準備はできている。タイトルマッチを組んでもらって、勝つことに集中するだけ
──アドリアーノ・モラエスが、ゲヘ・エウスタキーオ、デメトリアス・ジョンソンを相手にタイトル防衛をし続けている理由は何だと思いますか。
「彼の強みは、やっぱりブラジル生まれで、身体的にもメンタル面でも強いというのはアドバンテージですよね。日本の地で生まれてきた僕らなんかとは、本能的な部分が違うのかと思います。そこが強みかなと。突けるかな? と思うのは、同じ人間だから、彼が悪魔に取り憑かれてスーパーパワーとか持たない限りは、同じ人間なので一発当てれば倒れるし、極められなければ、ダメージを与えて倒せると思います。そこは突けると思います。相手の心を折るみたいに競り勝つ方法もあるし、パンチでも倒せる。そこは意識していますね」
──となると、次に誰と戦いたいかと問われたら……。
「断然モラエスですね。出来ることなら、もうすぐにでもやりたいですね。まあ、もう1回挟んでくれってどうしようもなくお願いされたら、もう1試合見れるし、(モラエスが)『私は伝説のDJに勝ったから、ちょっと休ませてくれ』って言うなら、タイトル挑戦の前にもう1試合やってもいいですけど、出来ることなら早くタイトルマッチをしたいです。時間は限られているし、今はいつ試合が出来るか分からないじゃないですか。だからそこは、切にタイトルマッチをお願いしたいですね。
まあ、モラエスのこと考えれば、僕に勝てるんだったら別にやってもいい訳ですよね。それでまたファイトマネーだってもらえる訳じゃないですか。いいことしかない。ビビってないんだったら、すぐやれよって感じですね。ファイターだったら。ビビってるんですかね(笑)。(モラエスが)自信があるんだったら、そんなチャンピオンとして俺を倒せるんだったら、やってくれよって感じですよ。やってみろよって感じですよ」
──そこまで力強く、気持ちを保つモチベーションはどこから?
「自分は父として一家の大黒柱なので。あとはTRIBEのキャプテンということ。今回は、長南(亮)さんからの許しをもらって来ているので、やっぱり遊んでいるだけじゃなくて、何か持って帰らないと、という思いが強くあります。あとは、お金稼ぐためには嫌なこともやらないといけないと思うし、人より何倍もやらないといけない。それは、格闘技に対しても一緒だと思います。一般的に稼ぎたいなら普通にやっていればいいと思うんですけど、やっぱりチャンピオンになりたいとか、大社長になりたいなら、人よりやらないといけないと思うんです。なんか使命感もあるので頑張っちゃいます」
──同世代の選手のONEでの活躍は刺激になりますか。
「もちろんそうですね。秋元皓貴さんとか内藤(大樹)さんとか。競技が違うのでライバル視もしないし、同い年くらいなので彼らが勝ったら僕も嬉しいし、そこはやっぱり(日本の選手として)みんなで勝ちたいですね」
──以前、チャトリ・シットヨートンCEO兼会長から『君ならチャンピオンになれるよ』と言葉もかけられたそうですね。
「それは、頑張れる理由の一つですね。チャトリさんは僕の中で『キングダム』で言う王様。僕、本当にチャトリさんは先見の目がある方だと思うんですよ。なので、そのチャトリさんが僕にそう言ってくれるなら、自分も満足しないでどんどん強くなっていくし、今でもその言葉が心に残っています。僕はそんなに有名じゃないけど、見る人は分かってくれるので。あとは僕がチャンピオンになって、みんなが認めてくれれば良いと思っています」
【写真】LFA、Shamrock FCに参戦中のバンタム級ガレット・アームフィールドと若松。
──マッチメイカーにお願いがあると?
「アドリアーノ・モラエスはチャンピオンになって希望を与えていると思うんですよ。でも、僕が勝ってチャンピオンになって、世界中にサムライを見て欲しいです。現代にもこういうやつがいるんだ、みたいな。ONEでチャンピオンになってスターになりたいです。準備はできているので、タイトルマッチを組んでもらって、勝つことに集中するだけですね」