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魔裟斗が「正直者は馬鹿を見るみたいな結果に。皇治だけがバッティングしたみたいにとられている」と擁護、皇治は現役続行の意思も

2021/07/06 22:07
 2021年6月27日(日)丸善インテックアリーナ大阪にて開催された『RIZIN.29』の「RIZIN KICKワンナイトトーナメント」で、眼底骨折等の怪我を負って手術のため入院していた皇治(TEAM ONE)が、退院した翌日に魔裟斗と対談を行った。  前日の午前中に退院したばかりの皇治が魔裟斗に会いに行ったのは、魔裟斗から「トーナメントを見ていて、これはちょっと皇治と話しなきゃダメだなと思って」と声をかけられたからだったという。  魔裟斗から怪我の状態を聞かれた皇治は「怪我は眼底骨折で粉砕していまして、口から風船を入れて固定している状態です。眼球が落ちてもう全く動かなくなって二重に見えたので。ほとんど右目は見えてないです。決勝でようけ殴られてもうたんで」と説明。 (写真)魔裟斗と皇治が対談を行い、RIZINでの試合を振り返った(魔裟斗のInstagramより) なぜ決勝に上がったのか、と魔裟斗から聞かれた皇治は「自分の性格上、勝ってないのに決勝に上がるっていうのがまず、そもそも違くて。その葛藤が凄くあって。ただ、ファンの皆さんも来てくれてはって一応大阪の大会では自分が決勝に立つ、優勝するためのトーナメントって自分では思っていたので、これは何としても仕事しないと、と思って切り替えようとは頑張っていたんですけれど」と、決勝に出ることには葛藤があったとする。  魔裟斗も「俺もKIDとやった時さ、KIDにローブロー入れちゃって。もちろんわざとじゃないんだよ。わざとじゃないけれど試合が止まってさ。大阪ドームでテレビで中継があって、これでノーコンテストになっちゃったらどうなんの? とか思って。こっちも相当精神的に“ヤバい”ってなった。多分、同じ気持ちだっただろうなと思って。その気持ちで控室にいてまた決勝戦。その気持ちの立て直しも難しかったんじゃないかな」と、2004年大晦日に行われた山本“KID”徳郁戦でのアクシデントと重ね合わせた。  皇治は「もしファンがゼロやったとしたら上がってないですけれど、もちろん白鳥選手にもファンがいて、ここはもう自分が上がらんかったら収拾つかんと思って上がったんですけれど」と、大会を成り立たせるための行動だったと説明した。  魔裟斗は「皇治は故意にバッティングを狙っていってるということではなく、ああいう戦い方しかないのは分かるよな、と思って」と、身長差のある相手には前へ出てインファイトを仕掛けるしかないとし、「白鳥に対して皇治の頭も当たっていたけれど、白鳥のエグいバッティングもあったよ。気付いてる? 思いっきり皇治もローブローもらってたの知ってる?」と問いただす。 (写真)尊敬する魔裟斗とのトークに包み隠さず話した皇治(魔裟斗チャンネルより) これに皇治は「まあ…ああ…気にしてないです全然」「分からないです、そんなことないです」と言葉を濁したが、魔裟斗は「白鳥も自分が当てたことは分かってないんじゃないのかな」「正直者は馬鹿を見るみたいな結果になっちゃっているな」と、バッティングやローブローは両者にあったと指摘。皇治の眼底骨折は白鳥のバッティングによるものかもしれないとの推測も。それに皇治は「勝ってたらボロカス言うんですけれど、敗者に口無しと思うので自分から言うことはないかなと思って」と口をつぐんだ。  しかし魔裟斗は「1回戦の梅野選手との試合は完全に皇治が悪い」としたが、「皇治が一生懸命前に出ながら戦っている姿を俺は感動しながら見てたよ。頑張ってるなって。あんなエグい攻撃もらいながら前に出てんな、みたいな感じで俺は見てた。(バッティングとローブローを)アピールしない皇治が凄い悪者になってるなという気はちょっとしていた」と、「皇治だけがバッティングしたみたいにとられているから、声を大にしてここで言っとこうと思って」と、対談を持ちかけた真意を明かした。 「前にインファイトしないと無理なんだよね。俺と佐藤(嘉洋)の試合もガンガン当たっていたから。でも、どっちも折れないから。無視。やっぱデカいから俺もインファイトしないと。別に当てるつもりはないけれどさ、向こうも出てくるからさ。向こうも下げられたら負けちゃうから出てくるのよ。だから、自然と頭当たっちゃうんだよね。前田日明さんも言っていたよね、皇治気にするなって」と、2008年10月の佐藤嘉洋戦と身長差があったことで似ていたとした。  対談が進んでいく中、皇治は「実力で勝負したいなってのは凄く思っていますね。これからどうして行くとかは全然決めてないんですけれど、もしやるならばしっかり証明したいなって気持ちはあります」と、現役続行の気持ちもあることを打ち明ける。魔裟斗はこれに「これやるね。やらないパターンはそう思わないからね」と笑顔を見せる。 「あと2年の勝負。2年くらいじゃない」と魔裟斗が言うと、皇治は「自分はリベンジしたい選手が多すぎて、負けてきたんで。そういうヤツらに全部リベンジしたいって気持ちは常に持っています」と話した。  対談を終えた魔裟斗は「皇治はまだ頑張るような気がします」と、皇治の中にまだ燃え残っているものがあることを感じたようだった。この両者の対談は魔裟斗のYouTubeチャンネル『魔裟斗チャンネル』と皇治のYouTubeチャンネル『皇治チャンネル』にて全編を見ることができる。
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