2021年6月27日(日)丸善インテックアリーナ大阪にて『RIZIN.29』が開催された。
大会終了後、榊原信行RIZIN CEOが総括を行い、引退を示唆する発言をした皇治(TEAM ONE)とそのバッティング問題について話した。
「非常に難しい形になったのはキックのワンナイトトーナメント。トーナメントならではの難しさが出た形かなと思います。競技をある部分超えたところの参加した4名の選手たちのプロフェッショナリズム、プロとして何を成さなければいけないかとの想いの中で決勝戦が成立したと思っております。いろいろな想いがあったとは思いますが、決勝に駒を進めて戦ってくれた白鳥選手と皇治選手、梅野選手と高橋選手にもお礼を言いたいと思います。
難しい決勝には白鳥選手も皇治選手も気持ちを作る部分がそれぞれあったと思いますが、決勝にふさわしい攻防が見られたことはよかったと思っています。梅野選手に関してはこのあとRIZINとして戦う機会、当然皇治選手とのリマッチということも含めて、梅野選手の回復を待って試合の機会を作れるようにしたいと思っているし、梅野選手にもその旨を伝えさせていただきました」と、トーナメントについての総括。
ノーコンテストという結果に終わった1回戦の皇治vs梅野源治(PHOENIX)について、こうなった場合に決勝戦をどうするかとの想定はしていなかったのかとの質問を受けると「過去を遡っても考えたんですが、過去を鑑みると、1回戦で無効試合になった場合は戦える選手が上がっていることはあるんですよ。ただ、こうなった場合はこうと決めていたことで言うと、競技の部分で言えばもうトーナメントが無効です。1回戦が成立していないので。だからそのトーナメントを決勝戦まで持ち上げるのは主催者としての判断で、選手4人の意向を聞いたうえで今日この場で判断してやらせていただいたと。ここまでのことになるのは本当にレアケースであると思いますが、それが起きるわけですから、しっかり想定をしておくべきだったなと思っています」と、特別措置としてその場の判断で決勝戦を行ったが、想定はしておくべきだったと話した。
(写真)梅野に対する謝罪と、自分の限界を知り引退するとも捉えられる発言をした皇治 皇治が引退を示唆したことについては「最終は選手本人が決めることだと思いますけれど、あれだけビッグマウスで盛り上げて、かきまわして。今日も偶発的な頭突きも含めて全部皇治のアクションがあってみんながリアクションをとったという形なので、結果は結果として受け止めた中で、まだ続けるべきじゃないのかなと思いますけれどね。やり残したことがあるでしょうし、もっとすっきりした気持ちで、白鳥選手が言わんとしたように結果を積み上げて、もう1回戦いに挑むべきじゃないかなと思います。完全燃焼したとは見受けられなかったように思います」と、不完全燃焼のままリングを去るのはどうなのか、と現役を続行するべきとの考えを示した。
そして物議をかもしたバッティングについては「もう1回しっかり競技陣とも映像を確認する必要があると思いますし、僕はリングサイドにいたんですがそのシーンは目視では見られていないんですね。スローの映像で見ました。競技陣の判断は偶発的ということだったので。検証するいい機会だと思うので、しっかり検証した上でRIZINとしてのキックルールの中での見解をまた発表させていただければと思います」と、競技陣(レフェリー・ジャッジ)と検証しての見解を発表したいとした。