2021年9月20日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』にて行われる「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」(1回戦から決勝までを1日で行うワンデートーナメント)。
同トーナメントに出場し、1回戦で小嶋瑠久(PURGE TOKYO)と対戦する寧仁太・アリ(ガーナ/K-1ジム総本部チームペガサス)が8月17日(火)都内所属ジムにて公開練習を行った。
長いリーチを活かす距離からジャブ、右ストレート、ワンツー・左ボディをミットに打ち込んだ寧仁太。5勝(4KO)無敗と戦績はまだ少ないながら今回の王座決定トーナメントに抜擢を受け、「6月のKrushで勝った時から、その前に久保優太選手がウェルター級王座を返上していたのでチャンスはあるのかなと狙っていたところなので嬉しかったです」と、出場を素直に喜ぶ。
「日本語しか喋れないけれど(笑)、外国人枠で呼んでもらって。外国から選手が呼べない状況の中での運もあったと思います。僕は自分が優勝候補だと思っていますけれど、キャリアが一番浅いので僕がどれだけかき回すかだと思っています」と、自分がかき回すことによってこのトーナメントが面白くなるとの自負がある。
意識している選手を聞くと「やっぱり野杁選手。世界一になったことがある選手なので。知名度で言ったら安保選手は人気があると思うし、加藤選手と松岡選手もKrushのベルトを獲った。小嶋選手は難しい相手なので、誰とやっても経験になるのでまずは1回戦で勝って、準決勝・決勝へ行きたいです」と、誰と戦ってもいい経験になると捉えている。
1回戦で対戦する小嶋については「ジムを移籍して技術が上がっている」と評し、「小嶋選手は65kgでやっていた選手で67.5kgのトーナメントに選ばれたけれど、他にも選手がいる中で選ばれたのは能力があるということ。僕はリーチが長い分、不得意なところもあるので修正できるように、そこは上手く倒したい」とした。
身長差は12cmとかなりあるが、「リーチの長い選手は潜られるのが苦手だと思いますが、僕はただ長いだけだと思っていなくて。それ以外に使える技があるので入ってきても倒せると思います」と、長身選手が苦手とする接近戦でも戦えると自信を持つ。
準決勝は「何があるか分からないけれど、野杁選手は世界一になっているので、(1回戦を)有利に進められるのかなと思いますが、加藤選手が来ても元王者なので戦いたい。どっちが来ても全力を尽くしてやりたいと思います」とし、決勝は「日本人選手が来てくれたら盛り上がると思う。外国人選手とも戦ってみて、どれだけ自分が通用するか確かめたい思いもあります。誰が来てもやりたいと思います」と、楽しみしかないようだ。
ワンデートーナメントは今回が初となるが、カギを握るのは「ベタですが気持ちじゃないかなと思います。いくら体力や技術があってもワンマッチとは違うので何があるかは分からない。その中で戦い抜く気持ちが大事だと思います」と、気持ちをあげた。
「格闘技を始めてからK-1のベルトを絶対に獲りたいと思っていて。こんなに早くチャンスが来るとは思っていなかったので、自分は持っているなって。レベルはまだまだだと思うので、どの選手にもチャレンジャーの気持ちで戦いたいと思います」と謙虚な寧仁太だが、「自信はもちろんあります。謙虚なのはまだ大口叩ける立場じゃないので。王者だったら言えるけれど、まだ言えるレベルではないですけれど自信はもちろんあります」と、一気に王座まで駆け上がる自信は持っている。
「ジムの(梶原)龍児さん、(瓦田)脩二さんと練習できているのが大きいですね。トップ選手がいると自分もよりモチベーションも上がります」との環境が自信を支えている。加えて「身長、リーチ、身体能力は他の選手よりは凄いかなと思います。自分で試合映像を見ても、他の選手が出していない技、タイミングで、勝手に身体が動いているんですよね。考えてやっているのではなく、潜在能力が出しているのだと思います」と、自分の身体能力には絶対の自信を持つ。
「ハーフなので日本のサムライ魂と、ガーナのアフリカのパワーがいい配合で混ざっているんじゃないかなって。それを親からもらえたので、他の選手にはないいいところを出していきたいと思います。考えて出るのではなく、勝手に身体が動くと思うので、自分の倒せる能力に期待したいです。それを出すために練習で追い込みます。モチベーションもどんどん上がっていますし、そこで怪我をしないギリギリまで追い込んで悔いなく当日を迎えたいと思っています」と、その能力を発揮できる状態を作り上げていきたいとした。
強敵と戦うことで、その能力が引き出される部分もあるのでは、との問いには「間違いなくそうです。引き出せると思います。格上の選手と戦うことで練習は今まで以上にやりますし、そこでもどんどん引き出されていると感じました」と、練習でも試合でも自分の能力を引き出せるとする
東京五輪ボクシング代表の岡沢セオン、プロボクサーの平岡アンディ、陸上のサニブラウンなど、同じガーナと日本のハーフで活躍するスポーツ選手が増えており、「僕もそういう選手たちに負けないように、みんなくらいのレベルに早くなりたいなって思います」と活躍が刺激になっているという。
「出場するだけに満足せず、勝ってベルトを獲って持って帰りたい」と、チャレンジャーではあるが自分が優勝すると最後に語った。