K-1K-1
K-1
ニュース

【K-1】優勝候補・野杁正明「レベルの差を見せつけて優勝する」、牙を剥く安保瑠輝也「野杁君のトーナメントにはさせない」

2021/07/31 17:07
 2021年9月20日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~よこはまつり~』の対戦カード発表記者会見が、7月31日(土)都内にて行われた。  今大会では「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」が行われることが決定。出場8選手とトーナメント組み合わせが発表された。  小嶋瑠久(PURGE TOKYO)はフルコンタクト空手出身で、2017年のK-1甲子園準優勝。ウェルター級からスーパー・ライト級に転向すると堀井翼、松岡翔大を破り2連勝を飾ったが、2019年11月の山崎秀晃戦では初回KO負けを喫し、下克上を阻止された。2020年7月に中野滉太に敗れ、ジムを移籍してリングネームも瑠久から小嶋瑠久に改名しての再起戦となった4月の斉藤雄太戦では2RでKO勝ち。今回はウェルター級に階級を戻しての出場となる。戦績は8勝(4KO)3敗。  その小嶋と1回戦で戦うのは寧仁太・アリ(ガーナ/K-1ジム総本部チームペガサス)。184cmの長身を誇り、第25回K-1アマチュアAクラス -70kg優勝。3月のK-1では海斗をKOで葬り、6月のKrushでは第7代Krushウェルター級王者・山際和希をも判定で降し、戦績を5勝(4KO)無敗としたホープ。  野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)は空手からキックボクシングに転向し、2009年にK-1甲子園初となる高校1年生王者になり、“怪物”と呼ばれるようになった。圧倒的なテクニックと類まれなるセンスでプロ転向後すぐにトップクラス入りし、WBCムエタイ日本スーパー・ライト級王座、第2代Krushウェルター級王座、NDC -66kg王座などを獲得。2017年6月には日本人選手として初めてゲーオ・ウィラサクレックに勝利し、第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者となった。翌年にはウェルター級に転向し、ジョーダン・ピケオーには敗れたもののその後は5連勝している。戦績は43勝(19KO)10敗。  優勝候補筆頭と目される野杁と1回戦で対戦するのは、加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO)。レオナ・ペタスの弟で、2017年12月にKrushでプロデビュー。左右どちらにも構え、豊富な運動量で動き回る独特な戦い方で戦績は6勝(3KO)3敗。2021年1月に山際和希を判定で破り、第8代Krushウェルター級王者となったが、4月の初防衛戦で松岡力に判定で敗れ王座を失った。  安保瑠輝也(CLUB es/team ALL-WIN)は2019年6月、ゲーオ・ウィラサクレックを延長戦の末に判定で破り、第4代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座に就いた。12月にはゲーオを相手に初防衛戦を行い、またも延長戦の末に判定勝ち。2020年3月にはわずか3カ月のスパンで2度目の防衛戦に臨み、不可思を判定に下している。しかし、9月の3度目の防衛戦で山崎秀晃に初回KOで敗れて王座を失った。今年7月大会からウェルター級に階級を上げ、幸輝を1Rわずか53秒でKOして初陣を飾っている。戦績は20勝(10KO)5敗。  その安保と1回戦で戦うのは初参戦のアラン・ソアレス(ブラジル/ブラジリアンタイ)。K-1にも多くの選手を送り込んでいるダニロ・ザノリニ率いるブラジリアンタイに所属し、強靭な肉体とタフネス、パワフルなフックを武器とする攻撃的なファイトスタイルで戦績は13勝(4KO)3敗。これまでFIGHT DRAGON -67kg王座、GOLD RUSH同級王座を獲得している32歳。  松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)は空手からキックボクシングに転向し、新日本キックボクシング協会でプロデビュー。2017年に現在のK-1ジム五反田に移籍し、2018年1月からKrushに参戦した。2019年8月のK-1で近藤魁成にKO負けを喫して引退を口にしたが、2020年7月に復帰宣言。2021年4月には加藤虎於奈を判定で破り、第9代Krushウェルター級王座に就いた。戦績は10勝(4KO)7敗2分。  その松岡と1回戦で対戦するマキ・ドゥワンソンポン(タイ/真樹ジムAICHI)は、ムエタイで78勝(5KO)27敗2分の戦績を持ち、今年3月にK-1初参戦。近藤魁成に判定2-0で惜敗するも、右ミドルと前蹴りで前へ出るタフファイトを見せた。7月には中野滉太との試合が決まっていたが、中野の欠場により試合中止に。戦績は78勝(5KO)28敗2分。  なお、近藤魁成(大成会館/キックボクシングジム3K)は3月の試合で右拳を痛め、回復が間に合わないとのことでトーナメント出場を断念。  中村拓己K-1プロデューサーは「一番ベストは外国人を招聘してのトーナメントでしたが、コロナの状況だったのでそれはかないませんでした。しかし、外国人が呼べるようになれば新王者の初防衛戦は外国人選手にしたいですし、王者以外でも外国人が絡んでいくべき階級なので、どんどん考えていきたいです」と、外国人の入国が可能になれば外国人選手をウェルター級にどんどん投入していきたいと話した。  以下、トーナメント出場選手との質疑応答。 [nextpage] ――トーナメント出場が決まっての意気込みは? 寧仁太「豪華な選手が揃っているトーナメントに選ばれて嬉しく思っています。無敗のままで優勝できるように頑張ります」 小嶋「65kgの自分をウェルター級トーナメントに呼んでくださったK-1に感謝しています。正直“マジか”と思ったんですが運命を感じましたね。同じジムの久保優太さんが持っていたベルトだし、しかも地元開催なので、自分がベルトを獲る、PURGE TOKYOで3人目の世界王者になる運命だと思っています。実力を試せる場だと思っているので実力を証明したい」 加藤「もう野杁選手との1回戦にしか全てを懸けていません。勝てれば優勝できると思うので全力を注ぎます」 野杁「僕が王者になる機会がやっときたなと。僕が王者になるためのトーナメントなのでベルトは僕が巻きます」 ソアレス「今回トーナメントに出るのは初めてなので、人生の中で一番のチャレンジだが、みんなに僕の名前を知らしめます。名前を憶えてください」 安保「バカンスで宮古島に行っていたのでzoomで参加したかったんですが、この連中では華がなさすぎて会見がお葬式になりそうなので帰ってきました。さっき野杁選手が自分のためのトーナメントって言っていたけれど、俺しかベルトは似合わない。俺が階級を上げたからトーナメントが決まったり、話題性も実力もあるのは俺なので、野杁選手を決勝で倒すので期待してください」 ドゥワンソンポン「K-1参戦機会をいただけて嬉しく思っています。1回戦からとても強い相手と対戦出来て、その点も嬉しい。K-1は2回目なので前回よりいい試合ができると思っています」 松岡「今回のトーナメントは自分が一番普通の人やと思うんですけれど、みんな華があって個性がありますが、僕だけ普通の人間なので普通が優勝するのも面白いと思うので期待していてください」 ――1回戦の対戦相手の印象は? 寧仁太「瑠久選手は前のジムでも強かったですが、移籍して前よりも長所が伸びていると思うので。パンチが上手いし、空手もやっていて、そういうところが強いと思います」 小嶋「めちゃくちゃ強いですよね。試合も見ました。身長も手足も長くて蹴りの威力が凄い。やってみたかった相手です」 加藤「全てが完璧な選手だと思います」 野杁「全体的に上手い選手ですが、僕とはレベルが違うので。このトーナメントに出ている選手とはレベルが違うのでその差を見せたい」 ソアレス「安保の動画は見たが、彼と戦うことを光栄に思っています。今までで一番強い相手に僕はなります」 安保「バカンスに行っている時にお話をいただいたのでまだ映像は見ていません」 ドゥワンソンポン「松岡の前回の試合映像を見て研究しました。強い松岡と対戦できるのをワクワクしています。強い選手に絶対に勝てるようにベストを尽くしたい」 松岡「サワディカップ。僕はタイ人選手が好きなので、これ以上ルールに適応しないように、これ以上練習しないようにね」 ――準決勝・決勝で戦いたい相手は? 小嶋「決勝は考えてないが準決勝は野杁選手が上がってくると予想しています。1回戦がとにかく大事。1回戦に勝つことに集中して、勝てば乗れると思うので。準決勝は野杁選手で、決勝は誰でも」 寧仁太「1回戦に集中していて、選べる立場ではないのでまずは1回戦を突破して上がってきた選手を倒したいと思います」 野杁「決勝は隣にいる瑠輝也だと思っているので、第4代と第2代のスーパー・ライト級王者が決勝でやれば面白い試合になるだろうし。決勝は瑠輝也だと思います。準決勝は、そこは正直興味ないので、どっちでもいいです」 加藤「負けている選手にリベンジしたいので松岡選手と戦いたい」 安保「松岡選手はKrushの王者? じゃあ、松岡選手ですね。正直、興味ないんですよ。野杁選手に噛みついてやろうと思っていたんですが、決勝は自分とと言ってくれたことが光栄で。でも、この中で一番華があるのは俺、ベルトを獲るのは俺が一番盛り上がる。強いだけじゃ一般層には響かないので俺が獲ります」 ソアレス「どの選手と戦っても光栄だ。あのベルトは僕のベルトなので決勝へ向けて頑張ります」 松岡「虎於奈とはやりたくないので、負けてもらうか怪我してもらうか棄権してもらって、決勝は野杁君とやりたい」 ドゥワンソンポン「いずれにしても1回戦を勝つことができたら、自分としては以前から望んでいる安保選手と戦いたい。トーナメントに参加できたのも嬉しいですが、次勝ったらK-1初勝利だと思うので。まずはそこを目指します」 ――野杁選手は安保選手がYouTuberとして活動していることについてどう思っている? 「それは選手の自由。瑠輝也なりに盛り上げようと思ってやっているだけなので。どうこうはないです」 ――野杁選手は誰が見ても優勝候補だと思いますが、このトーナメントではどのような勝ち方を? 「このトーナメントは世界トーナメントじゃないし、フルメンバーでもない。ここはレベルの差を見せつけて優勝してベルトを巻いて、改めて世界の強豪選手を呼んで世界トーナメントをやることが僕の使命だと思っています」 ――先ほどから安保選手に挑発を受けていることには? 「挑発を受けている感じはしていないですね。それが彼のやり方だし、いいんじゃないですか。階級が違いましたし、やることはないと思っていたんですけれど、前回からウェルター級に上げたってことはやる運命なのかなと思ったので、試合で当たることがあれば心を折ってやろうかなと思っていますね」 ――今の言葉を聞いて安保選手は? 「エキシビションマッチで2年前にやったし、昔から知っているんですよ。高校生の時にボコボコにされたりけっこう苦い思い出もあるんですけれど。俺が階級を上げた時から当たることは分かっていたし、そもそも俺が勝てないと思っていたら階級を上げてないので、今やっていることを出せれば勝てると思っている。だから俺が勝ちます。野杁君のトーナメントにはさせないです」 ――野杁vs安保戦に注目が集まっていますが、他の選手はどう思う? 寧仁太「2人は元65kgの王者なので注目されて当然ですが、そこに自分も出られるのはありがたいし、そこで自分の個性を出していきたいと思います」 小嶋「ファンも盛り上がっていると思いますが、俺からしたら勝手に盛り上がっているんじゃねえぞって感じなので。僕がしっかり地元・横浜で食っていこうと思うので、足元をバンバンすくっていこうと思っています。僕がこのトーナメントの主役になります」 加藤「注意目されるのは当たり前ですが、格闘技に100%はないので、0.1%でもあったら持って来れる自信があるので勝ちます」 ソアレス「2人の選手にはそれだけの歴史や、やって来時間があると思う。僕は自分のやってきたことを見せつけたい」 ドゥワンソンポン「日本のマスコミの皆さんも野杁と安保に関心があるのは当然だと思う。2人ともタイ人と対戦しているが、自分としてはその中でも十分戦える力を持っていると思うので、決勝に上がれればぜひとも戦いたい」 松岡「強い2人なので注目されるのは当然やと思う。でも日本人だし、体格はそんなに変わらないし、負ける気は全然してないですね」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア