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レポート

【ONE】鈴木博昭、ノンオーの右ミドルに敗れる。佐藤将光がONE初陣でKO勝利、徳留もONE初勝利=5.10「ONE」タイ

2019/05/10 21:05
5月10日(金)、タイ・バンコクのインパクト・アリーナにて、ONE Champioship「ONE: WARRIORS OF LIGHT」が開催された。 日本から、元SHOOT BOXING世界スーパーライト級王者の鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)、修斗世界バンタム級王者の佐藤将光(FIGHT BASE)、元PANCRASEライト級王者の徳留一樹(パラエストラ八王子)、DEEPライト級王座挑戦経験者の下石康太(BLOWS)の4選手が出場。→鈴木博昭・前日インタビュー また、ムエタイの本場バンコク開催らしく、ノンオー、シントンノーイ、ロッタン、ペッダム、スーパーレックといったムエタイ界のスーパースターが集結。全12試合中7試合で立ち技の試合が行われた。全試合詳報は以下の通り。 ▼ムエタイ世界バンタム級(-65.8kg)選手権試合 3分5R○ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)[判定3-0]×鈴木博昭(日本)※ノンオーが王座防衛 メインイベントは、3分5RのONEムエタイ・バンタム級(65.8kg)選手権試合。王者ノンオー・ガイヤーンハーンダオに、日本の“怪物くん”こと鈴木博昭が挑戦する。 ルンピニー4階級、ラジャダムナンでライト級を制した王者ノンオーはONEで3戦3勝。2018年4月にファビオ・ピンカに、10月にメディー・ザトゥーにいずれも判定勝利。そして2019年2月16日のバンコク大会で中国のハン・ジーハオに判定勝利し、ONEムエタイ・バンタム級王者となった。 鈴木は、2018年11月のONEでデイヴィダス・ダニラ(23日)からダウンを奪って判定勝ち、2019年1月にはモハマド・ビン・マフムード(25日)に3R TKO勝利し、ONE3戦目で王座挑戦へ辿り着いた。“必勝”のハチマキを巻いて登場。  1R、サウスポーの鈴木に対し、ノンオーは右ミドルをヒットさせていく。鈴木がスネブロックしないと分かると、ノンオーは右ミドルを次々と当てに行き、右ストレートも打ち込む。前に出る鈴木だが、すぐに右ミドルで戻される。  2R、ノンオーは右ミドル&ロー、右ストレートと上下に揺さぶっていく。鈴木は前に出て行こうとするが、蹴られるたびに下がってしまうためリセットされてしまう。さらにノンオーは前足のヒザに前蹴りを当てて前進を阻む。  3R、鈴木は左右に動き始めるが、ノンオーの右ミドルは的確に鈴木を捉える。右ストレートと右ミドルを織り交ぜ、鈴木を翻弄。強烈な右ミドルを受け続ける鈴木に、ノンオーは右ヒジも見舞う。1、2R以上に鈴木がミドルを蹴られたラウンドとなった。  4R、鈴木はノンオーの右ミドルに左フックを合わせに行くが、やはり右ミドルを蹴られてしまう。鈴木の左腕と左わき腹は真っ赤だ。さらに右ローも蹴って上下へ揺さぶる。パンチを合わせにいく鈴木に対し、ノンオーも鈴木の左のパンチに右ミドルのカウンターを合わせる。  5R序盤、パンチを細かく当てに行く鈴木だが、それ以上の蹴りの数をもらう。面白いように右ミドルをヒットさせるノンオーは近付くと右ヒジも繰り出す。勝ちを確信したノンオーはバックスピンエルボー、ジャンプしての前蹴りを繰り出しながらも、しっかり強い右ミドルを蹴りこんでいく。前に出て何とかパンチを当てようとする鈴木だが、ノンオーのガードに阻まれてヒットを奪えず。終了のゴングが鳴ると、鈴木は左足を引きずりながら自軍コーナーへ戻った。  判定は3-0でノンオーの完勝。勝利者インタビューでは「まず第一にタイのファンの皆さんに感謝したい。このタイトルを持って帰ってこれて防衛できたことが非常に嬉しい。今日私を見に来てくれた全てのファンに感謝したい。試合を見てくれた全ての人たちに感謝したい」と、感謝の言葉を述べた。 ▼キックボクシング世界フライ級選手権試合 3分5R○ペッダム・ペッティンディー・アカデミー(タイ)[テクニカル判定3-0]※5R途中までの判定×エリアス・マムーディ(アルジェリア)※ペッダムが王者に。 元ルンピニースタジアム認定バンタム級1位のペッダムは、2月に工藤政英に左ミドルを効かしての左ストレートで2R KO勝利。 対するマムーディは日本ではK-1に参戦していたが、2019年1月のONEでは小笠原裕典に近距離のヒジ&ヒザを当て判定勝ち。今回はヒジ無しのオープンフィンガーグローブでの金網キックボクシング戦だ。 ジョーカーマスクで登場したペッダムは蛍光緑の金髪姿。 1R、オーソからヒザを上げて近づいての反則の右ヒジでダウンを奪うマムーディー。ペッダムは抗議。マムーディーにイエローカードで再開。 前蹴りから突っ込むマムーディー。サウスポー構えのペッダムは左に回る。ヒザで飛び込み、頭を下げて視界の外から右フックを振るマムーディー! 右ミドルも浴びたペッダム。金網に詰まるとマムーディーは右ストレートを突き刺す! 回ってかわすペッダムだが長い前蹴りでマムーディーは前へ! 左ミドルを当てるペッダムだが、マムーディーの圧力に下がってしまう。 2R、右ハイから入るマムーディー。さらに後ろ廻し蹴り。かわすペッダムは少しづつ押し返すと左ミドル、左ハイ! ブロックするマムーディーはペッダムの左の打ち終わりに右ストレート! 右の蹴りを掴んだペッダムも右ストレートをのどもとに当てる。中間距離になると左ミドルを当てるペッダム! しかし、マムーディーは高い後ろ廻し蹴り! さらに右の蹴りをダブルで上下にジャブのように突く。 3R、マムーディーのバックブローの打ち終わりに左ミドルを合わせるペッダム。前蹴りを掴んでの左ストレートも。しかしマムーディーも右のヒザから近づき左右をまとめる。ブロックするペッダム。マムーディーの蹴りを掴むと、思わずペッダムも掴んでのパンチを入れてしまう。注意。マムーディーは遠い距離からバックフィスト。かわすペッダム。ペッダムの左ハイはマムーディーが上体をそらしてかわす。左ハイを入れられるようになってきたペッダム。動きを少し落としてきたマムーディーに左ストレートで押し返す。 4R、左ミドルから入るペッダム。スタミナ落ちてきたマムーディーもバックフィストもかわしたペッダムが右アッパー! さらに左前蹴りから続けて左ミドル! 右の前蹴りを掴んだペッダムは右ストレート! さらに左ミドル。マムーディーもヒザ蹴りからワンツーで前進。跳んでの日本海蹴りも見せるが、かわすペッダム。 5R、最終ラウンド。ペッダムの左ミドルの打ち終わりにワンツー&ローで前に出るマムーディー。押し返すペッダムの左ローがまともに金的に。マムーディーはバックフィスト後にローブローをアピールし、中断後再開。この3分間にマムーディーはどれほど回復とスタミナを戻せるか。座り込んでしまうマムーディー。観客を煽るペッダムだが、マムーディーは再開できず。試合はこの時点までのジャッジで、ペッダム3-0のテクニカル判定で勝利した。 ▼バンタム級(※65.8kg)5分3R○佐藤将光(日本)[2R 1分58秒 KO]×マーク・アベラルド(ニュージーランド) 2018年11月の後楽園ホール大会で齊藤曜にリベンジし2度目の修斗世界バンタム級王座防衛に成功していた佐藤将光(FIGHT BASE/修斗世界バンタム級王者)が、ONE Championshipと契約。都内に自らのジムも開き、サークルケージ初陣に挑む。 対するアベラルドは5連勝中。2019年2月に竹中大地と対戦し、グラウンドで追い込まれるも、3Rに下からのヒジで竹中の顔面を切り裂き、逆転のTKO勝ちを収めている。ヒジ打ちとギロチンチョークに注意だ。 1R、佐藤、アベラルドともにオーソドックス構えから。前後にステップを踏む佐藤。アベラルドは先に右ローを前足に打つ。詰めるアベラルド。佐藤は左インロー! 関節蹴りも狙う。左ミドルを掴んだアベラルドが詰めるが体を入れ替えた佐藤が左を差して左に回してテイクダウン。抑え込みにいかず下のアベラルドに右ヒザを突く! かわして立つアベラルド。左で差して体を入れ替えると佐藤は足払い狙い。体を入れ替え離れる。前後にステップし、右を振る佐藤に右を狙うアベラルド。蹴り足を掴むアベラルドだが佐藤は倒れない。右のローキックを連打する佐藤! 詰めて右で差すアベラルドだが、佐藤は突き放す。 左のサイドキックは佐藤。さらに跳びヒザからワンツーも。右ハイは佐藤だが、掴んで押し倒すアベラルド。下の佐藤はラバーガードでダメージなくゴングを待つ。 2R、右から左はアベラルドも右に回ってかわす佐はボディを突いて前へ! シングルレッグに入り放し際に左ヒジを突く。さらにローを突く佐藤。アベラルドも右ヒジを返すが、佐藤も右ヒジ! さらに中腰から前足にシングレッグも足を離し押し込むと、いったんは足をさばきにいく仕草を見せながら、上体を離すと、下から伸ばしてきたアベラルドの足を掴み、中腰から右の長いパウンド! 顔面に浴び効かされたアベラルドが顔を覆うと佐藤は一気に左右のパウンド! 効果的なデフェンスが出来なくなったアベラルドにレフェリーが間に入った。 修斗世界バンタム級王者の佐藤はONEデビュー戦で、見事にONEルールを自身の得意なスタイルにアジャスト。初陣をKO勝利で飾った。 [nextpage] ▼SUPER SERIES ムエタイ・フライ級 3分3R○ロッタン・ジットムアンノン(タイ)[1分36秒 KO]×ソク・ティー(カンボジア) アイアンマンのヘルメットをかぶっていつものように踊りながら入場はロッタン。ティーはカンボジアの打撃格闘技クン・クメール出身の選手だ。 1R、ともにオーソドックス構えから。左ローから静かに入るロッタン。さらに左ハイ。ティーも前蹴りで距離を離すが、近づくロッタン。ティーは左フックを狙う。ロッタンの右ローに前足が流れるティー。 金網に詰まりワンツー・前蹴りで押し戻すティー。首を回して気合を入れるロッタンは左ローを前足に! さらに左フック&右ロー! 左インローを連打するロッタン。ティーは足を効かされる。左から右ローにティーは足が流れる。ロッタンはさらに右ロー! ついにティーがダウン! 立つがゴングに救われる。 2R、さらに左ローを当て左右を連打するロッタン! そし左ボディを当て、左ヒジと金網にくぎ付けにするロッタン! 防戦一方のティー。ロッタンは対角に左フック&右ローを突き刺す。さらにロッタンの強烈な左右のローでティーが崩れ落ちた。 試合後、ケージのなかでインタビューを受けたロッタンは、5月4日に元ルンピニー王者のサムエー・ガイヤーンハーダオから2度のダウンを奪いONEムエタイ世界フライ級新王者に輝いたジョナサン・ハガディーからの挑戦者指名について問われ、「世界タイトルマッチを戦うことは自分の夢。すぐにタイトルショットに向かいたい」と新王者に挑戦する意向を示した。 ▼ストロー級(※56.7kg)5分3R○ポンシリ・ミィトサティート(タイ)[1R 3分05秒 KO]×ロビン・カタラン(フィリピン) 2017年3月にラビン・カタランにKO勝利しているポンシリーは9連勝後、2018年はパシオ、鈴木隼人に連敗。 同じく2018年10月に鈴木に敗れているロビン・カタランは2019年1月にステファー・ラハディアンに判定勝ちし、兄弟の仇を取り、再び連勝をマークしたい。 1R、ポンシリーの右の蹴りを掴んで押し込んだカタランは、バックに回るが正対したポンシリーにカタランは外がけから外ヒールフック! ヒザは抜けていたポンシリーは回って抜くと、金網に詰めて左ヒザ! それが金的に入るが、さらに左ヒザをボディに突く。中断後、再開。 2R、左ミドルを当て、右ストレート!崩れたカタランだが立つ。首相撲からヒザはポンシリー! カタランはシングルレッグに。しかし差し上げたポンシリーは右で脇差し、カタランの首後ろでロック。首相撲から頭をカタランのアゴにつけて右ヒザから左ヒザ! ボディに突き刺し、試合を決めた。タイのポンシリは、連敗を2で止めた。 ▼SUPER SERIES キックボクシング バンタム級 3分3R○ジャン・チェンロン(中国)[判定3-0]×バニコフ・ユサフ(キプロス) ケージでのオープンフィンガーグローブのキックボクシング戦。 1R、互いに慎重な出だし。オーソのユサフにサウスポー構えのチェンロン。ユサフは左フックを強振し、右に繋げる。ユサフの左ミドルにチェンロンも左を合わせにいく。 2R、左ボディストレートから右の蹴りはユサフ。詰めるチェンロンは左右フックへ。ユサフの蹴りの打ち終わりに左奥足ローはチェンロン。しかしユサフも左ミドルをチェンロンの腕の上に当てていく。 3R、アップライトで左の前足を上げてリズムを取るユサフ。右から左のワンツーで詰めるチェンロンだが、ユサフもは左右のミドル! チェンロンは蹴り足を掴んで詰めていく。 オーソドックスにスイッチして歩くように前進したチェンロンはワンツーで右ストレート! 打ちぬかれたユサフは後方にダウン! 立つユサフだが、一気に詰めたチェンロンは左フックでダウンを追加。立つユサフは組みにいくと脇を潜り横について何とか凌ぎゴング。 チェンロンがONE2連勝。MMAも戦うユサフはONEのスタンディングバウトで1勝1敗となった。 ▼ライト級(※77.1kg)5分3R○徳留一樹(日本)[2R 1分27秒 TKO]×エイドリアン・パン(豪州) ONE3戦目、ライト級に戻してエイドリアン・パンと対戦する元PANCRASEライト級王者の徳留一樹。ONE初戦は急遽対戦相手がエリック・ケリーからジャダンバ・ナラントンガラグに代わり、第2戦もエミリオ・ウルティアからクリスチャン・リーに変更されながら試合を受け、連敗を喫している。階級変更に向け、大久保のGENスポーツパレスでの出稽古で中量級の選手とも練習を積んできた。 対する豪州のエイドリアン・パンは23勝12敗2分のベテラン。2016年8月のフォラヤン戦の判定負け以降、2つのスプリット判定を含む4連敗を喫していたが、2018年11月に下石康太と対戦し、下石の極めを潰して1R終了時に出血TKO勝利で連敗を止めている。徳留としてはパワフルなラッシュに警戒だ。 1R、サウスポー構えの徳留は右のサイドキックで牽制。オーソドックス構えのパンがじりじりと圧力をかけると速いダブルレッグへ。差し上げるパンに四つ組みに。右の鉄槌をパンの左腿に打つ。嫌ったか体を入れ替えたパン。左で脇を差す徳留に右脇を絞る。 徳留の離れ際の打撃も防ぐパン。ワンツーから左ハイは徳留! その蹴り足を肩にかついだまま左ストレートを連打するパン! 押し倒すがすぐに徳留も立つ。左はパン! 徳留もワンツーを入れるが、パンのワンツーを浴びる。徳留のワンツーをにかわすパン。徳留の大きな左もかするが前へ。下がりながらの右は徳留! しかしパンはひるまず詰めて接近戦で左フックを振る。 2R、徳留は右ジャブ、左ストレートのワンツー! さらに左をもらい下がるパンにダブルレッグテイクダウン! ハーフから左で脇を差して立つパン。スタンドでがぶりながらヒザを突く徳留は、いったんパン頭を引き落としてから、パンの頭の抜き際に左ヒジ! 出血したパン! レフェリーチェック後、ゴングが鳴らされた。徳留は2017年7月のPANCRASEでのジョブリン・キーラン戦以来のMMA白星、ONEで初勝利を挙げた。41歳のパンは13敗目を喫した。 [nextpage] 【PRELIM】 ▼SUPER SERIES ムエタイ・フライ級 3分3R×シントンノーイ・ポー・テラクン(タイ)[判定0-3]〇サヴァス・マイケル(キプロス) ケージでのオープンフィンガーグローブ戦。シントンノーイは長きにわたり、ムエタイのトップ戦線で活躍してきた大ベテラン。ラジャダムナンスタジアムのMVP、ルンピニースタジアムのフェザー級王座を獲得した経験を持つ。2014年6月にルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級6位として初来日し、前口太尊に2RでTKO勝ち。同年9月の再来日では梅野源治と引き分け、2015年3月には森井洋介をハイキックでKOした。昨年10月のONEではRISEフェザー級王者・工藤政英を老獪なテクニックで破っている。 対するマイケルはタイで活躍するキプロス人選手で、2018年にはトーナメント戦のTOYOTAムエマラソンで2度の優勝。現在はラジャダムナンスタジアムを主戦場としており、層の厚いライト級で5位にランクインしている。ムエタイレジェンドのシントンノーイを相手に、若く勢いのある実力を見せつけるか。 1R、オーソドックスで長身のマイケルはノーモーションの左ジャブで何度もシントンノーイのアゴを上げさせる。 首相撲でもシントンノーイに競り勝ち、左ローから対角の右ヒジに、1Rからシントンノーイが後ろを見せることに。 2R、懐の深いマイケル。右ミドル、首相撲からヒザ! さらに左ボディから右ミドルと左右・上下に縦横無尽に散らす。シントンノーイの左の蹴り足をつかんで軸足払いでこかすマイケル! オーソから左ミドル! シントンノーイの左ミドルには近距離ながらしっかり足を上げてチェックし、ダメージを負わない。 3R、取り返す必要のあるシントンノーイは圧力を強める。左右を振り、接近戦を挑むシントンノーイ。しかしマイケルは組んでのヒザ! さらにワンツーで前進し、左ヒザを突く。シントンノーイも左ミドルを当てるがマイケルはすぐに打ち返し。 距離が詰まると首相撲に持ち込むマイケルは、頭をアゴにつけてからヒザ! さらに左ローでフェイントをかけて足を上げたシントンノーイの軸足を払うマイケル。 判定は3-0でラジャの現役ランカーであるマイケルがシントンノーイに完勝した。 ▼SUPER SERIES ムエタイ・フライ級 3分3R○スーパレック・キアトモー9(タイ)[判定3-0]×ルイ・ボテーリョ(ポルトガル) ケージでのオープンフィンガーグローブ戦。スーパレックは、日本では2016年にREBELS-MUAYTHAIスーパーフェザー級王者ヤスユキにハイキックで生涯初のKO負けを味わわせたことでも知られるムエタイの強豪。対するボテーリョは2015年4月にK-1に参戦。寺戸伸近に判定負けしている。 ともにオーソドックス。地元タイでの試合に、賭けのあるムエタイとは異なり、いきなり全開で行くスーパレック。強烈な右ローから入るスーパレックは、左前蹴りでボテーリョを詰めると、右の打ち下ろしのヒジでいきなりダウンを奪う! さらに跳びヒザ。ボテーリョは蹴り足を取られるとヒジ打ちを恐れ、自ら座り込む。 2R、右の打ち合いに「来い」と挑発するスーパレック。その後も、右ミドル、右ヒザと詰めるスーパレックは、首相撲から強烈な崩しからのヒザ! ボテーリョは間一髪かわすが、手数が減る。スーパレックの前蹴りに金網まで吹っ飛ぶボテーリョ。さらに詰めての首相撲からヒザ連打! 後退するボテーリョにつかつかとノーガードで近よるスーパレック。 3R、右の大きな前蹴りはスーパレック。蹴り足をつかむボテーリョは前に崩すが倒れないスーパレックは、右ストレート、右ミドル! さらに右ハイ! ボテーリョの入りに右ヒジを狙う。ボテーリョは連打で入ることはできず。試合は判定3-0でスーパレックが完全勝利した。 ▼ライト級(※77.1kg)5分3R×下石康太(日本)[2R 3分55秒 KO]○ピーター・バウシュト(オランダ) DEEPで北岡悟の王座に挑戦した経験を持つ下石康太は、ROAD FCで2連勝後、実力者マンスール・ベルナウイに一本負け。ONEに主戦場を移し、2018年7月にアリエル・セクストンに腕ひしぎ三角固めで一本負け、11月のエイドリアン・パン戦では傷めていた傷口から出血し、2連敗を喫している。 対するオランダのバウシュトは190センチの長身。チーム・サワー所属ながら、寝技も得意とし、World Fighting League MMAライト級王座に就いている。 1R、オーソドックス構えのバウシュト。サウスポー構えの下石は左に回りながら右フックを当てる! さらにバウシュトの左ローをキャッチしテイクダウン! サイドからハーフガードの中にあえて入り、相手に足をからませて固定し左の拳を当てていく。 右で脇を差す下石は肩固めも狙いつつ、サイドに。そこでブリッジを狙うバウシュトにカウンターでマウントを奪う下石! しかしバウシュトも腰を切りハーフへ。下石がいる金網際にブリッジし、上を取ると首狙い。外した下石は右で差して立つとボディロックから回して崩す。 2R、1R同様に蹴り終わりを詰める下石はボディロックからテイクダウン。左で差して右側に片足を抜き、右を打つがバウシュトは腰を切りガードに入れる。中腰から強いヒジを打つ下石。しかしバウシュトも手首をつかみ決定打は許さない。 腰を潰してコントロールし、パスして思い切って上四方から腕を狙いに行く下石だが、そこですぐに亀になり立とうとするバウシュトを下石はがぶり切れない。立つことに成功したバウシュトはすぐに下石を金網に詰めて、右ストレートでダウンを奪うと、さらに下石を両手で押さえつけて強烈な右ヒザ連打! 動きが止まった下石にすぐにレフェリーが間に入った。 ▼SUPER SERIES キックボクシング女子アトム 3分3R○ジャネット・トッド(米国)[2R 2分59秒 KO]×ワン・チンロン(台湾) オーソドックスから右ロー、左ミドルでチンロンに何もさせないトッドが、左フック&右ローの対角線攻撃で最初のダウンを奪うと、右ハイで2度目のダウンを追加。最後は右ローにチンロンが崩れ落ちた。 ▼ストロー級(※56.7kg)5分3R○ハシガトゥ(中国)[判定3-0]×オエス・シャー(パキスタン)
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