ボクシングでもタイトル獲得歴があるプラジャンチャイ。2015年12月に一度だけBOMに来日し、闘魔に大差の判定勝ち(C) ONE Championship
2021年7月30日(金)シンガポール・インドアスタジアムにて開催される『ONE:BATTLEGROUND』のメインイベントで、ONEムエタイ世界ストロー級王者サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)に挑戦するプラジャンチャイ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)のコメントが主催者を通じて届いた。
プラジャンチャイは元ラジャダムナンスタジアム認定フライ級王者、元ルンピニースタジアム認定バンタム級&スーパーバンタム級王者。ボクシングでもWBAサウスアジア・バンタム級&フェザー級王座に就いている。スピードがあり、ハイレベルなテクニシャンタイプのムエタイトップファイターの一人で、パンパヤック、ルンキット、プーンコン、ピチットチャイといった一流強豪ファイターたちと拳を交えている。今年3月には7チャンネルのTVマッチでロンナチャイから勝利を収めた。
ONEには今回が初参戦で、いきなりのタイトル挑戦となる。
彼の方が年上だから、僕よりも早く疲れが出てくると予想
――ONE Championshipデビューを迎えますが、今の心境はどうですか。ワクワクしていますか。それとも緊張していますか。
「ONE Championshipでデビューできて非常に嬉しい気持ちです。サムエーとベルトを懸けてファイトする機会がもらえたなんて嬉しい限りですよ」
――ムエタイ世界王者としてONEの舞台に立つのは、プラジャンチャイ選手のキャリアにとってどのような意味がありますか。
「この試合に対して、全くナーバスになっていないし、自信があります。ロープの中だろうとケージの中だろうと違いはないですね。皆さんには、素晴らしい試合を見せることができると思います」
――プラジャンチャイ選手は、世界王者であるサムエー選手と戦う大きなチャンスを得ました。世界タイトル戦を戦う準備はいかがでしょうか。
「今のところは、コンディションも良いし、精神面でも戦う準備ができていると感じています」
「僕の最大の武器は、スピードとコンビネーション攻撃です。ワンツーのコンビネーションは速くて破壊力があります。連続した攻撃を多く仕掛けることができるんじゃないかと思います」
――今回の試合では、ディフェンスした上でカウンターアタックを狙っていきますか。
「全てがコンパクトでなくてはいけないと思います。彼の左側からの攻撃を防御しなくてはいけないですし。MMAグローブを使って試合をするのは今回が初めてだから、正確に打つように気をつけたいです。 コンパクトに守り、左側からの攻撃には十分に注意しないとですね」
――チームメイトであるワンタイチャイ選手が前戦で年間最優秀ノックアウトの候補に選ばれました。チームメイトのように、ノックアウトで相手を倒さないといけないプレッシャーは感じますか。
「僕のパフォーマンスをチームメイトと比べたくはないです。ですが、今回の対戦はトップファイトになります。僕がノックアウトをできるかは分からないですが、チャンスがあれば狙っていきます。このファイトに全力を尽くしたいと思います」
――この試合のためにどのくらいの期間、準備してきましたか。普段より小さなグローブでの試合に向けてどんな準備をしてきましたか。
「この試合への準備期間は2カ月間ですね。新型コロナウイルスがまだ流行っていますから、体調管理にも気をつけてきました。ONE Championshipと契約して1週間後から、MMAグローブを使ってトレーニングを始めました」
――プラジャンチャイ選手は、サムエー選手よりも11歳若いですが、彼と同じように400試合以上戦ってきました。今回の試合で勝つ自信があると思いますが、どのようにベルトを勝ち取るつもりですか。
「僕の方が若いから、彼よりもコンディションが良い状態です。彼の方が年上だから、僕よりも早く疲れが出てくると予想していますし、僕はかなり元気だから積極的に動いていこうと思います」
――プラジャンチャイ選手は、サムエー選手のような強打の左足を得意とする選手を相手に、今まで苦戦してきたように思います。それについて心配していますか。
「全く心配していないですね。普段より小さいMMAグローブを使用することや、サムエーのような経験豊富なサウスポーとの対戦は、今のところ全く問題ないと感じています」
――400戦以上していて、数百人の相手と向き合ってきたプラジャンチャイ選手にとって、サムエー選手をランク付けするならばどの位置だと思いますか。
「彼は、トップランクの一人ですね。もしかしたらナンバーワンかもしれないです。彼は経験豊富な選手なので、対応するのが非常に難しくなると思います」
――今回の試合では、ムエタイとボクシング両方の戦術を使いますか。それともムエタイだけの攻撃に集中しますか。
「アマチュアでもプロでもボクシングでの試合経験があるので、チャンスがあればボクシングも使いたいですね」
――サムエー選手の強みと弱みは何だと思いますか。
「彼の強みは、経験豊富なファイターで強烈な左足(の蹴り)を持っていることですね。彼の弱みはたくさんありますが、その内の一つが脛に対しての攻撃だと思います」
「とても盛り上がる試合になると思いますよ。僕も彼もどちらも練習を積んで成長していますけど、どちらにもやっぱり弱点はあるので。試合の中で、どちらかがゲームチェンジとなるようなミスをするんじゃないかなと思います」
――この試合で勝利した場合、次は誰がプラジャンチャイ選手の挑戦者になると思いますか。
「それは僕が勝利してから、プロモーターであるONE Championshipが相手を決めることだと思います」