Krushウェルター級王者として「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」に臨む松岡(C)K-1
2021年9月20日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』にて行われる「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」(1回戦から決勝までを1日で行うワンデートーナメント)。
同トーナメントに出場し、1回戦でマキ・ドゥワンソンポン(タイ/真樹ジムAICHI)と対戦するKrushウェルター級王者・松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)のインタビューが主催者を通じて届いた。
松岡は空手からキックボクシングに転向し、新日本キックボクシング協会でプロデビュー。2017年に現在のK-1ジム五反田に移籍し、2018年1月からKrushに参戦した。2019年8月のK-1で近藤魁成にKO負けを喫して引退を口にしたが、2020年7月に復帰宣言。2021年4月には加藤虎於奈を判定で破り、第9代Krushウェルター級王座を奪取した。戦績は10勝(4KO)7敗2分。
みんな華があって個性もあって、僕だけ“ザ・普通”みたいな人間
──4月にKrushウェルター級王座を獲得して、いい流れでK-1トーナメント出場となりました。
「K-1ウェルター級はチャンピオン不在で、役者が揃っている階級なんで、いつかトーナメントをやるだろうなと思っていたんです。そうしたら9月に開催が決まって、僕もKrushチャンピオンになっていたので、トーナメントに出られて嬉しく思ってます」
──一時は引退発言もありましたが、今のモチベーション的にはどうですか?
「いつも言ってるように、僕は一戦一戦、負けたら引退という考えでやっています。前回も勝ってチャンピオンになったから続けていますけど、今回もそれ(負けたら引退)は変わらないです」
――とはいえベルトを巻いたことで、成長・進化の手応えもあるのではないですか?
「そうですね。今までは『もう伸びるとこがないやろうな』と思ったところでの引退発言やったんですけど、前回からトレーナーも代わって伸びしろが見えているんですね。そういうタイミングでトーナメントが決まったんで、以前とはちょっと違うモチベーションがありますね。前はただ“負けたらやめる”だったんですが、今は『ここまで強くなったので、それでも勝てなかったらやめよう』という考えですね」
──では1回戦で対戦するマキ・ドゥワンソンポン選手の印象は?
「僕、これまでタイ人とやったことないんですけど、もともとムエタイは好きで、以前はムエタイの練習もしてたんですよ。ムエタイは芸術ですし、タイ人は技一つ一つも上手じゃないですか。そういう選手と1回戦で戦えるのは嬉しいですね。初のタイ人との試合を楽しみたいと思います」
──そのドゥワンソンポン選手相手にどう戦おうと思っていますか?
「僕は今まで、ムエタイを見て格闘技を勉強してきたと言っても過言ではなくて、どの技を取ってもムエタイ選手の技が一番キレイやと思うんですよね。そのキレイさを上回って勝ちたいですね」
──ワンデー・トーナメントなので、優勝するには最大3試合勝たなければいけません。
「ワンデー・トーナメントには1回出たことがあるんですけど、その時は1回戦負けだったんです。今回のトーナメントに向けては1試合分のトレーニングを3倍やっているので、3試合することになっても問題はないかと思います」
「みんな僕より華があって、みんな僕より強いので、みんな気になってるんですけど(苦笑)、反対ブロックの野杁正明君には1回負けてるんで、リベンジしたいです。1回戦で(加藤)虎於奈が野杁君を削りまくってくれるか、虎於奈が野杁君に勝ってもケガをして、準決勝は僕が楽に勝ち上がれればいいなと思います(笑)」
――トーナメントでは野杁選手と安保瑠輝也選手の対戦・決勝に注目が集まっていますが、それについてはどう思っていますか?
「2人共、もともとチャンピオンで強いですし。注目されるのは当然やと思います。まあでも日本人やし、体格もそんな変わらないですし。全然負ける気はしてないですね」
──トーナメントで優勝してK-1チャンピオンになったら、また新しいモチベーションが生まれるのではないですか?
「いやあ、どうなんですかね。なってみないと分からないですけど。先のことは全然考えてないです」
──大会当日、横浜アリーナのお客さんに一番見せたいものはなんでしょう?
「僕は日本人選手の中で年も取ってる分、気合いが入っています。僕もいつ引退するか分からないんで、みなさんも僕の試合が見られなくなっても後悔しないように、僕の気合いが入ってる姿を見てほしいですね。会見でも言いましたが、今回のトーナメントで僕が一番普通の人間やと思います。みんな華があって個性もあって、僕だけ“ザ・普通”みたいな人間です。でも“ザ・普通”が優勝するところも面白いと思うんで期待していてください」