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レポート

【Krush】クルーザー級トーナメントはサッタリが2連続初回KOの圧倒的強さで王者に、ライト級は弘輝・里見柚己・瓦田脩二・南雲大輝が準決勝へ進出

2021/07/24 20:07
Krush.1272021年7月24日(土)東京・後楽園ホール ▼メインイベント 第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント決勝 3分3R延長1R×谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 1R 2分46秒 ※右フック○サッタリ・ウィラサクレック(WSRフェアテックス・イラン)※サッタリが優勝、第2代王座に就く。 ワンデートーナメントの決勝戦は、準決勝で杉本仁に判定3-0で勝利した谷川と、RUIを初回KOに沈めたサッタリで争われることとなった。両者は2020年10月のKrushで対戦しており、初参戦のサッタリが谷川を右フックでKOしている。  1R開始と同時に前へ出てジャブ、左ボディを当てに行くサッタリ。前に出てきた谷川を回すような左フックでさっそくダウンを奪う。  サッタリの右ボディに“もっと打ってこい”と挑発する谷川。サッタリは離れた距離からのジャブ、下がって谷川のリターンをかわし、また前へ出てジャブと出入りがスピーディー。谷川は右ローで足を潰しに行くが、サッタリは右フックで体勢を入れ替える。谷川が右ロー連打で攻勢に出たところで、サッタリが狙いすました右フック。谷川が崩れ落ち、サッタリのKOとなった。  2試合連続初回KOでベルトを巻いたサッタリは、マイクを持つと「嬉しい気持ちでいっぱいです。でもこれが最後ではなくスタートだと思っています。みんなに感謝します。日本が大好きです。これからも応援よろしくお願います。これからもファンの皆さんが見たい試合をお見せして、K-1のベルトを獲りたいと思います」と、次はK-1のタイトルを目指すと宣言した。 [nextpage] ▼第9試合 第6代Krushライト級王座決定トーナメント1回戦(4) 3分3R延長1R×東本央貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定0-2 ※29-30、30-30、29-30○弘輝(team ALL-WIN)※弘輝が準決勝へ進出。  東本は2012年9月のKrush初参戦でHIROYAをKOしたことで注目され、Krush・K-1のトップ選手たちと拳を交えてきたベテラン選手。4連敗を喫したが2020年1月に川崎真一朗をKOして復活の雄叫び。3月のK-1では蓮實光の剛腕でマットに沈んだが、8月のKrushではラウェイの金子大輝をKO、12月には鈴木孝司も初回KOに沈めた。今年3月のK-1で瓦田脩二にTKOで敗れ、連勝がストップ。町田にハンバーガーショップも経営している“戦うハンバーガー屋さん”。戦績は14勝(8KO)16敗。  その東本と1回戦で対戦するのは弘輝。2020年6月にKrush初参戦を果たしたサウスポーで、初陣ではSEIYAを3Rでマットに沈めた。しかし、9月の朝久泰央では1Rに飛びヒザ蹴りでダウンを奪うも、2Rにハイキックで壮絶な逆転KO負け。3月のK-1では龍華にKO負けと、勝っても負けてのKOのファイターで戦績は6勝(5KO)3敗1分。  1R、サウスポー同士。見合う展開から東本が左カーフ、弘輝は飛び込んでのフックを魅せる。カーフを蹴り合い、お互いにフックを思い切り繰り出すが空を切る。  2R、弘輝は4連打から左ロー、東本のガードの上からだが積極的にパンチを放っていく。東本は手数は少ないが強い左ストレートを打ち込み、右ミドルを蹴る。両者とも慎重でここまで手数は多くない。  3R、互いに左フックを放つがやはりヒットが奪えない。東本が入ってくるところに左フックを合わせる弘輝。東本の左ミドルに左フックを合わせに行く弘輝。東本は左フックを打ちに行くが、弘輝が3連打。東本の左フックにオーバーハンドの右を合わせにも行く。  判定は2-0で弘輝が勝利。これまでと違う慎重な試合運びで初戦を突破した。 [nextpage] ▼第8試合 第6代Krushライト級王座決定トーナメント1回戦(3) 3分3R延長1R○里見柚己(team NOVA)KO 2R 2分54秒 ※3ノックダウン×川﨑真一朗(月心会ラスカルジム)※里見が準決勝へ進出。  里見は14勝(7KO)9敗1分の戦績を持つ23歳。2019年8月にベテランの山本真弘から得意の左ストレートでKO勝ちして名を上げた。スーパー・フェザー級からライト級に階級を上げて連敗を喫したが、2020年1月の金子大輝戦では得意の右のパンチを炸裂させてKO勝ち。7月の瓦田脩二戦で敗れ、ジムを移籍しての再起戦では堀井翼との打ち合いを制して勝利した。  その里見と1回戦で対戦するのは川﨑。川崎は泰斗にKO勝ち、東本央貴に延長判定勝ち、瓦田脩二にKO勝ちと3連勝を収めたが、篠原悠人、東本、大沢文也に敗れて3連敗中。戦績は9勝(6KO)7敗。  1R、サウスポーの里見は左ミドルを2発蹴り、3度目はフェイントからの左ストレートをヒットさせる。川崎は距離を詰めてワンツー。左ローで奥足を蹴る里見に川崎は右ストレートを伸ばす。右ストレートを空振りさせての左カウンターを打つ里見。左の蹴りを上手く使う。  2Rも積極的に前へ出るのは川崎。ジャブ、ワンツーで仕掛ける、里見は左ロー、左ミドルを蹴りつつ左ストレート狙い。里見の左ストレートに一瞬腰を落とす川崎。体勢を立て直して里見にロープを背負わせ、左ボディを放とうとしたが里見が待っていましたとばかりに左フックのカウンターでダウンを奪う。続いて左の連打でダウンを追加し、最後は再開直後に左フックへのカウンターとなる左フックの一撃。  壮絶なダウンを喫した川崎は担架で運ばれ、マイクを持った里見は「川崎選手と一番盛り上げたいと言った通り、こういう試合ができてよかったです。最近SNSとか会見で目立った行動する選手いるけれど、このリングで魅せないとカッコよくないので俺はリングで魅せて行きます。ライト級はうーんって感じの試合ばかりなので、計量オーバーとか体調不良とか、そんなKrush甘くないので今日から俺がライト級を引っ張ります。あと2回とも派手なKOして俺がベルトを巻きます」と高らかに宣言した。 [nextpage] ▼第7試合 Krushライト級 3分3R延長1R○瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス)判定3-0 ※30-27、30-26、30-25×昇也(士魂村上塾/第4代Bigbangスーパー・ライト級王者)  瓦田は 伸びのある右ストレートを武器にアグレッシブなファイトスタイルでデビューから5連勝。東本央貴、川崎真一朗、ワン・ジーウェイに敗れたが、その後は覚醒して稲垣柊、里見柚己、SEIYA、大沢文也、東本央貴に5連勝と絶好調。K-1ジム総本部の若手リーダー格で、今回の優勝候補と言える存在だ。戦績は11勝(5KO)3敗。  その対戦するのは昇也。2019年12月のBigbangで行われた王座決定戦を制してBigbangスーパーライト級王者となった。2020年9月の『KNOCK OUT』では鈴木千裕と打ち合いの末にTKO負け、11月の『スーパービッグバン』では稲石竜弥を相手にドロー防衛に成功した。今年4月にKrush初参戦を果たし、迅也に先制のダウンを奪われるも逆転KO勝ち。サウスポーから多彩な蹴り技を繰り出し、左フックを強打するタイプ。戦績は13勝(5KO) 7敗2分。  しかし、昇也は前日計量で最終的に1.5kgオーバーで計量をパスすることができず、これを受け、Krush実行委員会で瓦田側・昇也側と協議した結果、以下の形にて双方合意の上、試合を実施することが決定。 ・この試合は「Krushライト級ワンマッチ」として実施する。・勝敗に関わらず計量をクリアした瓦田がトーナメント準決勝進出となる。・昇也にはKrush公式ルールに基づき、以下のペナルティが課せられる。1.第1ラウンド、昇也は減点2から試合開始。2.規定では、瓦田は8オンス、昇也は10オンス着用のグローブハンデとなるが、瓦田がこれを拒否したため、双方とも8オンスグローブを着用。3.昇也はファイトマネーから30%減額。  1R、ミドルとローを蹴る瓦田にサウスポーの昇也は左右フックでの突進を繰り返す。瓦田を追い込む場面もあった昇也だが、瓦田が離れ際に右フック。昇也の入り際に右ストレートやヒザを合わせに行き、徐々に昇也の出足が鈍る。そこへワンツー、右ミドルを蹴っていく瓦田。昇也も左ローを返す。  2R、ステップを踏んで出入りをする瓦田はジャブ、右ストレート、前蹴りで昇也の出鼻を挫く。ローにも右を合わせる瓦田。昇也もローを蹴り、左右フックを叩きつけてくる。瓦田は左フックから右アッパー、飛びヒザも繰り出す。  3R開始と同時に打ち合う両者。足を止めて左右フックの応酬に。瓦田は左へ回り込みながらジャブ、右ストレート、右ボディを打ち、ヒザ蹴りも突き刺す。左フックを繰り出す昇也に飛びヒザを連発する瓦田。接近戦でフックの打ち合いとなるが、回転数で瓦田が上回る。  判定3-0で勝利した瓦田は「相手の減量ミスでイライラしちゃって、倒しに行きすぎてしまった。昇也選手がもしまたKrushのリングに上がるんだったら覚悟を決めて一番のベストな状態で上がってくれればと思います。残り2試合はKOで圧倒的な強さを見せます」と、その胸の内を語った。 [nextpage] ▼第6試合 第6代Krushライト級王座決定トーナメント1回戦(1) 3分3R延長1R×堀井 翼(K-1ジム五反田チームキングス)不戦勝○南雲大輝(八光流柔術総本部)※両者計量パス後、堀井が体調不良によりドクターストップ  リングに上がった南雲は「この度は堀井選手にドクターストップがかかってしまい不戦勝という形になってしまいました。5連敗していて成長した姿を皆様にお見せするのを楽しみにしていたんですが。この悔しさは次に向けて技と心を鍛えてご期待に応えたいと思います」と挨拶した。 [nextpage] ▼第5試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R×松本篤人(バンゲリングベイ・スピリット)判定0-3 ※27-30×2、26-30○寺島 輝(TANG TANG FIGHT CLUB team JOKER)  松本は7勝3敗1分で、2015年と2016年は1試合、2017年は2試合、2019年は2試合、2020年は1試合と極端に試合数が少なく“Krushのレアキャラ”と呼ばれる。これは松本が東京大学法学部卒の国家公務員であり多忙のためだ。今回は2020年10月以来の試合となる。  寺島は極真空手と伝統派空手を学び、2019年4月にKrushでプロデビュー。そのデビュー戦から3勝3KOを達成し、2019年11月には初の国際戦で韓国人選手から判定勝ち。4戦無敗で今年3月のK-1に出場し、山崎秀晃に挑んだがKO負けで初黒星を付けられた。12月の斉藤雄太戦でもTKOで敗れ、今回に再起を懸ける。  1R、左足を上げるフェイントで前へ出るサウスポーの松本に寺島は右カーフを蹴る。距離を詰めてくる松本に寺島がワンツー、それでも前へ出る松本はヒザ蹴り。  2R、寺島のジャブから右カーフに松本は足が揃う。寺島の右ミドル、ワンツー、アッパー。そして右カーフでダウンを奪う。寺島がワンツー・左フックをヒットさせて前へ出るが、足がもつれて攻撃の手が止まる。すぐに体勢を立て直して左右連打、右カーフを蹴ったが松本もパンチを打ち返す。  3R、右アッパー&左フックで攻める寺島に松本も右を打ち返す。寺島は飛びヒザ蹴り。前に出る松本がボディへの突き刺すような前蹴り、そして左右連打で前へ出ていくが、寺島も左フックを繰り出す。松本は徹底したボディ狙い。寺島は手数が減り、松本のボディへの攻撃をもらったが、判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼第4試合 Krush女子フライ級 3分3R延長1R○真優(月心会チーム侍)延長R 判定2-1 ※10-9×2、9-10×RAN(MONKEY☆MAGIC KICKBOXING)※本戦の判定は30-29、30-30、30-30。  真優は大阪出身の20歳。空手仕込みの蹴り技を武器に、高校生時代の2016年8月には「J-GIRLSフライ級ニューヒロイントーナメント」で優勝を飾った。K-1 JAPAN GROUPには2019年6月から参戦し、KANAと壽美に連敗を喫したが、2020年10月に小澤聡子に判定勝ちして連敗から脱出。2021年は第5代Krush女子フライ級王座決定トーナメントで決勝戦へ進出したが、壽美に判定で敗れ戴冠を逃した。戦績は6勝(1KO)4敗2分。  RANは第7回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-55kg優勝。2020年2月の『RISE GIRLS POWER』でAKARIとの女子高生対決に敗れたが、9月の同大会ではAYAに判定勝ちしている。2021年3月、Krushに初参戦するとファエゼ・ウィラサクレックに勝利し、戦績を4勝4敗とした18歳。  1R、両者かなり慎重な出足。真優は顔面前蹴りを放つが、アップライドに構えるRANはしっかり見てよける。ワンツーで入るRENだがクリンチに。  2Rも見合いが続く。飛び込むRANにパンチを返す真優だが両者クリンチに。左右フックのRANに真優はワンツーを放ってミドルにつなげる。前蹴りを受け止めたRANにはバックハンドブロー。RANはホールディングで警告を受ける。  3R、真優が勝負をかけてワンツーから前蹴り、ヒザ蹴りと攻め込む。前へ出てきたRANにヒザ蹴り、顔面前蹴りを合わせる真優。ヒザ蹴り、右ストレートと真優が攻勢に出るが、RANはクリンチ。距離を取って左ミドルを蹴る真優だが、RANは左右フックからクリンチ。  本戦の判定はジャッジ1名が真優を支持したがドロー。延長戦、にらみ合いが続く中、パンチの距離になるとやはりクリンチになる両者。ホールディングの注意が両者に与えられる。絡み合ってはもつれる両者に警告も。最後、もつれ合いながら真優がボディへヒザを入れ、判定2-1で辛勝した。 [nextpage] ▼第3試合 第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R×RUI(K-1ジム福岡チームbeginning)KO 1R 2分14秒 ※右フック○サッタリ・ウィラサクレック(WSRフェアテックス・イラン)※サッタリが決勝戦へ進出。  RUIは193cmの長身を誇るサウスポーで2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦。2019年の初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントでは1回戦で愛鷹亮を3R2分31秒、顔面ヒザ蹴りでKO粉砕。5月の準決勝では植村真弥を判定3-0で破り、決勝へ勝ち上がったが元同門のK-JeeにKOで敗れた。その後、2020年1月に中平卓見をKOしたが、11月K-1福岡大会でANIMAL☆KOJIにKO負け。K-1ジム福岡に移籍して臨んだ今年3月の試合では谷川に敗れて連敗中。戦績は13勝(5KO)10敗1分。  サッタリはWAKOアマチュアムエタイ世界ミドル級王者、ムエタイ・プレジデントカップ2012優勝、ムエタイ・アジアンビーチゲーム2014優勝、ムエタイ・アジアインドア&マーシャルアーツ2017優勝などの実績を持ち、プロ戦績は13勝(6KO)1敗。2020年10月のKrushに初参戦を果たすと谷川を右フックでKO、今年3月のK-1では加藤久輝をもヒザ蹴りでKOした。  1R、サウスポーのRUIに対してサッタリは左回り。右フックを振って飛び込んでくる。右ボディフックを連発するサッタリは後ろ廻し蹴りも繰り出し、上にも意識を向けさせてさらに右ボディフックからの右ミドル(のヒザが当たった)でダウンを奪う。最後は左へ大きく踏み込みながらの右フックで2度目のダウンを奪い、2ノックダウン(トーナメントルール)で余力を十分に残して決勝へ進出した。 [nextpage] ▼第2試合 第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R×杉本 仁(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)判定0-3 ※26-30×2、25-30○谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)※谷川が決勝戦へ進出。  杉本はプロデビューから無敗の快進撃を続けていたが、9戦目でK-Jeeに敗れて初黒星。その後も4勝(4KO)でK-1初代クルーザー級王座決定トーナメントに臨むも準決勝で敗退。2019年のKrush初代クルーザー級王座決定トーナメント準決勝でK-Jeeに敗れて試合から遠ざかり、クルーザー級で戦える身体を作って2020年9月に約1年4カ月ぶりの復帰戦で加藤久輝を延長戦の末に降した。戦績は13勝(9KO)3敗1分。  谷川は2016年正道会館第14回ウェイト制全日本空手道選手権大会重量級準優勝、第1回&第3回真正会全日本空手道選手権大会重量級優勝の実績を持ち、極真会館にも挑戦して2016年第33回全日本ウェイト制空手道選手権大会重量級4位、2016年第48回全日本空手道選手権大会7位入賞の成績を収めた。2017年5月にキックボクシングでプロデビューし、2020年3月よりK-1 JAPAN GROUPに参戦。今年3月にはRUIを判定で破っている。戦績は5勝(2KO)4敗1分。 1R、右ローを蹴る谷川に杉本は右ローと左ミドルを蹴り分ける。谷川は左フックをヒットさせるとガードを固める杉本にパンチの連打。杉本が防戦一方に。離れると谷川は右カーフキック、左フックの相打ちから谷川が左ハイ。これは杉本が間一髪ガード。しかし、谷川の左フックからの右ハイが鮮やかにヒットし、ダウンを奪われた杉本の顔面は血で真っ赤に染まった  2R、谷川は右ローと右カーフを蹴り分け、それぞれを的確に当てていく。空手独特の至近距離からのハイキックが杉本を脅かせる。杉本の右ローがローブローとなって中断。再開後、杉本が距離を詰めたところで、離れ際に谷川が右からの左フックでダウンを追加。谷川のパンチを浴びる杉本の顔面が血に染まり、ドクターチェックとなる。  再開後、ハイキック、顔面前蹴りを出しながらも強い右ローを蹴る谷川。右アッパー、左右フックと接近戦でも強いパンチを打ち込める谷川が杉本にロープを背負わせる。  3R、杉本は逆転を狙って右ストレートで入っていくが、近距離戦になると谷川が細かいパンチで杉本にロープを背負わせる。杉本はパンチで前に出るも踏み込みすぎて一発で終わり、クリンチになる。  大差の判定で谷川が勝利。決勝戦へ駒を進めた。 [nextpage] ▼第1試合 第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント・リザーブファイト 3分3R延長1R○工藤勇樹(エスジム)KO 2R 2分36秒 ※右バックキック×中平卓見(北眞舘)※工藤がリザーバーに決定。  工藤は24勝(14KO)20敗2分と46戦のキャリアを持つベテラン選手で、2015年10月に蹴拳インプレッションルールライトヘビー級初代王座を獲得。2017年12月には現在K-1に出場している実方宏介からも勝利を収めている。K-1 JAPAN GROUPには2016年7月から参戦し、1勝3敗。今年3月には第2代KROSS×OVERヘビー級王者となった。  中平は総極真全世界空手道選手権大会重量級4位の実績を持つ空手家で、7勝(7KO)5敗の戦績を持ち、7KOは全て初回KO勝ち。K-1 JAPAN GROUPには2020年1月から参戦し、RUIと植村真弥に敗れている。  1R、序盤はローの蹴り合い。中平は強い左インローを蹴り、工藤は時折スイッチする。バックキックを繰り出した工藤はその勢いでパンチを出しながら前へ出る。工藤のワンツーで動きが鈍った中平だが、工藤は慎重だ。  2R、工藤がフックの連打で前へ出ると中平も負けじと左右フックで応戦。中平の左インロー、左ローに下がる工藤。中平が前に出ると工藤が右ストレートで迎え撃つ。工藤の右アッパー、右フックを浴びる中平はすぐにローを蹴り返す。工藤はワンツーで中平を下がらせると前蹴り、そして1Rから狙っていた右バックキックを見事に命中させ、KO勝ちを飾った。
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