2021年7月4日(日)神奈川・横浜大さん橋ホール『BOM WAVE05 - Get Over The COVID-19』の対戦カード第一弾が発表された。
今大会ではBOMのトーナメント決勝を2試合と、BOMでは初となるオープンフィンガーグローブ着用によるムエタイの試合が2カード決定。
オープンフィンガーグローブムエタイ56.70kg契約3分3R(延長なし・ヒジ打ちあり)で、朝陽・PKセンチャイジム(P.K.SAENCHAI MUAYTHAI GYM)と高橋茂章(KIX)が対戦。
(写真)ROAD TO ONEでオープンフィンガーグローブ戦の経験がある朝陽。2戦とも勝利 朝陽は名高、竜哉とともに期待されるエイワ三銃士の一人で、ムエタイスタイルの2人とは違い強打が持ち味の18歳。これまでMA日本フライ級王座、ルンピニージャパン認定スーパーバンタム級王座、WBCムエタイ世界同級王座、ムエサイアム・イサーン・バンタム級王座を獲得。前戦は4月のBOMでポンチャン・Brave Gymに判定勝ちしている。
2019年9月の『Road to ONE: CENTURY』に参戦し、オープンフィンガーグローブ戦で薩摩3373を左フック一撃でKO。2020年9月、「勝ったらONEと契約」を懸けた『Road to ONE:3rd TOKYO FIGHT NIGHT』では、KING強介を判定3-0で下し、2月にONEと正式契約。立ち技部門のONEスーパーシリーズにストロー級での参戦を決めた。
高橋は元日本プロキックボクシング連盟スーパーバンタム級王者で、REBELS、J-NETWORK、BOMなどでキャリアを重ねてきた。2019年6月の『スックワンキントーン』で44ユウ・リバイバルとスックワンキントーン スーパーバンタム級王座を争ったが、判定で敗れて王座獲得ならず。
オープンフィンガーグローブ戦を2度経験している朝陽が有利か。それとも高橋がキャリアの差で老獪に立ち回るか。
今大会では女子によりオープンフィンガーグローブ戦も組まれた。伊藤紗弥(尚武会)がMIREY(HIDE GYM)とオープンフィンガーグローブムエタイ48.00kg契約3分3R(延長なし・ヒジ打ちあり)で対戦する。
伊藤はジュニアキックで数々のタイトルを獲得。ほぼ男子選手を相手に勝利を収め、あの那須川天心とも2度対戦している。2012年12月には中学2年生にしてタイでWPMF女子世界ピン級暫定王者を獲得。“天才ムエタイ少女”としてアマチュア時代から名を知られるようになり、2014年4月に国内で正式にプロデビューを果たすと、国内外の強敵を相手に快進撃を続けWPMF・WMC・WBCムエタイと女子世界王座の三冠を制覇。
2018年12月の『KNOCK OUT』で小林愛三に判定負けを喫し、以後はリングから遠ざかっていたが2019年12月の『BOM』で復活。奥脇奈々から大差の判定勝ちを収めた。しかし、2020年2月の『RISE』初参戦ではAyakaに生涯初のダウン&KO負けを喫してしまったが、今年4月の『ムエローク2021』ではムエタイルールでAyakaと対戦し、リベンジに成功。BOM女子ピン級初代王座も獲得した。戦績は19勝(4KO)4敗2分。
MIREYは日本人の父とペルー人の母を持つハーフで、2018年2月にプロデビュー。5戦目で祥子JSKを破り、J-GIRLS王座に就いた。2020年2月には奥脇奈々を破り、WMC日本王座も獲得。5月の『KNOCK OUT』ではぱんちゃん璃奈とのリベンジマッチに挑んだが、初回KO負けで返り討ちにされた。今回が再起戦。戦績は5勝4敗1分。
蹴りが主武器の伊藤がオープンフィンガーグローブでどのような試合を見せるか。首相撲がよりやりやすくなるため、ヒザ蹴り地獄に引きずり込む可能性もある。しかし、パンチはMIREYの方が得意とし、突進力もあるため番狂わせもあり得る。
また、BOMスーパーライト級(63.00kg)王座決定戦3分5R(延長あり・ヒジ打ちあり)では、健太(E.S.G.)とNOBU BRAVELY(BRAVELY GYM)が対戦。
健太は2005年にプロデビューすると、2008年5月にNJKFウェルター級王座を獲得。その後、NJKFスーパーウェルター級王座、初代Krush -70kg王座、WBCムエタイ日本ウェルター級王座を獲得。NJKFを代表する選手として『ONE Championship』など世界を舞台に戦ってきた。1年半に渡って勝ち星から遠ざかっていたが、今年2月、NKBライト級王者・高橋一眞に判定2-0で勝利して連敗脱出。6月6日の新日本キックで97戦目を迎える大ベテラン。4月のトーナメント1回戦では晃希に2RでKO勝ちしている。
NOBUはWPMF世界スーパーライト級暫定王座、WPMF日本同級王座、KOS同級王座を獲得してきた大分をベースに活動している和製ムエタイ選手。戦績は18勝15敗1分。4月のトーナメント1回戦ではKJヒロシを2RでヒジによるTKOに葬っている。
両者ともヒジを得意とするだけに、どちらが先に相手を切り裂くか。
BOMミドル級(72.50kg)王座決定戦3分5R(延長あり・ヒジ打ちあり)では、喜多村誠(ホライズン・キックボクシングジム)とJ(TSK japan)が対戦。
喜多村は大学の空手部で主将を務めたのち、伊原道場に入門して2005年7月に新日本でプロデビュー。2011年10月に第4代日本ミドル級王者となった。2015年5月にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王座にも挑戦している。2018年10月、元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者のT-98をヒジでカットし、TKO勝利。4月の1回戦では大輝・FLYSKYGYMを2Rに右ストレートでKO勝ち。
JはBOMの常連ファイターで、WMC日本スーパーウェルター級王座、ルンピニージャパン同級王座、WMCインターコンチネンタル・ミドル級王座を獲得。パンチ、ヒジを得意とし、4月の1回戦では松島勲也を延長戦の末に判定で振り切った。
なお、今大会も前回に続き新型コロナウィルス感染拡大防止のため、大さん橋ホールの指示に従い定員数50%の限定541席で行う。また、有料放送も予定している。