2021年5月30日(日)神奈川・横浜武道館『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~K-1バンタム級日本最強決定トーナメント~』にて行われる「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」。
同大会をLIVE配信するABEMAでゲスト解説を務める元K-1世界王者の魔裟斗が、K-1公式サイトにて同トーナメントの優勝者予想をしている。
まず注目選手を聞かれた魔裟斗は「記者会見を見て8選手が並んだ時に、壬生狼一輝がぱっと目についたんですよね。一番雰囲気を持っている感じがしました。ふんどし姿だからじゃなくて(笑)、顔を見た感じで。(資料の壬生狼の写真を見ながら)彼は髪型がパンチパーマなんですか? 19歳の割には今時じゃないですよね(笑)。福岡出身で東京に出てくるわけじゃなくて静岡のジムに行くというのも個性的で」と、Krushバンタム級王者・壬生狼一輝(力道場静岡)の名をあげた。
「で、どんな選手か調べたら10戦10勝の負けなしでKrushのチャンピオンということで、戦績的にも8選手の中で一番じゃないかなと思います。そのほかの選手で言うと…格闘代理戦争の頃から知っている松本日向。彼は回転力と手数の選手で、唯一の敗戦が壬生狼ですよね。あとは池田幸司。彼は身体も大きくて懐が深いので、対戦相手からするとやりにくいだろうなと思います。試合を見ていて一発もあるんじゃないかなと思います」
そして展開予想では「大村修輝、壬生狼、松本、池田が準決勝に勝ち上がって、壬生狼と池田の決勝になるんじゃないかなと思います。あえて決勝のカードを予想するのであれば、ですけどね」と、壬生狼と池田幸司(ReBORN経堂/K-1カレッジ2019 -55kg王者)の決勝戦を予想。そしてその勝者は「「僕は壬生狼かなと思います。ただ池田はトーナメントのなかで一番身体が大きくてフィジカルも強いですからね……予想は難しいです(笑)。トーナメント全体を通して言えば、こうやって若い選手が勝って時代が変わると楽しみが増えてきますよね」と、難しいとしながらも壬生狼だと答えた。
今回のトーナメントを見て、自身のK-1でのキャリアが本格的にスタートした2002年の『K-1 WORLD MAX』日本トーナメントを思い出す、とした魔裟斗。
(写真)22歳の魔裟斗と23歳の小比類巻で争われた第1回K-1 WORLD MAX日本トーナメント決勝戦「あの時の僕は22歳でトーナメントでは最年少だったんですよね。一歳上にコヒ(小比類巻貴之)がいて、他の選手もみんなタイトルを持っていて日本一を決める大会だったと思います。あの時も世間的にはみんな無名の選手たちでしたからね。そこで誰が勝ち上がるか? というトーナメントで、勝った選手がスターになる切符を手に入れる、世界と戦う選手になっていく…そういう部分で、今回のトーナメントと1回目のK-1MAXの日本トーナメントは一緒だと思います。もうすぐ武尊も30歳で、20代前半から今のK-1をずっと引っ張って来て。あと数年で今のK-1も世代が変わっていくのかなと。その時に向けて新しいスターを創っていく大会になると思います」と重ね合わせた。
(写真)22歳でK-1日本トーナメント初優勝した魔裟斗 トーナメントに出場する選手たちには「びっくりするくらいキツいと思ってリングに上がれ、と。僕も一回目のトーナメントは本当にキツくて。1日3試合フルでやるつもりで練習もやっていたし、3分3R×3試合=9Rくらい楽勝だろうと思っていたんですけど、試合と練習は全然違いました。試合になると練習で使わない力も使うし、消耗も違うんですよ。だからむちゃくちゃ疲れましたね。あとは1日3試合になると怪我もある。僕もあの時は試合前の練習で鼻が折れていたし、決勝は僕もコヒもお互い鼻が折れて戦ってましたから(苦笑)」とのアドバイスも。
また、「僕も若い頃は勝つのは当たり前、いかに倒して勝つか? もう一回見たいと思ってもらえる試合するかどうか? が大事だと思っていました。もし僕が外国で試合をしていたら、勝つだけでいいと思っていたかもしれないです。でも日本で戦って、日本でスターになりたいなら、見ている人たちに『もう一回見たい』と思わせる面白い試合をしなければいけないと思います」ともアドバイスしている。