MMA
レポート

【BLACK COMBAT】キム・ミンウが木下カラテを右ハイTKO。大原樹理が連続ローブローを受けた末に判定負けで王座陥落、山本聖悟が1R TKO負けで戴冠ならず。駒杵崇大がフライ級王者に! 復帰ジョンファンがマルティネスとの接戦制す、宮平がヒョンミンに3R TKO負け

2024/12/28 14:12
 2024年12月28日(土)韓国・ソウルの高麗大学ファジョン体育館にて、『Black Combat 13』が開催された。大会会場では生オーケストラがオープニングを演奏した(※写真追加あり)。  日本から、大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)、山本聖悟(フリー)、駒杵崇大(FIGHT BASE 都立大)の3選手がタイトルマッチに臨み、フライ級の駒杵が王座を獲得。再三のローブローを受けた大原は判定負けで王座陥落。山本は判定負けで戴冠ならなかった。  また、メインイベントでは、木下カラテ(和術慧舟會HEARTS)がキム・ミンウ(韓国)の右ハイキックにダウンしTKO負け。宮平守太郎は3Rに失速し、TKO負けした。また、DEEPメガトン級王者のロッキー・マルティネスが、93kg契約で元ROAD FCミドル級王者チャ・ジョンファンと対戦。ジョファンが8年ぶりの復帰戦を白星で飾っている。 Black Combat 13 Black Combat YouTubeメンバーシップ14時~アンダーカード、18時30分~メインカード ▼フェザー級 5分3R〇キム・ミンウ(韓国)“コリアンモアイ”[1R 1分19秒 TKO] ※右ハイキック→パウンド×木下カラテ(和術慧舟會HEARTS)“カラテ”  キム・ミンウは元Road FCバンタム級王者で、朝倉海と1勝1敗のムン・ジェフンを相手に2勝1敗と勝ち越している。2017年4月にキム・スーチョルに判定負けも、ジェフンに一本勝ちで再起すると、2019年11月のRoad FCバンタム級王座戦では、ジャン・イクファンを延長R判定で下して戴冠を果たしている。  その後、UFCを目指し、ROAD FC王座返上後の2022年6月に『Road To UFC』バンタム級参戦も、1回戦で対戦予定のシャオ・ロン(中国)の欠場により、体重を作るも不戦勝に。続く、2022年10月の準決勝・風間敏臣戦が2年11カ月ぶりの復帰戦になるはずだったが、今度はミンウが139.5ポンドとまさかの体重超過で欠場となり、UFCへの道が断たれていた。  その後、フェザー級に階級を上げて、2024年1月の『Black Comabt10』では現UFCのユ・スヨンと対戦し、延長ラウンドにスヨンのローブローにより、ノーコンテストとなっている。  フルコンタクト空手ベースの木下は、2023年6月にRIZIN初参戦。元K-1王者の久保優太にスプリット判定で惜敗も、2024年3月のDEEPでは五明宏人との空手対決で1R KO勝利。20247月には、体重超過した前DEEPフェザー級王者・神田コウヤに判定2-1で勝利し、3連勝。しかし、9月の『RIZIN.48』でカルシャガ・ダウトベックの左ストレートに1R KO負けを喫した。  1R、中央で顔を近づける両者。サウスポー構えの木下。オーソのミンウは右インロー。木下が中央を取り、右前蹴り。ミンウの左右をバックステップでかわす。木下の左ミドルに右を合わせに行くミンウ。  さらに前後のステップから右の前蹴りの木下。しかしミンウはオーソから右から左の逆ワンツーで詰めると、そのまま歩いてスナップを効かせた右ハイ! 頭を左に下げていた木下は被弾しダウン、パウンドにレフェリーが間に入った。  試合後、ミンウは「この試合にボーナスはありますか?」とブラック代表からボーナスの言質を得ると、「まるで夢のようです。今日会場にたくさんの人が入ってドキドキしました。今後についてはコーチと話しして決めます。ありがとうございました」とコメント。  KO負けした木下もケージのなかに待たされ、マイクを向けられると「悔しいです。悔しい結果でしたが、応援してくれた方、ありがとうございました。(今後について)悔しくてあまり考えられない。今回の反省を活かして少しでも強くなれるように頑張ります」と語り、背中を支えた大沢ケンジ代表とケージを降りた。 [nextpage] ▼Black Combatミドル級選手権試合 5分3R×チェン・ウォンジュン(韓国)王者 “ホワイトベアー”[判定0-3] ※28-29×2, 27-29〇オ・イルハク(韓国)挑戦者 “キングコング”※イルハクが新王者に  1R、ともにオーソドックス構え。サウスポー構えにスイッチしてのワンツーの左を喉元に刺すイルハク。ウォンジュンの左右に組みも離れる。  イルハクの左ミドルをキャッチし、テイクダウンそのままマウントになるウォンジュンだが、足を戻したイルハク。いったん体を離し、ハーフに入って行くウォンジュン。ブレーク。細かいステップから出入りのイルハク。その入りをオーバーフックして金網背してゴングを待つウォンジュン。  2R、前蹴りから頭を下げた左右フックでウォンジュンをケージまで下げさせるイルハクは左で差して押し込み、互いに肩パンチ。  体を入れ替えたウォンジュンは左で差して崩すが、その際で投げたイルハクが上に。すぐに片ヒザ立ちになるウォンジュンの左足を両足で挟み、アゴ下に頭をつけてから崩すイルハク。  背中を着かされそうになったウォンジュンだが、左で差してから煽って足を戻すとフックガードに。いったん背中を預けて立とうとするが、バッククリンチのイルハクは上から身体で蓋をして寝かせると、マウントからパウンドも時間が無く中腰から打つと、そのスペースでウォンジュンが立ってゴング。  3R、右カーフの蹴り合いから左ボディストレートはイルハク。スイッチして右前蹴り、左インロー。そこにウォンジュンは右を狙う。オーソに戻したイルハクは左フックをヒット! 圧力を強めてシングルレッグへ。体を入れ替えたウォンジュンが押し込みブレーク。  左ジャブを当てるウォンジュン。イルハクの右をかわして左ジャブ。イルハクがサウスポー構えになって左を狙いゴング。判定3-0(29-28×2, 29-27)で“キングコング”イルハクが勝利。試合後、イルハクは「この場所に連れてきてくれてありがとう」とセコンドのコーチにベルトを巻くと、家族に感謝の言葉を述べた。また敗者は「あと2年やると言って10年経った、もう少し頑張ってよい試合が出来るように頑張ります」と語った、 [nextpage] ▼Black Combatライト級選手権試合 5分3R×大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)王者 “ジュリ”[判定0-3] ※27-29×3〇ムン・ギボム(韓国)挑戦者 “ジグソー”※ギボムが新ライト級王者に 「BLACK COMBATライト級選手権試合」。大原は2023年9月の『DEEP 115』で「DEEP&BLACK COMBATライト級ダブルタイトルマッチ」を戦い、イ・ソンハに2R スロエフストレッチで一本負け。その後、イ・ファンソンを2R TKOに下すと、2024年1月にファン・ドユンに1R KO負けを喫したが、4月のパク・ジョンホン戦で延長判定勝利。韓国にも大原の激闘を支持するファンが増えていた。そして、2024年9月の前戦で韓国でイ・ソンハと1年ぶりの再戦。2R、ニンジャチョークで一本勝ちでベルトを獲得している。  対する“ジグソー”ムン・ギボムは、ROAD FC、Angel's Fightingで活躍後、DEEPで大山釼呑助に判定勝ち後、横山京亮に判定負けで1勝1敗。その後、AFCで3連勝し、UAE Warriorsにも参戦(NC)。Double GFCで3連敗を喫したが、2024年7月の前戦『Black Combat 11』でチョ。ヤンジュンに右フックからのサッカーキックで1R TKO勝ちしている。  1R、ともにオーソドックス構え。右ストレートを見せる大原。ムンは前蹴り。上下に身体を振りながら前に出る大原に、ムンの蹴りがローブローに。再開。左ハイから入る大原は左ストレートをヒット。しかし、ムンのシングルレッグに引き出されて背中を着くとハーフガードに。  左脇に頭を突っ込みハーフから肩固めを狙うムンはマウントも、ケージを蹴って後転して立った大原。そのバックにつくムンは背後からヒザ。クラッチを切ろうとする大原に右足を差し込み、ボデイロックテイクダウンのムン。亀から立つ大原。ここは力を使うムンが後方に崩してテイクダウン。サイドになるが、ここもケージを蹴って立ち上がる大原。  首をがぶるムンを金網に押し込むが、ヒザ蹴りが再びローブローに。跪き悶絶の大原。大きなブラックの布が大原にかけられ、ドクターチェック。いったんは立ち上がった大原だが、再び座り込み。すでに10分が経過。なんと再開。大原の左ミドルを掴んだムンがダブルレッグに入りゴング。  2R、右ローから入る大原、ワンツーの右をの右で詰めるムンを、ジャブ、左ミドルで押し戻す大原。左ボディストレートのムン。大原はジャブのダブルから右を遠間から突き、右ヒザ! しかし下がらないムンは詰めてボデイロックテイクダウン。  大原の腕十字狙いからのスクランブルの立ち上がりにバッククリンチ。再びヘンゾロックで右足を差し込んで後方に倒してテイクダウン! バックを奪うと大原は亀になって立ち上がり。しかしついていき左足をかけての崩し、さらに再び右足&ボデイロックテイクダウンはムン! 下の大原はキムラスイープを狙うが、潰したムンが上からサイド、マウントに! 大原が正対してリバーサルして上でゴング。  3R、右を当てて前に出るムン。そこに右テンカオを合わせた大原は、右を当てて首相撲ヒザを連打! 押し込むムンにブレーク。ムンは右を当てると、押し戻す大原にムンの左インローが金的に。またもローブローに崩れた大原。股間を押さえ悶絶するがドクターは腰を叩いてレフェリーストップにはならず。この後のメイン・コメインに控える選手たちもアップが難しい状況だ。今回もすでに20分以上が経過している。大原としては、試合を自身では止められないルール下にあるのか。  再開。左右で詰めるムンに首相撲ヒザの大原! しかし、ムンの前進は止まらず。ワンツーの右。大原も左を返すが、右を被弾。大原の右から左は軸がブレる。組んだムンは四つ組み。左小手の大原を崩してグラウンドでバック狙いのムンを袈裟からパウンド連打の大原! 首を抜いたムンに立つ大原。さらに2度テイクダウンしたムン、大原が下のままゴング。大原の腰に氷嚢があてられる(※追記・ローブローによる減点は「1」)。  判定は3-0(29-27×3)でムンが新王者となった。ベルトを巻いたムンは「グラップリングを評価されたと思う。ローブローのせいでファンの皆には申し訳ないと思います。本能的に蹴ってしまった。どうしようもなかった。足の長い選手とやるときには。ジュリをリスペクトしている」とコメント。  続いて、ドクターチェックではなく、セコンドに肩を借りたまま大原にもインタビューが行われ、大原は「会場の皆さん、ミアネ(ごめんなさい)。もらった俺が悪かった。何て言っていいか分からないけど、試合に期待してくれた人たちに申し訳なく思います」と語り、“ジュリ”コールのなか、ケージを後にした。 [nextpage] ▼Black Combatバンタム級王座決定戦 5分3R〇キム・ジェウン(韓国)“投身”[1R 3分07秒 TKO] ※左フック→サッカーキック→鉄槌×山本聖悟(フリー)“ロックリー”※ジェウンがバンタム級王者に  キム・ジェウンはMMA14勝8敗。ONE Championshipでマーティン・ニューイェン、ケビン・ベリンゴンにKO勝ちの戦績を持つストライカーだ。2023年1月に佐藤将光に判定負けし、8月にジョン・リネカーに3R TKO負けでONEを離れ、2024年9月に『Black Combat 12』参戦。パク・サンジュンにボデイロックテイクダウンしバックマウントからのパウンドで3R TKO勝ちしている。  2019年にROAD FC 2019 KO AWARDに選出された山本は、2023年2月にBLACK COMBAT初参戦。キム・ジョンフンに2R TKO負けも、以降はイ・ソンウォン、 イ・ソンチョル、パク・ソンジュン相手に3連勝。  2024年11月の前戦『 RIZIN LANDMARK 10』ではアラン“ヒロ”ヤマニハに2R リアネイキドチョークで一本負けを喫した。前日計量では、これまで舌戦を仕掛け続けてきたジェウンと山本が火花を散らしている。  コールに中央に歩み、ジェウンに中指を突き立てた山本。ジェウンはフィストバンプにはつきあわず。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るジェウンの左に跳びヒザを狙う山本。左ジャブ。追うジェウンはワンツーの右を伸ばす。右にまたもヒザを狙う山本。ジェウンは右から左の飛び込みで、山本がダウン! 金網背に立ち上がり、スタンドへ戻す。  右カーフのジェウン、山本は跳びヒザ。ジェウンは右から左フック。ジャブをヒット。山本も右カーフを返すと、前進に前手がアイポークに。再開。  右から左の蹴りの山本にまたも左を当てるジェウン! 山本は左が見えていないか。再び左フックを当てて金網まで詰めて左ハイのジェウンは、またも近い距離で左フックを当ててダウンした山本にサッカーキック! 頭を抱えてうずくまる山本に鉄槌連打で、レフェリーが間に入った。  試合後、ジェウンは「死ぬかと思った、チームメイトがいなければできなかった」とコメント。TKO負けした山本にもマイクが渡され、「敗者にマイクは無いので何も言うことはないです。終わり」と語り、ケージを降りた。 [nextpage] ▼Black Combatフライ級王座決定戦 5分3R×ユン・ホヨン(韓国)“バングァン”[3R 2分21秒 腕十字]〇駒杵崇大(FIGHT BASE 都立大)“タンク”※駒杵がフライ級王者に 「Black Combatフライ級王座決定戦」。  MMA6勝3敗1分のユン・ホユンは、2016年からZSTに参戦し、伊藤盛一郎に2R ギロチンチョークで敗れたものの、ROAD FCで再起後、ZSTで田村淳とドロー。以降は4連勝中だ。今回対戦する駒杵に1R KO勝ちしているキム・ソンウンを2024年3月に判定で下すと、7月にはWFLで神酒龍一にTKO勝ちの戦績を持つフェン・タンハオにも判定勝ちしている。  対する駒杵は、MMA15勝5敗。DEEPで4連勝後の2024年1月に『Black Combat』初参戦もキム・ソンウンの下からの蹴り上げで悪夢のKO負け。6月のBC2戦目でキム・ジョホンを1R アメリカーナに極めて再起を飾っている。  1R、サウスポー構えのユンに、オーソドックス構えの駒杵。左インローから入るユン。3発。さらに右ジャブも、駒杵はシングルレッグから上組みにして首根毛テイクダウン。バックに回らせずにハーフで胸を合わせるが、ユンは足を戻して立ち上がり。その際ですぐに再びテイクダウンした駒杵だが、ユンもすぐに立ち上がる。  右で差すユンを足払いでテイクダウンを奪う駒杵はニアマウントも、足を戻して立つユン。ついていく駒杵は右で差して払い腰テイクダウン! サイドを奪うとユウはハーフ、そしてフルガードに戻して駒杵の上体を立てた瞬間に立ち上がり。なおも大内刈テイクダウンを奪う駒杵。ケージ背にするユンを足技で崩すが、その都度ユンは金網使い立つ。  2R、オーソドックス構えになるユン。駒杵は頭を振ってダブルレッグでドライブして押し込み。互いにヒザ蹴りから駒杵大内、小内刈を仕掛けてテイクダウン。押さえ込まれる前にすぐに立つユンに、大内刈も残すユン。ブレーク。  左前手フックで前に出る駒杵。ユンも左を突くが、そこで組んだ駒杵が左で差して強引に投げを狙うが残すユンは金網背にディフェンス。右で差して小外がけで駒杵を崩すと、駒杵の左差しの強引な払い腰を潰して上に。  フルガードで背中を着いた駒杵。ギロチンチョークも狙いながら、首抜き、ジャンピングの踏みつけのユンをかわして立ち上がり。組んで小外狙いのユンを崩してゴング。  3R、左インローを当てるユン。駒杵のヒザ着きダブルレッグを差し上げるが、駒杵はユンを四つから回して崩す。立ち上がりが速いユン。左で差して回してテイクダウンを奪うと、駒杵は立ち上がりより下からのサブミッション狙い。キムラクラッチから腕十字狙いも、外したユンが逆に腕十字へ。すぐに上体を起こした駒杵に、ユンは左で差して投げに。  これを潰した駒杵は、SBの白川vs.奥山と同じように残った左腕を逃さず、裏十字から右足も顔にかけて仰向けにさせるとユンがタップしたように見えたが、レフェリーが気付かず、そのままさらに絞って腕十字でタップを奪った。  試合後、駒杵は「前回の忘れ物を取りに来た感じですね。めっちゃプレッシャーはありましたけど、無事(一本)取れてよかったです。ユン選手は僕のことを研究していて、いままでやってきた選手よりワンランク強いと感じました。ほんとうは“初代”が良かった。(キム・ソンウンとの再戦は?)やれるんであれば再戦でやり返したいと思っているので、全然、準備していてください。もっと強い選手に来てもらって僕の首を狙ってもらえれば、僕の首も強くなるのでどんどん来てください。夢と娘には“ちゃんとベルトを獲って来い。獲れなければ帰ってくるな”と言われていたので良かったです」と笑顔で語った。  また、敗者のユンは「緊張していました。テイクダウンから立ってスタミナを奪おうとしましたがうまく倒されました。 (今後について問われ)この旅はとても素晴らしかった。自分を覚えてくれてる選手が多くて満足しています。またタイトルから遠ざかってしまった。もう続ける気力は無いかもしれません。ここで辞めた方がいいかもしれません。選手としての私を覚えていてください」と涙ながらに語り引退を示唆。家族、兄弟たちへの感謝の言葉を述べた。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇チェ・ジュンソ(韓国)[判定3-0] ※29-27×3×ジン・テホ(韓国)  テホは、Double GFGでキム・ハンソルに勝利しウェルター級王者となった後、ONE Championshipに参戦。アギラン・タニにキムラで一本勝ち後、ヴァミール・ダ・シウバ、手塚裕之に一本負けで2024年9月に『Black Combat 12』に参戦。キム・ユルにスプリット判定勝ちで再起を飾っている。  対するチェ・ジュンソは、2023年9月の『DEEP×Black Combat』で当時のDEEPウェルター級王者だった鈴木槙吾を右ストレートで1R KO。2024年3月の前戦で、今大会のミドル級王座戦に出場するオ・イルハクに1R TKO負け。今回、ウェルター級でテホと戦う。  1R、ともにオーソドックス構え。先に組んだテホは押し込みクリンチボクシングも、ジュンソはヒザ突き離れる。長い右を伸ばすテホ。ジュンソも左ジャブ、右トーのテホにジュンソも右ロー。テホは左右で詰めて組みのプレッシャーから右ボディ、ジュンソの大きな右をかわしてケージ背に体を入れ替え。しかし、ニンジャチョーク狙いのテホから首抜き、シングルレッグテイクダウンはジュンソ。下のテホはクローズドガード。ジュンソはパウンド打ち離れてスタンド勝負を望む。  2R、左右ロー、ジャブはジュンソ。圧力かけるテホはダブルレッグへ。両足を広げたジュンソに左ヒザ打つテホだが、ローブローに。悶絶して倒れるジュンソだが中断後、立ち上がる。  右ローのジュンソ。テホのジャブからの詰めにシングルレッグ&小外がけテイクダウン。すぐに立つテホにバッククリンチから細かいヒザ。中腰のテホは正対狙いからキムラクラッチで体を入れ替えると、ジュンソもシングルレッグテイクダウン。立つテホはキムラを解いて左右で詰めてゴング。  3R、右ローのジュンソ。テホはその打ち終わりに組もうとするが、差し上げるジュンソはヒザ突き。しかし再びテホのヒザがローブローに。中断後、再開もみたび左インローが金的に。再開。  足を触るフェイントのジュンソにテホはシングルレッグテイクダウンからすぐにバックにつき、引き込み両足フック。しかし腰をずらし正対したジュンソが上に!  フルガードのテホは、下からケージを蹴って頭をマット側にするが、上のジュンソは送り手を背中ごしに掴みパウンド狙い。そのスペースで蹴り上げ立つテホは左右で前進もゴング。判定は3-0(29-27×3)でジュンソが勝利。「長いトンネルにいたときに顔を上げたら、私は1人じゃないと知りました。コーチ、チームのみんな、そしてファンのみなさん、ありがとうございました」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇パク・オジン(韓国)[判定3-0] ※30-27×3×ジョン・ハングク(韓国) “ヤングボス”ことパク・オジンは、2024年9月の『Black Combat 12』で元Road FCライト級王者で元UFCファイターのナム・ウィチョルに初回TKO勝ち。8勝1敗1分中、4つのKO勝ちと3つの一本勝ちを誇る。 “キャプテンコリア”ことジョン・ハングクは、Double GFCとZeus FCのライト級王者で、2024年の5月にGLADIATORで田中有にカーフスライサーを極めるも、体重超過でノーコンテスト。9月のBLACK COMBATではキム・ジョンキュンに内ヒールで一本勝ちしている。  1R、ガードを固めて前に出るハングクは右。オジンはダブルレッグテイクダウンで立ち際にバックに。横回転するハングクは得意の足関節に入るが、オジンもヒザを曲げ50/50。左足を内ヒールを狙うハングクに片手でパウンドするオジン。互いに座りブレークに。  ジャブから右ローのオジン。さらにシングルレッグへ。差し上げるハングクに離れるオジンは右ロー! さらに走り込んでシングルレッグテイクダウン! ハングクの下からのロールを切り、サイドバックでパウンド。さらに両足を差しいれてリアネイキドチョーク狙いも、ローリングして離れるハングク。スタンド。右ローのオジンは、ガード上に左右を打ち込む。  2R、前手の左フック、右フックで前に出るハングクの頭が下がったところに首相撲ヒザ、さらに寝技に構わずシングルレッグテイクダウンのオジン。ハングクは横回転から足関節狙いのトランジションで立ち上がり。  ワンツーでケージまで詰めるオジンはシングルレッグで押し込み。ハングクの体の入れ替え際にサイドスープレックス。投げられたハングクは下から足関節狙いも、ヒザを曲げて潰してサイドバック。ハングクの立ち際をテイクダウン。またも立つと右ヒジを突く。  オジンのシングルレッグを切ったハングクは再び足関節もオジンが足を抜き、スタンドで左右で詰めたところでゴング。  3R、中央に出るハングクにシングルレッグはオジン。それをがぶろうとするハングクに、オジンは後転スイープからすかさずバックへ!  立つハングクの前転足関節狙いを潰してダブルレッグを中央側に向けてテイクダウン。ハングクは下から草刈と蹴り上げで立ち上がるも、すぐについていくオジンは首相撲ヒザ。さらにシングルレッグテイクダウンからバック奪取し、4の字ロック。ハングクの動きに解除して立ち上がりにすぐにシングルレッグテイクダウン。  ここは離れて立ったハングクはワンツーの右を金網に詰めて当てるが、潜るオジンはすぐにシングルレッグテイクダウン。ハングクの足関節をかわしてスタンドに戻りゴング。判定はフルマークの3-0(30-27×3)でオジンが6連勝をマークした。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇イ・ドギョム(韓国)“ワイルドリング”[1R 2分13秒 KO] ※右ストレート×ファン・ドヨン(韓国)“サクラ”  ともにオーソドックス構え。左右ローのサクラ。ドギョムも右ロー。ワンツーはサクラが裁く。後ろ蹴りも突くドギョムの前進に、サクラは左で腰を落とさせると、さらに左ヒザ、右をヒット!  首相撲ヒザも被弾したドギョムは金網に詰まり、さらに右を被弾しながらも左を返し、サクラの右に踏み込んでのカウンターの右ストレート! ダウン奪いパウンド。逆転KO勝ち。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R〇チャ・ジョンファン(韓国)[判定3-0]×ロッキー・マルティネス(グアム)  93kg契約でメガトン級から別人のように絞ったマルチネス。ジョンファンのセコンドにはRIZINで活躍のキム・ギョンピョがつく。  1R、ともにオーソドックス構え。マルティネスの右ローをかわしたジョンファンは右をヒット。マルティネスの組みをかわして、左ジャブを当てる。組んでクリンチボクシングはマルティネス。中に詰めて近い距離で連打する。  ブロッキングのジョンファンは間合いを外してインローも、マルティネスは左右で詰めてケージに押し込み。ジョンファンは右後ろ蹴りを腹に突くが、効いてないとアピールのマルティネスが前に出て左をヒット! しかし、ジョンファンも右を当て返して前に。右はいをかすめる。  左ジャブでマルティネスの顔面を赤くさせるジョンファン。マルティネスのダーティボクシングに右ヒザを突き、右ストレートも入れてゴング。ジョンファンのラウンドに。  2R、ワンツーの連打でケージに詰めて押し込むマルティネス。体を入れ替え、剥がすジョンファンをすぐに詰めて左右フックの左を当てるマルティネス。ジョンファンは左ジャブをこつこつ突き。右カーフも。マルティネスの手数が落ちたところにジャブの刺し合い。マルティネスもジョンファンの入りにワンツー。右をかぶせるジョンファンはジャブダブルから右ストレート。マルティネスも右ロー、左ジャブ、アゴを突き出してみせるジョンファンだが、ゴングに自陣で尻を着いて座る。一進一退の2Rに。  3R、マルティネスの4連打をブロッキングのジョンファン。マルティネスの左足払いにバランスを崩し尻餅も、下から草刈でマルティネスにも尻餅を着かせて互いに立ち上がる。  ジャブの数が多いジョンファン。マルティネスの連打にワンツーの右。そこから組んで小外がけも残すマルティネスは突き放す。  左アッパーを突くジョンファン。マルティネスも左から右フックをヒット。ジョンファンのジャブに打って来い、「ハッ」と声を挙げながら迎え撃ち、右アッパー! 被弾が多くなるジョンファンの顔が腫れる。  クリンチボクシングのマルティネスを右で押し返したジョンファンだが、マルティネスが左右連打で押し戻し、ジョンファンの右ハイも潰して左右ラッシュでゴング。マルティネスのラウンドに。  判定は3-0(29-28×2, 30-27)でジョンファンが勝利。元Road FCミドル級王者のチャ・ジョンファンは8年振り復帰戦勝利に3人の娘と妻、ギョンピユらチームメイトに感謝の言葉を述べた。敗れたマルティネスは「勝てたと思ったけどこれも試合だ。(20kg減量で)すごい痩せたけどまだ出来る。いまは少し休みたい」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R×宮平守太郎(トイカツ道場)[3R 4分13秒 TKO]〇ジ・ヒョンミン(韓国)  1R、サウスポー構えのヒョンミンは左ハイから。オーソの宮平は圧力をかけると、ヒョンミンはインロー。宮平は右を突いて右差しで押し込み。クラッチして小外がけテイクダウン。すぐに右にパスして右ヒザ。徐々にヒョンミンを寝かせると、立ち際に足をかけるが着地しバッククリンチ。  背後の宮平にアームロック狙いから正対したヒョンミン。右差しで押し込む宮平は、再び小外がけテイクダウン! フルガードのヒョンミンをケージに押し込み、上体を離して立ち際にサッカーキックを狙うもヒョンミンが立ってゴング。  2R、左ミドルハイを繰り出すヒョンミンは左ストレートの飛び込み。かわす宮平はそこに右を合わせる。左インローのヒョンミンに右を突いてケージに押し込む宮平。右差し四つからみたび小外がけで崩すが、ここは残したヒョンミンが体を入れ替え、細かいヒザ。  突き放した宮平にヒョンミンは左。しかし宮平の右から左で押し返し、ヒョンミンの押し込みを突き放し、ヒョンミンの左の打ち替りにワンツー、さらに蹴り終わりに右を突き前へ! 下がったヒョンミンも左アッパーを返し、ケージ背にするが、左を突き、宮平の打ち返しに組み。押し込み離れると左ハイ。ブロッキングの宮平の右もヒョンミンはかわす。  3R、左インローで宮平を崩すヒョンミンに、詰める宮平は組みを選択。四つで互いに体を入れ替えるもヒョンミンのヒザがローブローに。中断、再開。  ワンツーの左を当てたヒョンミンの前進に組んで四つでクラッチの宮平だが押し込まれる。突き放した宮平にスーパーマンパンチを狙うヒョンミン。宮平は左ジャブを返し、さらにヒョンミンの前進にカウンターの左ジャブで腰を落とさせる。  追う宮平はダブルレッグからボディロック&小外がけでテイクダウン! はーふからヒョンミンの右足を束ね、立ち際にバック狙いも組ませないヒョンミンが立ち上がり前に。宮平の右に左を合わせたヒョンミン! ダウンした宮平にヒョンミンは左フックを当ててダウンを奪いパウンド。レフェリーが間に入った。宮平は鼻から出血。ヒョンミンがTKO勝ち。  試合後、ヒョンミンは、背中を痛めていたことを明かし、フェザー級チャンピオンを目指すと語った。宮平は、「プロデビューで3Rは初めてで、まだまだ自分が弱かった。負けちゃったけど、相手は強かったし、悔しかった。もう1回、チャンスをください」と語った。 [nextpage] ▼SPアンダーグラウンドマッチ 〇パク・ウォンシク(韓国)[3R終了時 TKO]×キム・ナムシン(韓国)  1R、ともにオーソドックス構え。横を向いて回るウォンシク。ナムシンは右で追い、中央を指す。サウスポー構えにスイッチのナムシンに右ハイを狙ったウォンシク。ナムシンの右の飛び込みをかわして左ジャブ、右ストレート。しかしナムシンは左右で前に。そこに右ストレート合わせるウォンシク。  2R、サウスポー構えから入るナムシン。ウォンシクはまたもその入りに右。さらに右カーフを当てる。左右を振り回すナムシンに下がりながらも右ストレート、間合いを詰めると左右ラッシュにウォンシクはガードを固める。  3R、右カーフを効かせたウォンシク! さらに右カーフ。詰めるナムシンの脇を潜る。ナムシンは左前手フックから返しの右に繋ぎ連打も、体を入れ替えるウォンシク。ナムシンの大振りをかわして右、さらに右に出ての左フック! ナムシンは右目を押さえる。4Rもナムシンは続行不可能。ウォンシクのTKO勝ちに。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.336
2025年1月23日発売
巻頭は再びW王者となったサトシ&クレベル。特集2024年ベスト&2025期待の選手では、平良達郎、堀口恭司、福田龍彌、桜庭大世、海人×吉成名高、朝久泰央×大久保琉唯。3.23 ONE 武尊、ロッタン、若松佑弥、DJ分析も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント