武尊が頂点に君臨するスーパー・フェザー級に江川が殴り込み、転向第一戦で武尊の盟友・大岩と対戦する
2021年2021年7月17日（土）福岡国際センター『ECO信頼サービス株式会社PRESENTS K-1 WORLD GP 2021 JAPAN～ライト級タイトルマッチ』の記者会見が6月2日（水）都内にて行われた。
スーパーファイトのK-1スーパー・フェザー級3分3R延長1Rで、第3代K-1 WORLD GPフェザー級王者・江川優生（POWER OF DREAM）vs大岩龍矢（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST）が決定。
江川は2013年10月に高校生でプロデビュー。高いボクシングスキルを武器に連勝を重ね、2019年1月にKrushフェザー級王座を奪取。6月には初防衛を果たし、11月の第3代K-1フェザー級王座決定トーナメントでは3試合連続初回KOで王座に就いた。「K-1 AWARDS 2019」ではMVPにも輝いている。
怪我のため12月の武尊とのエキシビションマッチ以来試合から遠ざかり、2020年9月のK-1で椿原龍矢とノンタイトルマッチで復帰戦を行ったが、まさかの判定負け。今年3月、王座を懸けての再戦でも延長R判定で敗れて王座を失った。戦績は14勝（10KO）5敗1分。今回からスーパー・フェザー級に階級を上げて再起を誓う。
大岩は幼少期に空手を学び、中学・高校時代はラグビーで活躍して愛知県代表にも選ばれたアスリート。大学在学中にキックボクシングを始め、卒業後にプロデビュー。重いパンチを武器にスタウロス・エグザコスティディスと芦澤竜誠に勝利。しかし、2020年7月にKrushスーパー・フェザー級王者レオナ・ペタス、11月のK-1福岡大会で朝久裕貴にも敗れて連敗。今年3月のKrushで山本直樹にKO勝ちして再起を果たした。戦績は19勝（7KO）8敗。
江川は「スーパー・フェザー級転向一発目で、最高の相手を用意してくれてありがとうございます。激戦区に来たからにはトップを喰ってやるつもりで来ているので、今後楽しみにしていてください」と、大岩の盟友でもあるK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者の武尊を“喰う”と威勢のいいコメント。
大岩は「さっきまで合宿に行っていて、ダッシュでここへ来ました。頭が回らないし、足も震えています(笑)。K-1に戻って来たぞってのが一番ですね。前回の試合でインパクトを残して、K-1に戻るって感じでやってきたので嬉しいです。福岡はめちゃ好きなのでそこで試合できるのが楽しみです」と、再びK-1のリングに上がることを喜ぶ。
新天地となるスーパー・フェザー級で江川は「スパーリングも階級が上の選手としかやってこなかったので対応は問題ない。フィジカルがどこまで通用するか自分の中でも楽しみです」と、技術的には問題ないという。
あえて武尊の名前を出さなかったのは「この階級でトップと言ったら武尊選手しかいないので、今はまだ言えることは何もないですが、そこは目標とするところです。結果次第で名前も少しずつ出していけたら。転向一発目で名前を出すのは失礼なので結果を出してから出したいと思います」と説明した。
大岩は江川の印象を聞かれると「江川選手はめちゃくちゃ強いです」と言いつつも、「けど、僕は弱点を知っている」という。周囲が固唾を飲む中、大岩は「江川選手は“龍矢”って名前に弱い。龍矢に連敗しているので3連敗をつけたいと思います。そういうメンタルでいこうかなと思います」と、椿原龍矢と同じ名前という偶然を引っ掛けたジョーク。
これには会見場がドッと笑いに包まれ、してやったりの表情の大岩。「合宿中、ずっと考えていました」と用意したネタだったと笑った。これには対戦相手の江川も思わず吹き出していた。
合宿というのは「自分は試合が決まると試合2カ月前から走り込み合宿をやっていて。まずは体力を付けて自信をつけます」と、この試合に備えての合宿だったと言い、「スーパー・フェザー級には強い選手がたくさんいるし、甘くないぞってことを教えたい。一発目で自分というのは最高のカードだと思います」と、スーパー・フェザー級の層の厚さを江川に教えてやるとした。
江川も大岩を「男気溢れるスタイルが好きで、それに負けないようにと気合いが入っています。タフさを技術でカバーして倒せれば一番ですが、まずは負けないように頑張ります」と、いい相手になったと認めている。
（写真）2019年12月に武尊とエキシビションマッチで拳を交えている江川。激しい打ち合いを見せた
そして「いつも通りに、みんなに思われている江川のファイトスタイルを貫いて、やっぱり江川はこうだと思われるファイトスタイルを見せたいですね」と、階級を上げてもファイトスタイルは変わらないとした。
また、椿原について思い残すことはないのかと聞かれると、「もう言うことはないです。言いたいことはもう全て言いました」ともう過去のことだ、と話した。
