K-1K-1
K-1
インタビュー

【K-1】芦澤竜誠の「助けたい」発言に卜部弘嵩「そこまで俺は落ちぶれちゃいないよ」

2021/08/27 18:08
 2021年9月20日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』にて、スーパーファイトの -61kg契約3分3R延長1Rで芦澤竜誠(Dragon Fish)と対戦する卜部弘嵩(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)のインタビューが主催者を通じて届いた。  卜部は初代・第4代Krushスーパー・フェザー級王者として5度の防衛に成功、2015年11月には卜部功也との兄弟対決に勝利して、第2代K-1スーパー・フェザー級王者となった。2017年2月の初防衛戦に敗れるとフェザー級に転向。2019年3月、2階級制覇を目指して村越に挑戦したが判定負けを喫した。11月の「K-1 WORLD GP第3代フェザー級王座決定トーナメント」では準決勝進出もジャオスアヤイに敗退。約1年ぶりの試合となった2020年12月の才賀紀左衛門戦では、計量を1.9kgオーバーしたうえに試合ではヒザ蹴りがローブローとなってしまい、才賀が試合続行不可能となって反則負け。今回はそれ以来の試合となる。37勝(18KO)18敗3分。 どんな結果が出るかで今後の道が決まる ――昨年12月K-1両国大会での才賀紀左衛門戦以来の試合が決まりました。前回の試合は計量オーバーやローブローによる反則負け裁定という結末でした。あの試合以降はどのように過ごしていたのですか? 「ああいう試合だったので、気持ち的に今後どうしようかなというのはありました。でも僕たちプロのファイターが名誉挽回できる場所はリングの上しかないので、次リングに上がるときは最高のパフォーマンスをして、いい試合を見せるしかないと思って練習を再開しました。口でああだこうだ言ってもしょうがないので、試合が決まるまでしっかり準備を続けておこうと思っていましたね」 ――具体的にどんなことを意識して練習していたのですか? 「今までの僕は試合前に身体が動かなくなっても『試合前だから』という理由で無理やり練習してたんですよ。それが昔からずっと続けてきた僕のやり方で。でもこれからは練習のメリハリというか休むところは休もうと意識し始めました」 ――限界を超えるまで練習していないと不安ということですか? 「そうですね。で、いつも試合前に怪我してたんですよ。怪我の度合いも試合をキャンセルするかどうか悩むレベルのもので。本番は試合なのに練習の段階で精神と肉体のピークを迎えて、それを過ぎたところで試合をしているような感覚でした。だから前回の試合以降はそこも見つめなおして、試合当日にピークを持っていくような練習を意識するようにしています。本当に今更ではあるんですけど(苦笑)」 ――卜部選手が2015年に卜部功也選手に勝ってK-1チャンピオンになった時もふくらはぎを肉離れしていたんですよね。 「あれも完全にオーバーワークでした。例えばずっと追い込んで練習を続けたからといってスパーリングでいい動きが出来るわけではなくて、逆に練習を少し休んでからスパーリングした方が調子が良かったりするんですよ。今は自分を追い込むための練習ではなくて、いいパフォーマンスを出すことを意識した練習を続けています」 ――今回、対戦カード発表記者会見後に元同門の登坂匠さんがオープンした宮崎のジムで合宿を行ったそうですね。 「まず宮崎という場所が気候も含めて集中して練習できる場所だなと思いました。練習メニューとしては朝は外で走って、昼はジムで筋トレして、夕方はジムワークという感じで。トレーナーの方にもトレーニングを見ていただいて、すごくいい練習が出来たと思います」 ――対戦カード発表会見で「ここ数年は戦う理由を探していた」「もう自分自身のために戦う力はないと思っている」という言葉もあって心配していたのですが、今は心身ともに充実しているようですね。 「確かに最近の試合はモチベーションの低下を感じていました。そのモチベーションのまま『追い込まなきゃいけない』というストレスの中で練習を続けていたので、いいパフォーマンスが出来ていなかったんです。でも今回宮崎で合宿をやってみて、一日三部練を一週間というペースで練習を続けていたのに、あまり疲れなかったんです。ちょっと筋肉痛になってきたなと思っても、朝起きると気分もすっきりして身体も動くんです。環境や調整方法を変えるだけで、こんなにいい練習ができるんだったら、今までやってきたことにこだわらずに変えるところは変えた方がいいと思いました。早く試合をしたいというわけではなく、しっかり自分を作ってリングに立ちたいという気持ちです。試合に対するモチベーションは高いですよ」 ――対戦相手が芦澤選手という部分もモチベーションにつながっていますか? 「もちろんそれもあります。芦澤選手は今のK-1において特殊な選手で、独特の雰囲気や色気もあるので、他の選手とやるよりも楽しみな気持ちはあります」 ――芦澤選手が自身のYouTubeチャンネルで「俺が卜部弘嵩選手と戦って、卜部選手を救いたい」と発言していたことをどう感じていますか? 「実際にその動画を見ていないので、どう反応していいのか分からないですが…(少し考えたあとに)そこまで俺は落ちぶれちゃいないよ、と。誰かに救ってもらう必要はないから、という気持ちですね」 ――「俺が一回ラッシュしたら終わる」という言葉についてはいかがでしょう? 「それについて何かを思うというのもないですね。対戦相手に対してよりも、どう自分を最高の状態まで作り上げるかが重要であり、その過程も楽しめています」 ――2年前のK-1横浜アリーナ大会・第3代フェザー級王座決定トーナメントでは弘嵩選手らしい野性味溢れる試合が見られました。今回はどんな試合を見せたいですか? 「そこはまさに試合当日を見て欲しいです」 ――ではこれからのK-1ファイター・卜部弘嵩の目標はなんでしょう? 「特にまだ決めていないんですけど…どうですかね。今回は今までと違うスタイルで練習をしていて、どんな結果が出るかで今後の道が決まると思います。そういう意味で僕にとって大事な試合です。今やっている練習方法が僕にとってベストなものでなければ、もう(試合を)やらない方がいいのかもしれないし、逆にバッチリとハマったら、またチャンピオンを目指すべきだと思うんですよ。だから僕にとっては大事な試合です」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント