那須川天心と東京ドームで拳を交え、一皮むけた大崎 (C)RISE
2021年7月18日(日)エディオンアリーナ大阪・第一競技場『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 OSAKA』で開幕する「DEAD OR ALIVE -53kg トーナメント」。そのリザーブマッチでRISEスーパーフライ級9位・金子梓(新宿レフティージム)と対戦する同級3位・大崎孔稀(OISHI GYM)の公開練習が7月3日(月)愛知の所属ジムにて行われた。
大崎は24勝5敗1無効試合の戦績を持ち、20勝の内16勝がKO勝ちという攻撃力の持ち主。RISEには2019年11月から参戦。今年4月には『BOM』で、本場タイにてルンピニー&ラジャダムナンスタジアムのランキングに入るなど最も活躍している日本人ムエタイファイターのカイト・ウォー・ワンチャイ(=福田海斗)と注目の一騎打ちを行い、判定3-0(49-48×2、49-47)で破って日本人トップ対決を制した。BOMバンタム級王座、WMC日本スーパーフライ級王座、J-NETWORKスーパーフライ級王座などを保持。
当初は7月から開幕する「RISE DEAD OR ALIVE -53kgトーナメント」への出場権を懸けて5月に那須川の同門・風音と対戦するはずだったが、新型コロナウイルスのPCR検査を行ったところ陽性となり欠場。トーナメント出場の機会を逃した。しかし、6月13日の『RIZIN』東京ドーム大会で『那須川天心vs3人』の対戦相手に自ら応募して選ばれ、1Rに天心と拳を交えたばかり。
大崎は兄・大崎一貴の持つミットへ右ストレート、ヒザ蹴り、右ミドル、前蹴り、ワンツー、ワンツー・左フックから右ストレート、右アッパーと力強い技を叩き込んだ。
ミットを持った兄の一貴は「前回の那須川天心選手との試合があって、そこから調子がいい状態です。前回の戦いで自信もついたと思うので、次の試合で強い姿を見せてくれると思います」と、さらに一皮むけた姿を見せられそうだと評した。
大崎は福田との試合について「ムエタイの試合でということもあって、そこで福田選手に勝てたのは自信になりました。内容的にもいい試合が出来たのでそれがプラスになって、練習でももっと上を目指していけるって気持ちがより一層強くなりましたね。プラスになった」とする。
那須川戦でのダメージについては「全然よくて、普通に練習しているので全然大丈夫です」と問題ないとした。何か戦いから盗めたものはあるかと聞かれると「技というよりは経験値。そこが一番デカかったと思います。東京ドームで地上波の生中継で相手が那須川天心選手。最高の状態で試合が出来たことが凄いプラスになりましたし、いろいろな方から良くなったと言われています。その経験値が大きかったなと思います」ということをあげた。
今回は「リザーブマッチになってしまいましたが、チャンスはある。勝たないと次につながらないので目の前の金子選手を倒して僕の番が来てもいいように待っています」と、リザーブ権を手にしてチャンスを待ちたいとし、金子については「前回の試合を見た感じだと前へ出てきて手数が最後まで落ちずに攻めていた。僕も来てくれた方が当てやすい。アツい試合になると思います」と噛み合う試合を予想する。
「試合内容はめちゃくちゃ意識していて、本戦に出ている選手よりもインパクトを残さないとそれに飲まれてしまう。内容は圧倒して本戦に負けないような試合をしたいと思っています」と、試合内容で本戦に勝つ、とも。
もし出番がなかった場合は優勝者と戦いたいかと聞かれると「兄に優勝して欲しいので、優勝したらやらなくていい(笑)。兄が優勝すればいいと思います。最初は一緒にトーナメントに出て決勝でやるということだったので2人とも覚悟は決めていたんですが、優勝して僕が兄といきなりやるのはやりたくないですね。兄に優勝してもらって僕は準優勝の選手とやりたいです」と、兄に優勝してもらいたいとする。
これを受けて一貴も「僕も孔稀と一緒で、トーナメントの決勝でやるからということで2人で出ようとなっていましたが、僕が負けてしまったら孔稀も負けたみたいな感じになっちゃうので負けられないですし、これから孔稀も上に上がってくると思うけれど僕の方が上でいたい。そういう意味でも負けられない」と、兄の意地としても優勝すると話した。
また、RIZIN参戦で皇治戦をアピールしたことが話題となったが、「引退しないで欲しいですね。いろいろな意見があるけれど、皇治選手が開いたトーナメントでしたし、一番注目されていると思うので。なんだかんだ言って賛否ありましたが、それも含めて皇治選手のお手柄だと思います。ファンもアンチも含めてあんなに注目される選手はほとんどいない。だから引退しないで欲しいです」と、再起を期待した。
そして「兄がRISE王座を獲った時も僕がその前に出ていて、同じ構図なんですよね。僕がいい勝ち方をすると兄も気合いが入っていい表情をするので、僕がしっかり勝ってつなげられたら勝ってくれると思っています。いい流れを作って勢いを渡せるようにしっかりKOで締めようと思っています」と、兄のためにも勝利のバトンを渡したいと話した。