菅原を「パンチで倒す」と気合いが入ったMIO (C)K-1
2021年5月23日(日)東京・大田区総合体育館『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN』にて、スーパーファイトのK-1女子アトム級(-45kg)3分3R延長1Rで、Krush女子アトム級王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と対戦する元シュートボクシング日本女子ミニマム級王者MIO(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が4日(火・祝)神奈川の所属ジムで公開練習を行った。
MIOはシュートボクシング女子軽量級のエースとして活躍したが、2019年7月に突如シュートボクシングからの引退を発表。同年8月24日にK-1電撃参戦を表明し、2020年9月のK-1大阪大会でK-1デビュー戦を行ったが、高梨knuckle美穂に判定3-0で敗れた。今年3月、2戦目でボクシング&キックボクシングで15戦無敗だった元プロボクシングWBO女子世界ミニフライ級王者・山田真子からダウンを奪って初黒星を付けている。戦績は39勝(4KO)5敗。
公開練習ではKRESTの渡辺雅和代表の持つミットにパンチを叩き込み、顔面からボディにつなぐコンビネーションを何度も披露。元ボクシング世界王者の山田からダウンを奪ったパンチにさらに自信をつけていることを示した。
そこから2カ月足らず、K-1に連続参戦になるMIOは「前回の試合が終わって、そのまま追い込みに入ったので、ずっと追い込めていて体調はいいです。すごく充実した毎日を送っています」と話す。
今回の一戦はK-1女子の注目選手同士の対戦とあって、発表された時点から大きな話題となっている。
「実際、反響は大きかったです。菅原選手は華があって、今かなり波に乗ってる子だし、このまま私がやられちゃうと、そのままいい波に乗ってガーンと行っちゃうと思うので、意地でも止めたいと思います」と対抗心を露わにした。
ちょうど公開練習の前日、その対抗心が意外なところで表れたひと幕があった。菅原が人気回転寿司のチェーン店での食後、食べた皿を積み上げた写真をSNSにアップしたところ、MIOも同じチェーン店での画像をアップしたのだ。しかも積まれた皿の数は菅原を超えていた。
「あれは狙いました(笑)。たまに彼女のSNSが流れてきて、見ていてちょっとイラッとしたので『対抗しよう』と思って、やり返しました(笑)」と、やはり対抗心を燃やしての行動であったことを告白。しかし試合を控えている身で、まだそんなに食べていい時期なのだろうか?
そう問われると「次はアトム級で45kg契約ということで、(前回の試合より1kg少ないので)どうやろ?と思ってたんですけど、意外と適正体重なのかなと。全然問題なく落ちてるので、昨日はチートデイとしてたくさん食べました(笑)」と笑顔を見せた。
今回の菅原戦に向けて「倒す」ことを宣言しているMIOは「菅原選手は普段から『体重が少ない』みたいなツイートが多いですけど、“体重少なアピール”されてもって感じなんで(苦笑)、パワーで圧倒してやろうかなと思います」とも。時ならぬ“回転寿司勝負”はその前哨戦ということか。
この試合に勝った選手は女子アトム級はもとより、K-1女子を牽引する存在にもなっていく、そんな一戦だ。そこについては「もともとKANA選手だったり菅原選手、高梨knuckle美穂選手だったりが引っ張ってきたので、私が“参加”する形で、みんなで盛り上げたいなと思います」と謙虚な発言に留めた。
その一方、3戦目となるK-1での戦い方については「初戦は負けちゃって、前回は勝てたんですけど、次もしっかり自分の動きを出して勝てたら、『K-1の戦い方に慣れた』って言えると思います」と、積み上げているものに自信を覗かせた。
今回、見せたい戦いとして「女子同士が倒しちゃうという、ギャップのある試合がしたい」というMIO。「“KRESTらしさ”を女子の試合で体現していけたらと思います。やっぱりパンチが好きなので、フィニッシュはパンチで行きたいですし、武尊選手のように攻撃的なスタイルを目標としています。武尊vsレオナ戦を見て、やっぱり試合は気持ち・魂の戦いだなと思いました。今回の菅原戦は、対戦相手のタイプとしても武尊選手の戦い方がマッチするものだったので、真似できるところは真似したいなと思います」と、刺激を受けた武尊の戦い方にも学んでいるという。
最後には「菅原選手は華があって人気のファイターですけど、ここで勝って私の時代にしたい」とファンいメッセージを送った。