2021年8月22日(日)東京・新宿FACE『SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX 2021 vol.3~BLACK FIGHT~』(夜興行)のメインイベントにて、KNOCK OUT-BLACKフェザー級3分3R延長1RでINNOVATIONフェザー級4位・井上竜太(Hard Worker)と対戦する龍聖(TRY HARD GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。
龍聖は小学1年生でキックボクシングを始め、HIROYAの指導を受けアマチュアで多くの経験を積んで2019年4月にプロデビュー(KO勝ち)。“HIROYAが送り込む刺客”として同年8月のREBELSに初参戦し、強打で2R53秒KO勝ち。その後もKOで連勝し、2020年12月のREBELSでは聖域統一フェザー級王者・光太郎ZLSに1Rわずか51秒でハイキックによるKO勝ち。6戦6勝全KO勝ちのパーフェクトレコードを更新していたが、前回3月大会で大脇武に判定勝ち。無敗記録は更新したものの初めてKOを逃してしまった。戦績は7勝(6KO)無敗。
もう後楽園でもイヤ。もっと大きな会場で試合がしたい
──少しお久しぶりですね。3月以来の試合です。
「5カ月ぶりですね。まあケガとかもないので、久しぶりだからどうというのはないです」
──この間、練習で新しいことに取り組んだとかはありますか?
「アスリートになったなっていうか、生活のリズムとかから変えてるんですよ。やっと新しい自分になれた感じです」
──ということは、規則正しい生活を送っている?
「そうですね。ジムの近くでひとり暮らしを始めたんですよ。それで食事とかも気を使うようになって生活が大きく変わって、減量とかも楽になりました」
──ひとり暮らしでそんなに変わりましたか。
「ダレちゃうかなと思ってたんですけど、そんなこともなくて、意外と張り切れるというか」
──すみません、ちょっと意外です(笑)。
「ですよね(笑)。でもけっこううまくいってて、朝も近くの川沿いを走ったりしてて。トレーニングにいい環境だし、今、人生で一番練習してるんですよ。今までで一番モチベーションも高くて、気合いが入ってます。今は本当に、貪欲に強くなりたくて」
──そうなんですね。次の井上竜太戦では、その成果が見られることになります。井上選手とはカード発表会見で顔を合わせましたが、印象はどうでしたか?
「うーん…何かかわいそうになっちゃって(笑)」
──かわいそう?
「何か弱々しかったじゃないですか(笑)。彼のおばあちゃんとかが浮かんで来ちゃって。『田舎で応援してるんだろうなー』とか思っちゃいました」
──会見では、龍聖選手がいつものように攻めの姿勢にならないなと思ったんですが、それはそのせいですか?
「そうですね。おばあちゃんのこととか考えちゃったから、あんまり言えなかったですね。でもそのわりに髪の毛はヒョウ柄に染めてたりして、けっこう謎キャラでしたよね」
──試合ではまた違う髪型になるらしいですよ。対策についてはどうですか?
「対策は何もしてないです。そのレベルの相手じゃないと思うんで。それよりも基礎というか、自分の力を高める練習をしてます。夏ですけど、遊んだりも全くしてないし、練習するのが楽しくて。練習して寝て食って、っていう生活を送ってます」
──では、当日はどういう試合を?
「遊ぶように、楽しく試合をしたいなと思ってます。具体的なことは全然考えてないんですけど、井上選手は顔がちょっと打たれ強そうだなと思って、ハマれば倒してもいいし、そうじゃなくても…ホントに何も考えてないです」
──新宿FACEでの試合は初めてですよね。会場についてのイメージとかはありますか?
「黒・暗くて、狭くて、迫力がすごいですよね。4月頃に行って2列目とかで見たんですけど、リングがメチャクチャ近くて、ビックリしました。たぶんあそこでやるのは最初で最後になると思うし、お客さんにとっては面白いんじゃないですか」
──最初で最後ですか。あえて今度の試合のテーマを言うとすると?
「『リラックス』ですかね。この先を考えると、自分より下のレベルの選手との試合って、これが最後とかになると思うんですよ。今までは試合の中でいろいろ試しながらやってきたんですけど、相手が強くなったらそういうわけにはいかなくなるじゃないですか。勝てるかどうかギリギリというような相手に、危ない橋は渡れないから。そういう意味では、試合の中でいろいろ試せる最後の試合になると思います」
──そういう意気込みだと。
「減量とかも一気に落とす方法を試してみたりしてるんですけど、そういうのもとりあえず今回までだと思ってます」
──そんな中、少し前に石井和義さんに会ってましたよね。
「はい、行ってきました。ずっと『練習に来なよ』って言ってくださっていて、3月に一度行く話があったんですけど、コロナとかで中止になっちゃって。そしたらこの前、他団体の大会で大阪に行ったので、挨拶にだけ行こうと思って連絡したら『練習していいよ』ということで、マジか!と思って練習させてもらいました」
──刺激になりましたか。
「なりましたね! 教えるのがすごく上手だし、格闘技に対しての考え方の話とかもしてもらえて、すごくいい刺激になりました。そこで得たものもこれから生きてくると思います」
──それも楽しみですね。当日、お客さんにはどう楽しんでほしいですか?
「前から、『あ、龍聖が出るんだ!』って思われる選手にならなきゃなと思ってるんですよ。そういう感じを、小っちゃい会場ですけど味わってほしいですね。俺の試合はとにかく面白いぞ、っていう。……もう後楽園でもイヤなんですよ。もっと大きな会場で試合がしたいんで、他の選手たちと一緒に『KNOCK OUT』を大きくしたいんです。とにかく新宿FACEで俺が見られるのは最後だと思うんで、楽しんでほしいです」