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【K-1】野杁正明「3試合ともKOしてレベルの差を見せつけ、他の選手たちに『野杁には勝てない』という内容にしなきゃいけない」

2021/08/18 18:08
【K-1】野杁正明「3試合ともKOしてレベルの差を見せつけ、他の選手たちに『野杁には勝てない』という内容にしなきゃいけない」

「自分が獲って当たり前」だと断言する野杁。海外から選手が来られるようになったら改めてトーナメントをやりたいとの希望も(C)K-1

 2021年9月20日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』にて行われる「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」(1回戦から決勝までを1日で行うワンデートーナメント)。

 同トーナメントに出場し、1回戦で第8代Krushウェルター級王者・加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO)と対戦する野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 野杁は空手からキックボクシングに転向し、2009年にK-1甲子園初となる高校1年生王者になり、“怪物”と呼ばれるようになった。圧倒的なテクニックと類まれなるセンスでプロ転向後すぐにトップクラス入りし、WBCムエタイ日本スーパー・ライト級王座、第2代Krushウェルター級王座、NDC -66kg王座などを獲得。2017年6月には日本人選手として初めてゲーオ・ウィラサクレックに勝利し、第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者となった。翌年にはウェルター級に転向し、ジョーダン・ピケオーには敗れたもののその後は5連勝している。戦績は43勝(19KO)10敗。

今回僕が獲ったらベルトはどこにも、誰の手にも移動することはない


──ウェルター級に階級を上げて勝ちを重ねていく中で、いよいよ王座決定トーナメント開催が決まりました。

「外国人選手が来日できないということで、フルメンバーでのトーナメントというわけではないのですが、こういった形でトーナメントが決まるのも運命なのかなという感じです。個人的には今年中にはトーナメントをやってもらいたいと思っていて、それがこうして実現したので、嬉しかったのは嬉しかったです」

──現在5連勝という中でのトーナメント出場で、良い状態でトーナメントを迎えるのかなと思うのですが、いかがでしょう?

「どうなんですかね。5連勝してはいるんですけど、KO勝ちは逃しているので。まあでも、本当にレベルの高い選手とやってきたというのがありますし、そこは自信になっているので、ここは自分が獲らなきゃいけないトーナメントだと思っています」

――トーナメントの出場メンバーについては?

「外国の選手を招聘できないなかで、ウェルター級の選手が上手く集まったなという印象はあります。でも僕の中ではレベルの差が大きくあると思うので、それを見せつけるためのトーナメントにしなきゃいけないですね」


──では1回戦で対戦する加藤虎於奈選手にはどんな印象を持っていますか?

「“上手”という感じですね。テクニックはありますし。ただ上手な選手ですけど、もろい部分もあるので、やっぱりレベルは違うかなと」

──その加藤選手も含めて、特に気になる選手は…。

「(質問の途中で)いないですね、ホントに。僕にとってはウェルター級のベルトを獲るにあたっての邪魔者でしかないので。日本人に負けたのは、ヒデさん(山崎秀晃)にトーナメントで負けた(2016年3月)のが最後ですし、このメンバーで優勝できなければ、この先はないと思っているので“最低でも優勝”ですね」

──世間的には野杁選手とともに安保瑠輝也選手が優勝候補の一人に挙げられて、決勝での対戦も期待されています。

「まあ彼もウェルター級に上げて…イコール、僕に勝てると思ってるはずでしょうけど、恐怖心というのはなかなか消えないと思うので。それを思い出させてあげようかなと思います。もし試合で当たったら、ですけどね」(※瑠輝也は過去に「高校生の時に出稽古に行かせていただき、人生で一番ボコボコにされたのが野杁くん」と発言)


──ワンデー・トーナメントは久々になると思いますが、そこはどう考えていますか?

「それもヒデさんに負けた2016年の-65kg日本代表決定トーナメント以来で、まあ、3試合はキツいですよ(苦笑)。1日1試合のスーパー・ファイトに比べたら、そこから更に2試合あるわけなので。あと僕、K-1のトーナメントで優勝したことがないので、優勝するしかないです」

──理想通りにレベルの差を見せつけて、1日3試合を勝ち上がって優勝するために、必要なものがあるとすれば?

「特にないんじゃないですか。今の実力が出せれば優勝できるんで。特に変わったことをすることも考えてないですし、前回の試合よりも全然パワーアップしてるので、それを出すだけです」

──だとすると、あとは勝ち方の問題になってきますか?

「そうですね。接戦をして大会を盛り上げようという気もサラサラないので。ホントに、3試合ともKOしてレベルの差を見せつけて、他の選手たちには『野杁には勝てない』『野杁のいるトーナメントには出たくない』という内容にしなきゃいけない。今回はしっかりそういう勝ち方をして優勝して、ベルトは…巻きますけど、それこそ海外から選手を呼べるようになったら3選手呼んでもらって、僕を含めた4人でワンデー・トーナメントをやりたいんですよ。そこで優勝してこその、真のK-1チャンピオンだと思うし、ファンの方も同じだと思うので、それを成し遂げるまでは誰にも邪魔させないです。ここでベルトを獲ることがゴールじゃないし、ベルトを獲ってからがスタートだと思っています」


──トーナメントという事を考えると、KO勝ちして短時間で試合を終わらせるという戦い方もありますが?

「それができたら勢いもつきますし、理想ではありますけど、次のことを考えてというよりも、レベルの差を見せつける=KOだと思うので、そういう意味で僕はKOしか考えていません」

──これまでのトーナメントで優勝できなかった理由はそれぞれにあると思うんですが、それはもう気にならないですか?

「気にしてないですね。これまでは…ただ単に、ベルトがかかってなかったからというのもあるのかもしれません。勝っても(ベルトを獲るためには)次があったわけで。ちなみに僕はKrushウェルター級もK-1スーパー・ライト級も、どちらも“第2代”王者なんですよ。今回も“第2代”なので、僕が獲るべきベルトなんだろうなって。僕のためのトーナメントだと思ってるので、それも運命という感じですね」

──では、ここで優勝してベルトを巻いたところから、K-1ウェルター級の野杁正明が始まるという感覚ですか?

「そうですね。スーパー・ライト級王座を獲った時に『絶対王者に君臨し続ける』と言ったんですけど、減量がキツくて防衛1回でベルトを返上してしまったんですね。おそらく僕はスーパー・ウェルター級に階級を上げることはないと思うので、今回僕が獲ったらベルトはどこにも、誰の手にも移動することはないんで。今回こそ絶対王者になります」

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