノール・ハードロックホテル&カジノにて「PFL 2021 #9: Playoffs」が開催された。
▼フェザー級準決勝 5分3R〇モヴリッド・ハイブラエフ(ロシア/ダゲスタン)145.8ポンド/66.13kg[判定2-1] ※30-27, 29-28, 28-29×ブレンダン・ラウネーン(英国) 145.8ポンド/66.13kg
フェザー級準決勝。ハイブラエフは、ハビブ・ヌルマゴメドフの父アブドゥルマナプを師に持つダゲスタンファイター。UAE Warriorsを経て、2021年4月にPFLに戻り、ラザー・ストヤディノビッチ、ランス・パーマーら強豪に判定勝利を収めるなど、1つのドローを挟み、MMA17勝負け無しという怪物だ。
対するラウネーンはマンチェスター出身。「Contender Series 2019」で勝利もUFCと契約ならず。ピョートル・ヤンやハファエル・フィジエフと練習し、PFLではシェイモン・モラエスを1R KO、2021年6月の前戦ではタイラー・ダイアモンドに判定勝ちしている。ACBでの試合も含め、現在7連勝中だ。
1R、ともにオーソドックス構え。ラウネーンは右ロー。その蹴り足を掴んで早々にテイクダウンを奪うハイブラエフ。下のラウネーンはクローズドガードの中に入れ、下からパウンド、アームバー狙い。ハイブラエフは頭をつけて細かいパウンド。ラウネーンは足を解いて腰にあてるが、ついてくるハイブラエフに再びクローズドガードにする。
足を解き、蹴り上げから立つラウネーンをすぐに走って追ってダブルレッグテイクダウンはハイブラエフ!
2R、互いに右ロー。ラウネーンは右カーフキックを当てる。バランスを崩したハイブラエフ。ラウネーンは左インローも前足に突く。続く左右ローは空振りに。ジャブで圧力をかけるラウネーン。
ハイブラエフは前手の左フックも距離でからすラウネーン。一気に金網まで詰めてダブルレッグで引き出してすぐにバックに回るハイブラエフ。スタンドバックから左足をかけて崩してラウネーンのヒザをマットに着かせると、背後から右手でラウネーンの右手を背後からコントロール。左手でパウンドを連打する。このラウンドもハイブラエフのラウンドに。
3R、右ローを狙うラウネーン。そこに右ストレートを狙うハイブラエフ。圧力をかけるラウネーンに左外足を取るラウネーンは右アッパー! サークリングするハイブラエフ。組みの動きでラウネーンをいったん下がらせる。
鼻血を流すハイブラエフ。さらにワンツーを振る。距離で外すハイブラエフ。詰めて首後ろを掴み右ストレートを当ててシングルレッグはハイブラエフ! スイッチを狙い右手を差し入れるラウネーンだが、ハイブラエフはテイクダウン。
引き出し背中を着かせるハイブラエフは上から腰を殺してボディロック。立ち上がるラウネーンを背後から崩して細かいヒザを突く。ラウネーンは前転からヒップアタックで正対するがゴング。
判定はスプリットに割れ、30-27が1者ハイブラエフ、29-28ハイブラエフ、1者が28-29でラウネーンを支持も2-1でハイブラエフが勝利。10月27日のクリス・ウェードとの決勝に進出した。
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▼フェザー級準決勝 5分3R〇クリス・ウェード(米国)145.6ポンド/66.04kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×バッバ・ジェンキンス(米国)146ポンド/66.22kg
フェザー級準決勝。19勝6敗のクリス・ウェード(米国)と16勝4敗のバッバ・ジェンキンス(米国)によるレスラー対決。
ウェイドはUFCで5勝2敗。最後の試合もフランキー・ペレスに判定勝利もリリースに。2018年からPFLにライト級で出場し、2戦目で川名雄生にギロチンチョークで一本勝ち。準決勝でナタン・シュルトにスプリット判定で敗れた。
2019年も準決勝進出もロイク・ラドザボフに判定負けで敗退。2021年はライト級からフェザー級に転向し、アンソニー・ディジイに判定勝ち、アルマン・オスパノフを2R ハイキックを効かせてKOに沈め、予選突破。準決勝進出を決めた。
対するジェンキンスは、フリースタイルのジュニア世界王者で、NCAAディビジョン1王者でもある。2011年にプロデビューし、Bellatorでゴイチ・ヤマウチに判定勝ちするなど8勝3敗。ジョージ・カラカニヤンに連敗後、ACB、Brave CFを経て、2021年4月からPFLに参戦。
初戦で過去2度の優勝経験がある強豪ランス・パーマーに判定勝ち。2戦目は元UFCのボビー・モフェットに判定勝ちし、準決勝進出。
1R、いきなり左の跳びヒザて飛び込むジェンキンス。ウェードは左のサイドキック。その蹴り足を掴もうとするジェンキンスはシングルレッグへ、小手に巻くウェードに奥足も手繰りテイクダウンはジェンキンス! バックに回ろうとするが、金網際で立ち上がるウェードは正対。シングルレッグに切り替えテイクダウンする。
ジェンキンスのがぶりを切り返してダブルレッグに入るウェード。がぶりからウェードの右足を両手でロックして持ち上げようとするジェンキンス。
それを凌ぎシングルレッグから足を持ち上げジェンキンスのバックにつこうとするウェード。しかしスクランブルからそれをさせないジェンキンスに、足を手繰りテイクダウンはウェード! 上を取り、パウンド狙いでゴング。凄まじいレスリング対決。
2R、右ハイ、右の後ろ廻し蹴りで近づくウェード。ワンツーを振って下がらせてシングルレッグから奥足首を手繰るジェンキンス。そこにキムラクラッチから切り返してアナコンダチョークを狙うウェード。
二の腕でクラッチしたウェードは胸でジェンキンスをがぶり。そこにシングルレッグで外すジェンキンスに、今度はウェードがノーアームギロチンへ!
ここも横回転して逃れたジェンキンスのバックにつくウェード。リアネイキドチョークを狙うが、横になり防ぐジェンキンス。ウェードがドミネートしたラウンドに。
3R、ウェードのシングルレッグを切ってバックを狙うジェンキンス。腕十字を狙うが、前方に落としたウェードがトップに。サイドからケージウォークを使うジェンキンスに上四方に回るウェードはノースサウスチョーク狙いからネックロックへ。
首を抜いたジェンキンスがバックを奪うも乗り過ぎて再び前方に落とされる。ハーフのままコントロールし、右手でパウンドを打つウェード。ニアマウントからアームインギロチンチョークへ!
残り10秒の拍子木に左手を外したウェードは早くもガッツポーズ。判定へ。
判定は3-0(30-27×2, 29-28)でケージレスリングを制したウェードが勝利。3度目の挑戦で初の決勝進出を決めた。
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▼ライトヘビー級準決勝 5分3R〇アントニオ・カルロス・ジュニオール(ブラジル)205.4ポンド/93.16kg[判定3-0] ※30-27、29-28×2×エミリアーノ・ソルディ(アルゼンチン)206ポンド/93.44kg
ライトヘビー級準決勝。柔術黒帯のアントニオ・カルロス・ジュニオール(11勝5敗・ブラジル)はATT所属。23勝8敗1分けのエミリアーノ・ソルディ(アルゼンチン)と対戦する。
ともにオーソドックス構え。左ジャブから長い右ストレートを振るソルディ。堀口のように前手をグルグルとカルロスの目の前で回す。
前蹴りからワンツーで最初の組みに入るカルロスだが、切るソルディ。カルロスはなおも大きなワンツーで下がらせて金網際でダブルレッグへ。それを差し上げてヒザを突くソルディだがローブローに。中断。再開。バックキックを見せるカルロス。
2R、右ローを放ち、ヒザを触りに行くカルロス。シングルレッグも切るソルディは左ジャブを当て、右ストレート、右カーフキックを当てる。そこにカウンターの右を狙うカルロス。
カルロスのワンツーを距離で外すソルディ。カルロスソはなおもシングルレッグに入るが足を抜くソルディ。互いの右で左目尻から出血。跳びヒザから近づき組んでダブルレッグでついにテイクダウンを奪うカルロス。ニーシールドのソルディにパウンドを入れるが、ソルディも立ち上がる。
3R、両手を挙げてハグをかわしてファイト。ジャブを突くソルディに右ローはカルロス。左ハイを放つソルディの打ち終わりに右で差して組んだカルロスはボディロックから崩してスタンドバックに。
正対を狙うソルディだが、足払いからカルロスはテイクダウン。その立ち際にバックに回るが、背負って立ち、落として正対するソルディは、なおも足を掴みに来たカルロスの頭を押さえて離れる。
右を振って何度も組みに行くカルロス。残り40秒でダブルレッグテイクダウン! 立ち上がるソルディにバックテイクし、スタンドで背後についたままゴング。
両者ともに肩を組んで手を挙げる。判定は、30-27、29-28×2の3-0でカルロスが勝利。10月27日の決勝でマーシン・ハムレットと対戦が決定した。
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▼ライトヘビー級準決勝 5分3R〇マーシン・ハムレット(ノルウェー)205.8ポンド/93.34kg[1R 0分13秒 TKO]×セザー・フェレイラ(ブラジル)205.2ポンド/93.07kg
ライトヘビー級準決勝。14勝9敗のセザー・フェレイラ(ブラジル)と北欧のマーシン・ハムレット(7勝2敗・ノルウェー)が対戦。
1R、サウスポー構えから最初の左ミドルを放つフェレイラだが、その打ち終わりに軸足の右太腿を押さえて声を挙げてダウン。そこにハムレットはパウンドし、レフェリーが間に入った。
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【プレリミナリー】
▼フェザー級 5分3R〇シェイモン・モラエス(ブラジル):146ポンド/66.22kg[2R 4分45秒 TKO] ※右ハイ→右フック→パウンド×ラザー・ストヤディノビッチ(米国) 145.6ポンド/66.04kg
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▼ライトヘビー級 5分3R〇クリス・カモージ(米国)203.4ポンド/92.26kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×コリー・ヘンドリックス(米国)205.6ポンド/93.25kg
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▼フェザー級 5分3R〇アントニー・ディジー(フランス)145.6ポンド/66.04kg[判定3-0] ※29-28×3×ジェシー・スターン(米国)144.6ポンド/65.58kg
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▼フェザー級 5分3R〇ボビー・モフェット(米国)148.2ポンド/67.22kg[判定3-0] ※29-28×3×ジェイソン・ナイト(米国)145.8ポンド/66.13kg
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▼フェザー級 5分3R〇アレハンドロ・フローレス(メキシコ) 145.6ポンド/66.04kg/16勝4敗[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×カール・ディートン3世(米国)146ポンド/66.22kg/19勝4敗
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▼ライト級 5分3R〇ブランドン・ジェンキンス(米国)156ポンド/70.76kg[1R 2分56秒 KO] ※跳びヒザ×ジェイコブ・キルバーン(米国)154.4ポンド/70.03kg