ONE: FULL BLAST
2021年5月28日(金)配信
▼バンタム級 ムエタイ 3分3R〇セーマペッチ・フェアテックス(タイ)[1R 2分07秒 KO]×クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)
セーマペッチは7チャンネルTVマッチを主戦場とし、2017年頃からは海外選手との戦いが主流となる。ONEには2018年7月から参戦。2019年11月にONE Super Seriesムエタイ世界バンタム級タイトルにも挑戦したが王者ノンオーに4RでKO負け。2020年のバンタム級(※65.8kg)ムエタイトーナメント準決勝でロートレックを判定2-0で降したが、怪我により決勝戦を欠場。代わってロートレックが敗者復活で決勝へ進出し、クラップダムを判定3-0で破って優勝したという経緯がある。
クラップダムも7チャンネルTVマッチ出身。サウスポーのファイタータイプで、左ストレートを決め技とする元ルンピニー2階級制覇王者。2018年にはプロムエタイ協会ライト級王者の肩書を引っ提げて初来日。REBELSのリングで梅野源治とルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦を争い、4Rに強打で梅野を2度ダウンさせてのTKO勝利を収め、日本のムエタイファンにも強烈なインパクトを残した。前回は2020年12月にルンピニースタジアム生誕記念興行で2Rに左フックでKO勝ちを収めている。
勝者が次のムエタイ世界バンタム級王座に挑戦すると見られている一戦だ。
1R、サウスポー同士。まずは低い前蹴り、ジャブで様子を見る両者。しばらくしてレフェリーがアグレッシブを促す。それでもなかなか仕掛けない両者だったが、クラップラムに左ローにセーマペッチが左ストレートを返し、この一撃がレバーにグサリ。
ボディ一発でKOという衝撃的な決着で、セーマペッチがKO勝ち。王者ノンオーへの挑戦をアピールした。
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▼フライ級 5分3R○シェ・ウェイ(中国)[2R 5分00秒 TKO]×カンタラージ・アガーサ(インド)
1R、遠間はサウスポー構えのウェイ。アガーサはシングルレッグもウェイは右で差し上げ押し込む。しかし、首投げでテイクダウンするアガーサ! ウェイは金網背に立ち上がると、アガーサは再び首投げで強引に投げる。
しかし、ここもすぐに立ち上がるウェイ。シングルレッグで力を使うアガーサ。軸足のかかとも手繰りに行くが、頭を押さえて切るウェイ! オーソで圧力をかけると左から右! さらにサウスポー構えから左ミドル! 左ヒザを突いてゴング。
2R、右カーフキックを当てるウェイ! サウスポー構えにスイッチすると前足にシングルレッグのアガーサを足を後方に飛ばして切る。左ミドルを当てるウェイは右ヒジも狙う。左ボディストレート、さらに右カーフキックでアガーサをこかす。
アガーサの低いシングルレッグを再三切るウェイ。ワンツーのウェイにカウンターのシングルレッグはアガーサ。しかし持たれた片足を外に出して、片足で立つウェイ。ブレーク。左跳びヒザで飛び込むウェイは、近距離で右ヒジも振り、アガーサの頭から出血を誘う。
3R、椅子から立たないアガーサ。レフェリーが続行不可能を確認。TKOがアナウンスされた。2020年1月にキンガッドには判定負けしたウェイだが、2020年12月にチャン・ロサナに3R TKO勝ち、アガーサにもTKO勝ちで2連勝をマークした。
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▼ウェルター級 キックボクシング 3分3R○マイルス・シムソン(オランダ/スリナム)[判定3-0]×サンティーノ・ファーベーク(オランダ)
ファーベークは2018・2019WFL(ワールドファイティングリーグ)-86kg王者で、37勝14敗3分の戦績を持つ。アーネスト・ホーストの弟子で2018年12月の『HOOST CUP』に来日、ジュリオ・モリに左ストレートで初回KO勝ちしている。ONEには2019年9月に初参戦し、ファン・セルバンテスに判定勝ち。
シムソンは『GLORY』に参戦して1勝2敗だが、65勝14敗という戦績を持つ。両者は昨年3月に対戦が決まっていたが、新型コロナウイルスの影響により延期、今回実現することになった。
1R、前に出るのはファーベーク。シムソンはスイッチを繰り返しながら、前蹴りと左ミドルでファーベークを押し戻す。サウスポーからの左ミドルを何度もヒットさせるシムソン。ファーベークはワンツーと左右ローだが、シムソンのテンカオと右ボディでボディを攻められる。
2R、前蹴りと左ミドルで距離を取りたいシムソンに、ファーベークは接近してパンチをまとめる。右オーバーハンドを同時に繰り出す場面が見られ、このラウンドは前に出ていくシムソン。右ローをしっかり当てながら、パンチ、蹴り、ヒザでボディを攻めていく。ファーベークはやや疲れが見え始めた。
3R、ファーベークがワンツーからヒザを突き上げたところ、ローブローになって試合は中断。再開後、もファーベークが細かいコンビネーションからロー、ヒザにつなぐ。シムソンは顔面のガードは固いが左ボディを打たれ、ローを蹴られる。息が荒いシムソンだが、左顔面前蹴りをクリーンヒットさせてファーベークをのけぞらせる。そして薙ぎ払うような左右フック。
逆転されそうになりながら、最後に追い上げたシムソンがファーベークを判定3-0に振り切った。
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▼フェザー級 5分3R○エドワード・ケリー(フィリピン)[判定2-1]×アフメド・ファレス(エジプト)
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▼キャッチウェイト(57.7kg)5分3R○アンソニー・ドゥ(米国)[2R 3分55秒 三角絞め]×リャン・フイ(中国)
ドゥはBellatorで1勝1敗。日本では2016年9月のVTJで澤田龍人に一本負けも、2018年11月のPANCRASEで八田亮に3R TKO勝ちしている。2019年8月に「ONE Warrior Series 7」でリト・アディワンに判定負け以来の試合となる。フイの前戦は2020年12月にONEで仙三に判定負け。
1R、ともにオーソドックス構え。左ローを打ってバランスを崩して尻もちをついたフイ。起き上りながらシングルレッグテイクダウン。
クローズドガードのドゥは、足を開きヒップスローから右手を右腕で巻き込んでリバーサル。そのままマウントを奪うと、亀になるフイにバックを奪い、ボディトライアングルからリアネイキドチョークを狙う。正対したフイがサイドを奪うが、立ち上がるドゥ。
フイはボディロックテイクダウン。ハーフからパウンドも、腰を切ったドゥは、フルガードに戻し腕十字へ。腕を抜いたフイが立ち上がり、ゴング。
2R、右ローのドゥは左ボディ、右アッパーも。ジャブの刺し合い、右フックを当てるフイ! ドゥはジャブのダブルから右ストレート! 左ジャブを返すフイは左フック!
さらにシングルレッグテイクダウン。しかし、そこにドゥは下から三角絞め。フイの左足も手繰り、絞め落とした。