SHOOT BOXING Girls S-cup2021 -road to tournament-2021年7月29日(木)東京・浅草花やしき・浅草花劇場
▼第5試合 65.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R○未奈(秀晃道場/SB日本女子ライト級王者)判定3-0 ※29-28、30-29×2×KINGレイナ(フリー)
未奈は女子大生ファイターとして2010年10月にプロデビュー。“東北の剛腕美女”の異名を持ち、女子離れしたパンチ力で連続KOを飾ったとともにその端正なルックスでも注目され、雑誌グラビアを飾ったこともある。2011年8月からはSBを主戦場とし、対戦相手を“フルボッコ”にするスタイルで現在6連勝中、戦績は15勝(5KO)8敗。昨年11月のSB日本女子ライト級初代王者決定戦でホーストカップ王者・溝口孝湖に圧勝し、悲願であったSB王座に就いた。今回が王者としての初戦となる。
これまで杉山しずか、藤野恵実など国内MMAトップファイターとSBルールで戦って勝利を収めているほか、2018年の『GirlsS-cup』ではペットローイエットとMMAルールの試合を行って初回TKO勝ちを収めている。
レイナは小学校1年生から柔道を始め、インターハイ東京予選女子70kg級3位などの戦績を残し、サンボでも2015年にプーチン大統領杯全日本選手権大会にて女子68kg級で優勝。2016年11月にMMAデビュー後は、DEEPJEWELS、RIZINの女子重量級戦線で活躍。デビューから7連勝を飾ったが、前戦では6月に東陽子と激闘の末に敗れた。MMA戦績は12勝4敗。SBのリングには、2018年8月の『GirlsS-cup』に参戦したことがあり、韓国のキム・ヨンギを相手にシュートボクシングルールでバチバチの殴り合いを見せて判定勝ちしている。また、キックボクシングルールでも熊谷麻理奈と1勝1敗。
1Rが始まると同時に打ち合う両者。さっそくレイナが投げを狙うがこれは未奈が防ぐ。未奈は右ローを蹴り、レイナが蹴り返してくると右ストレート。終盤、未奈の右ストレートで大きく仰け反るレイナ。
2R、左右ストレートで前進する未奈に組み付くレイナだが、なかなか投げの体勢に持ち込めない。未奈は左右の連打で突進すると肩固めの体勢になるが、レイナが投げで返す。またも未奈のワンツーに仰け反るレイナ。素早い投げで未奈を投げるが高さが足らずシュートポイントにはならず。
3R、未奈が前蹴り、右フック。レイナの右フックで未奈がバランスを崩すが、これはスリップ判定。すかさずパンチを連打したレイナが投げに行こうとすると、未奈がしゃがんでしまいイエローカードが提示される。レイナの右フックへワンツーを返す未奈。レイナに組まれると未奈は倒れてしまう。スタンドでは未奈がワンツー、左右フックをほぼガードしないレイナに浴びせる。レイナは構わず組み付いて投げを狙ったが、投げることはできず時間切れ。
判定3-0で未奈がSBの牙城を守る結果となった。
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▼第4試合 45.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R○MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子ミニマム級1位)判定3-0 ※30-26×2、30-25×坂田実優(FASCINATE FIGHT TEAM)
MISAKIはシュートボクシングの女子トップ選手で、2016年3月にプロデビュー、“猪突猛進女子”の異名通り、最初から最後までガムシャラに攻め続ける驚異のスタミナを武器に勝ち続け、2017年12月に無敗の女子高生・寺山日葵を破ってJ-GIRLSミニフライ級王座に就いた。同年7月のGirls S-cup -48kg世界トーナメントでは3位に。同年12月に寺山とのリマッチでJ-GIRLS王座を失い、2019年7月のSB日本女子ミニマム級王座決定トーナメント決勝戦で女神にまさかのTKO負けを喫し、負傷から長期欠場へ。
再起戦となった2020年8月には『REBELS』のリングでぱんちゃん璃奈とREBELS-BLACK女子46kg級初代王座決定戦を争うも判定負け。2021年2月のSBで祥子JSKを破りようやく白星を飾ると、6月大会ではRISE QUEENミニフライ級5位・ERIKOから2度のシュートポイント(投げ)を奪って大差の判定勝ちを収めた。戦績は16勝(2KO)7敗1分。
年内にSB日本女子アトム級(46kg)のタイトルマッチを実現させるために今回も重要な一戦を迎えるMISAKI。自身のSNSでは「多彩で技術の高い選手です! が必ず私が勝ちます」と必勝を宣言している。
現在19歳の坂田はジュニア時代からグローブ空手やアマチュアキックボクシングの試合に出場。2018年5月にRISEでプロデビューし、1年に1回の試合で3連敗を喫したが、今年1月に島田美咲に3R判定勝ちでプロ初勝利をあげた。第6代RISEライト級王者・原口健飛率いるFASCINATE FIGHT TEAMに所属し、現RISEアトム級1位・小林愛理奈のスパーリングパートナーとして「いつも坂田とはバッチバチでスパーリングしてるんで」(小林)という。
1R、前に出るMISAKIがフックから組み付いてヒザ蹴り、さらに右ロー。前に出るMISAKIに坂田は左右フックで応戦するが、MISAKIに勢いがある。終盤には坂田も左右フックで前へ出た。
2R、MISAKIの右ストレートからの左フックがヒット、さらにMISAKIの左ボディが何度も決まる。坂田はフックを合わせに行くが、MISAKIが逆にカウンターの右フック。下がる坂田のボディを打つMISAKI。坂田もフルスイングの右フックを放つが、MISAKIが右ストレート、左右の連打で前進。坂田はアッパーを放つが、MISAKIのワンツー、右アッパーに押される。
3R、MISAKIの組んでのヒザ蹴り連打が長く続き、レフェリーはスタンディングダウンをとる。再開後もMISAKIの手数は止まらない。右フック、右ストレート、左ボディで前へ出て、坂田も右フックを繰り出すがMISAKIの勢いは止まらない。左ボディ、右ストレート、左フックで頭を抱えてのヒザ蹴りと攻めまくり、MISAKIが大差の判定勝ちでタイトルマッチ前哨戦をクリアした。
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▼第3試合 52.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分2R延長2R×杉本 恵(AACC/修斗世界女子スーパーアトム級3位)判定0-2 ※19-20、20-20、19-20○ユリカ・グラップリングシュートボクサーズ(GSB)
杉本は全日本レスリング選手権大会3位など、レスリングで様々な実績を残し、2013年8月にMMAに転向。現在は修斗を主戦場にし、2020年8月には修斗女子初代スーパーアトム級王座決定トーナメント決勝戦で黒部三奈とタイトルを争った実績を持つ。修斗での前戦は2021年5月で、檜山美樹子を1R、リアネイキドチョークで極めている。
ユリカはこれまでにMIO、紅絹といった日本トップクラスとの対戦経験もあり、2017年8月には香港で開催されたアマチュアムエタイ大会『EAST ASIA MUAYTHAI CHAMPIONSHIPS(東アジアムエタイ選手権)』の48kg級で金メダルを獲得した実績を持つ。前戦となった今年1月の花田麻衣戦ではバチバチの打撃戦を繰り広げて勝利している。MISAKIと共にSB女子軽量級を支えてきたユリカが、修斗世界ランカーを相手に実力を証明するか。
1R、互いにローから右ストレート。距離は遠目だ。ユリカはジャブ、杉本は連打を見せると組みに行くがこれはブレイク。ラスト30秒、組み付いた杉本は首投げを見舞ったがシュートポイントにはならず。
2R、杉本はスイッチをしながらジャブ、ワンツーからシングルレッグに行く。ユリカはミドル、ローと蹴りを多く出す。パンチから組み付いて投げを狙う杉本だが、ユリカも防いでなかなか投げさせない。杉本が組んでブレイクの展開が続く。ユリカは右ローを狙い撃ち、組んできた杉本を首相撲に捉える。終盤にユリカが左フック、右ミドルと攻めた。
最後に打撃をまとめたユリカが判定2-0で勝利。杉本のSB初挑戦は黒星という結果となった。
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▼第2試合 52.0kg契約 スターテイングクラスルール 2分3R延長2R○高野かおり(シーザージム)TKO 3R 1分39秒 ※セコンドからのタオル投入×Miyuki(シーザージム渋谷)
両者ともこれがデビュー戦。
1R、身長で優る高野はワンツーから組んでのヒザ蹴り、そして投げを狙う。さらにフロントチョークを仕掛ける(キャッチポイント1点)と積極的。Miyukiは左右フックをガムシャラに繰り出すが、高野の前蹴りに転倒。
2Rは高野が左右フックを連続で繰り出しながら前進、Miyukiを下がらせて前蹴りで転倒させる。Miyukiも左右フックで応戦するが、捕まってヒザ蹴りをもらう。パンチと頭をつかむ動きがほぼ一緒のため、背が低いMiyukiは戦いづらそう。さらに高野は前蹴り。
3Rも高野が上背を生かして左右のフックと右ミドル、そして組んでのヒザ、前蹴り。Miyukiが頭を下げるとフロントチョークの体勢に。ここでMiyukiのセコンドからタオルが投入され、高野がTKO勝ちでデビュー戦を飾った。
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▼第1試合 45.0kg契約 SBセミプロルール 2分3R延長2R○坂田風羽(ファントム道場)判定3-0 ※30-29×3×菊地美乃里(GONG GYM)
オープニングを飾るのはセミプロマッチ。
1R、坂田は右ローから投げを狙う。その後も坂田が組んで投げを狙う展開に。
2R、ローの蹴り界から坂田がワンツー、菊池もワンツーで迎え撃つ。ジャブがよく出る坂田。菊池は左フックから右ミドル、坂田は組み付いての投げを狙うがバッティングになってしまいイエローカード。菊池はボディストレート。坂田はなおも投げを狙うが菊池がディフェンス。
3R、坂田はチョークを仕掛け、ブレイク後に投げを見舞うが菊池の身体がロープに当たってシュートポイントならず。さらに投げを狙う坂田。右ローで攻める菊池に坂田は組んでのヒザ。最後は蹴り足をキャッチした坂田がコカしたところで試合終了。
積極的に投げを仕掛けていった坂田の判定勝ちとなった。