ONEムエタイ王座への挑戦を明日に控えた鈴木を現地で直撃
5月10日(金・現地時間)タイ・バンコクのインパクト・アリーナで開催される『ONE: WARRIORS OF LIGHT』のメインイベント、ONE Super Seriesムエタイ・世界バンタム級タイトルマッチで、王者ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)に挑む元シュートボクシング世界スーパーライト級王者・鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM)。ONE三戦目で掴んだビッグチャンスを明日に控えた鈴木を現地でキャッチ! タイトルへの想いを訊いた。
(聞き手&写真:安村発)
新しい闘技場で戦う感覚でいます
――ONE三戦目でタイトル挑戦が決まりました。心境はいかがですか。
「脊髄反射で“やります”と答えました(笑)。もちろん、タイトルは目指してましたが、あと何回勝ってここに辿り着けるのかを考えていた矢先だったのでタイミングが全てにおいて良過ぎましたね。デイヴィダス・ダニラ戦(2018年11月23日)、モハマド・ビン・マフムード戦(2019年1月25日)で試してきたことが色々とあり、今回はONEでの自分なりの答えと今までの格闘技人生の答えを一つ出したいと思います」
ONE初戦となったデイヴィダス・ダニラ戦はダウンを奪って判定勝ち
――チャンピオンのノンオーについてはどのような印象がありますか?
「コンプリートファイターで何でも出来るムエタイのレジェンドですよね。以前からこの階級の頂点に君臨していて意識していた選手なので、ノンオーといずれ戦うことをベースに考えていました」
――ノンオーのONEでの試合での印象はどのようなものがあります?
「単純に今までの引き出しの多さで勝ってきているイメージがあります。もちろん練習はバッチリしているでしょうが、今までやってきたムエタイに自信を持ってやっていますよね」
――どのような試合イメージをしてます?
「ムエタイのリングでムエタイの戦いをして勝ちたいというこだわりのある選手とは違って、今回はONEのケージでやるのでムエタイの競技ではありません。新しい闘技場で戦う感覚でいます」
ONE2戦目ではモハマド・ビン・マフムードにTKO勝ち
――ノンオーの母国であるタイでのタイトルマッチですが、完全にアウェーでの状況についてはどうでしょうか。
「それがまた良いじゃないですか(笑)。ホームではなく、敵地で王座を獲るというのは実力がないと出来ないことじゃないですか。これで獲れば何も文句言われることもないでしょ? 願ったり叶ったりの最高のシチュエーションだと思います。もうあとはただ単にぶんどりに行くだけですよ」
――試合のテーマはありますか?
「試合はもちろん競い合いですが、ONEという闘技場で“相手を壊す”ことです。相手を壊すというと、大振りパンチをやるイメージとかではなく、結果、壊すための練習をずっとしてきました。ONEではグローブではなくオープンフィンガーグローブで立ち技オンリーの戦いになります。駆け引きも大事ですが、ONEはやっつけたもん勝ちの舞台だと痛感したんです。だから、やっつける=ぶっ壊すのイメージですね。そのための練習をずっとしてきたので、練習パートナーたちのケガが正直多いです…それを気にしないで下さい、とずっと付き合ってくれている仲間に感謝しています」